こんにちは,ランマニアです。
今日は公園のタータンコースを使って、久しぶりに短距離ダッシュを入れてみました。
普段使わないエネルギー代謝系を、もう少し積極的に使った方がいいんだろうなぁと最近感じていまして、先週の疲れが抜けてきた頃合いを見計らって今日の実施となりました。
滅多にしてこなかった練習なので、苦しさやキツさがわりと新鮮で、そして思ったよりも快調に走れた(はたから見たら、変なおっさんがダッシュしてるよ、って感じだったでしょうが)ので、楽しく終えられました。
さて,ランマニアはかねてから,練習というのは経済の世界でいう「投資」と「リターン」「リスク」の関係に似ているのではないか,と考えていました。
今日は,そんな「ランニング」の「エコノミー」(経済)について考えてみようと思います(フォームの話じゃないんかーい)。
いうまでもなく我々の日々取り組んでいる「練習」は,自身の走力を高めるための「投資」です。間違えてはいけないのが,「走力を高めるためのもの」が投資なのですから「休養」も投資と考えることができるということです。表現を変えれば、「走る練習」と「走らない練習」と区別すれば良いでしょうか。
そして,その投資によって得られるものが「走力」です。もっと端的に言えば長距離走やマラソンでは「記録」です。
自分の体力や時間を使って「練習」し(投資し),満足のいく「記録」を得る(リターン)経済活動が,我々の日々行なっているトレーニングであると考えています。
しかし「投資」には必ず「リスク」が存在します。
「練習」によるリスクはいうまでもなく「疲労」や「故障」ということになります(もっと広い意味で考えると「記録が伸びず意欲が低下する」などの心理的な要素も含まれると推測します)。
そのような見方をすると、経済と同じで「ハイリスクハイリターン」な練習や「ローリスクローリターン」な練習が存在したり、その逆同士の練習もまたあるわけです。
そして、限りある人生、そして日々の限りある時間のなかで、できれば「コストパフォーマンス」に優れた「コスパの良い練習」をできるだけ多く選択して取り入れた方が、結果的にいつまでも息の長いランナーでいられるのではないか、というのがランマニアの考えです。
では、コストのかかる練習とは、どんな練習でしょう。
ランマニアが練習を選択する時に、コストがかかりそうだな、と思うのは、やはり「時間のかかる練習」「距離の長い練習」を想像します。また、強度の高い練習も「心理的なエネルギー」をかなり注ぎ込むので、これもコストがかかるなぁ、と感じます。
そしてコストのかかる練習は「リスクも高い」ということです。故障のリスク、疲労が長引くリスク。
できれば脚にダメージを残したくない、疲れさせたくない。ランマニアは結構この部分を重視してコスパを考えています。
そう考えると、おそらく最もコストのかからない練習は「走らない練習」、つまり「休養」ではないかと考えます。ただし、休養はあくまで「走ること」とセットなので、これ単体では投資にならないのが注意点です。
次に「リターン」を考えてみましょう。
実はここがとても重要で、なぜ重要かというと、これは人それぞれに大きな違いがあるからです。そして、そこを見極めないと「リターン」だと思い込んでいたら、まったく「リターン」になっていなかった、ということになりかねません。
「リターン」とはすなわち「トレーニング効果」ですね。リターン0は効果0ということです。
で、その「効果」というのは、人それぞれに違いがあるのです。
例えば、ランマニアは元々生粋の長距離ランナーで、最大酸素摂取量や乳酸性閾値などは、だいぶトレーニングによって鍛えられてきた自覚があります。言い換えると、だいぶ伸び代はなくなりつつある、ということです。
こういうランナーにとって、例えばキツいインターバルトレーニングなどは、そのキツさに反してあまり効果(つまり「リターン」)が見込めません。もし効果を上げたいのなら、もっと強度や本数を伸ばすなどしなければならず、それは非常にリスクを高めます。
一方で、たまたま今日行った、高強度の短距離走などは、これまであまり使ったことのない代謝系をかなり使うので、ここにはまだ伸び代が残されている気がしています。なので、自分にとっての「リターン」は、今日の練習の方が大きい可能性があります。
とはいえ、では、効果がないならインターバルはやらず、短距離ダッシュばかりやれば良いかというとそういうわけにもいきません。
そっちはそっちでやらなければその機能は急速に失われていきますから。
つまり、ランマニアにとってのインターバルトレーニングは、今の力を「維持する効果」があるのです。「維持」という大切なリターンが存在しているのです。
こうやって考えてくると、「自分にとっての効果(リターン)」とは果たしてなんだろう、という非常に複雑な問題をはらんできます。
最もコスパの良い練習は、言うまでもなく「ローリスクハイリターン」な練習です。
ですが、それを見極めるのは非常に難しい。
今日の200mレペティションだって、故障のリスクはそれなりに高いものでした。
また、練習の頻度によっても「リスク」の程度も変わってきます。しっかり疲労を抜いた状態でやる練習よりも、疲れながらも押し通す練習の方が何倍もハイリスクです。
そこでランマニアは、逆を考えることにしました。
「ハイリスクローリターン」の極悪練習を避ける、と言う選択です。
ハイリスクローリターン、という大変コスパの悪い練習の代表格は、「ものすごく疲労が溜まっている時の、30kmや40kmのロングジョグ」などをランマニアはイメージします。
以前はこうした「疲れた状態で押し通す練習」がなんとなく効果がありそうに感じていたものですが、いまでは確信を持って「非常にコスパが悪い」と断言します。
とにかく「疲れている時の練習」というものが、そもそも「ハイリスク」なわけです。
そして、「リターン」は「休養」つまり「走らない練習」をしている時に得られるものなので、疲れている時の練習はみすみすそのリターンを手放しているのと同じなわけです。
ですから「ハイリスクローリターン」。
そう考えると、コスパの良い練習がだんだん見えてきます。
それはもうお分かりのとおり「疲れていない時の練習」ということになります。
「疲れていない」という時点でかなりリスクは低い状況になります。その中で、自分の伸び代にとって必要な練習を選択し、それを無理なく継続することが、結局のところ「コスパの良い練習」になるのではないかと、ランマニアは考えています。