9月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

さて、9月は何もしないままあっという間にひと月が過ぎてしまいました。

世界選手権後もレースが続いていたせいか、8月はずっと体がだるいまま、脚も重いまま、レースでも終盤バテ気味の1ヶ月を送っていました。

そんな疲労症状にトドメを刺されたのが、9月2日のMKディスタンス5000m。

この日はレース時の気温が35度と、とても長距離レースに出れるような気候ではなかったのですが、スタート後も明らかに気温だけではないしんどさが脚に残っていて、わずか2000mで途中棄権となるほどの調子の悪さでした。

また、7月上旬に傷めていた左足踵(アキレス腱付着部)についても、ずっと誤魔化しながら練習を続けてきてしまっていたため、この疲労をとることと合わせて、少し長めに休養を取らなければと思っていたところでした。

そうしたことから、しばらくレースのない9月は、タイミング的に休養を入れるにはちょうどよく、MKディスタンスの翌日から1、2週間を目安に休みを入れることにしたのですね。

結果的に2週間の長期休養となった9月

思いのほか踵の痛みが強かったため、結果的に2週間の長期休養となりました。

痛いながらもだましまだし走ってきたことで、思ったよりも深くダメージを負ってしまっていたようです。

2週間の休養後に再開しても、走行中の違和感は若干残っていたので、その後2週間は軽いジョグで戻す必要がありました。

9月が終わる時点で、トレイルが走れるまでには戻ってきたので、来週あたりからLTペースくらいの練習は入れてみようと思います。

約一月ぶりのトレイルは奥多摩三山の一つ、三頭山へ

また、明日予定されていた高島平ハーフは当然ながらDNS。

まずはLTペースで走れるように戻して、11月のびわ湖バレイに間に合わせたいところです。

レースのVO2 Maxペースはもう一月も前なのであまりあてになりません

昨日のトレイルは、14km累積標高1000mと、以前なら大した負荷にはならないのですが、昨日は久しぶりに山の負荷をかけたせいか、翌日の今日はかなりの疲労感を感じました。

10月は走行距離も延ばしながら、もう一度体力を戻さないと山のレースにも全く対応できないと感じました。

約1年ぶりに月間100kmまで走行距離が落ちました

完全休養は2週間と言っても、その後のジョグも軽めのジョグであるため、実際は3週間以上まともな負荷をかけていないため、体が強い負荷に耐えられるようになるには、一月程度は距離を重ねていく必要があります。

なので、故障で2週間休むと、実際には2週間分の休養期間で済むわけではないのですね。

足首から下の故障は戻し方を間違えると思いのほか長引くので、10月も引き続き慎重に練習を進めていこうと思います。

試運転は高尾山へ

こんにちは、ランマニアです。

12月11日のロングジョグで右ふくらはぎにかなり危ない張り(というか多分損傷は出ていた)が出て以降、大事をとって練習を休んでいました。

以前も書きましたが、30代になって以降、ランマニアの接地の仕方がとにかくふくらはぎに負担がかかりやすいフォームで、無理が重なると真っ先にこのふくらはぎが危なくなってくるのですね。

ジョグを芝生主体にしてだいぶ改善されたように思いましたが、やはりレペのような強度の高い練習が繰り返されると、ふくらはぎに危険な張りが出るようになります。

今回は実際に「ピキっ」と言って切れたわけではなかったので、翌日には痛みも消え、日常生活で痛みを自覚する程度の故障には至りませんでした。

まあ、「このまま続ければ切れるよ」という状態ですね。

今年1月の肉離れは、この「痛みのない状態」の時に調子に乗って練習をしたことで、超えてはいけない一線を超え(つまり切れて)レスト期間を長引かせる原因となりました。

強い張りが出て筋が微細な損傷を受けると、筋のまとまりで考えれば全体の強度が低下しているため、普段のなんでもないジョグでも他の部分にも損傷が生じやすくなるのではないかと、と考えています(目で見たわけではないのであくまでもイメージですが)。

なので、今回はそうした経験を振り返り、痛みはなく走れそうでもひとまず1週間は「ノーラン」週を設け、様子を見ることにしました。

しかし、その翌週に軽く(本当に軽く)走ってみたのですが、割と早い段階でまた張りが生じるので、これは思いのほか長引きそうだな、と嫌な予感がしたのですね。

結局、強い張りが出てから約16日間は完全レストか走っても2km程度でここまで過ごしてきました。

ただ、あまりにも何もしなさすぎても、今度はそもそもの走る筋力自体がどんどん弱くなっていき、再開の際に相対的な負荷がかかりすぎて、また何処かを痛めそうだったので、今日あたり様子見でハイキングにでも行ってみようかと、久々に登山に出かけました。

目的としては、軽く息が上がり、一定時間脚を動かし続ければよかったので、いつもトレーニングで通っていた1500m級のガチな山ではなく、「観光登山」と称して「高尾山」というユルイ山へ向かうことにしました。

学生時代以来、27年ぶりの高尾山

ただしルートは、旧甲州街道を車で行けるギリギリまで行き、そこから小仏峠を目指し、逆回りで高尾山に登る超マニアックなルートです。

別に初めからそうするつもりはなかったのですが、高尾山周辺は駐車場代が高く、ならば小仏峠に登って帰ってこようかと思ったところ、意外とあっさり到着してしまったため、じゃあ高尾山まで足を伸ばすか、ということになったのですね。

小仏峠は江戸時代の五街道の一つ「甲州街道」のルート。こんな登山道が元は江戸と甲州(最終的には京都)を結ぶ重要な街道だったんですね。

路面は土で、登り坂であればふくらはぎへの衝撃も抑えられ、適当にジョグを取り入れながら高尾山を目指しました。

2週間のブランクがあるとはいえ、思ったよりも登りは呼吸も苦しくならず、脚にも余裕がありました。

小仏峠から高尾山までは2.5km。ランが可能ならおそらく一瞬で走破できるほど楽なコースです。

やはり、2週間程度であれば、まだギリギリ「走る能力」を維持できているのかもしれません(ミトコンドリアは1週間から10日ほどで急激に減るらしいですが)。

最終的には、思ったよりも距離が伸びてしまい、トータルで16km以上歩きとジョグを繰り返してしまうことになりましたが、幸い脚はなんともなく、快適なハイキングを楽しむことができました。

駐車場まで旧甲州街道を6kmも戻りました。走ればあっという間ですが、歩きは気が遠くなり途中でおからドーナッツを購入

それにしても、久しぶりにこうして長い時間体を動かし、心拍数を上げ、血流量を増やしましたが、やはり走っていなかった時よりも脳が活性化され、色々アウトプットするネタも湧いてくるものです。

走れない時はツイートもブログも何も思いつかず、なんだかつまらない日々が続いていましたが、体を動かすとまあとにかく脳も元気になりますね。

今年は故障に始まり、故障に終わる形になりましたが、今回は早めに対処したので比較的早く復帰ができると信じで、焦らず戻していこうと思います。

隔日練で見えてきたこと

こんにちは、ランマニアです。

大きな山場だった上田スカイレースもどうにか無事走り終えることができ、ひとまず腰を据えてじっくり体力を戻そうという気分になってきたところです。

やはりどんなレースでも、競技会が控えていると気持ちは昂りますし、万全でない時ほど焦りが出てくるものです。

さて、4月下旬に練習を再開してからここまでずっと続けていることがあります。

それは「隔日練」です。

今年に入って繰り返されるふくらはぎ痛からの練習再開では、徐々に距離やペースを伸ばしていくいわば「漸増型再開法」(勝手に作った造語です)を取り入れてきましたが、これがどうもふくらはぎの「再生」にあまり良い感じがせず、4月からはちょっと別のアプローチで体力を戻す方法を取りれてみたのですね。

別に、特段たいした取り組みではないのですが、要は単純に「1日おきに練習する」という方法です。

トレーニングの効果を規定する要素としては、主に「強度(ペース)」「時間(距離)」「頻度(単位時間あたりの練習回数)」があると考えていますが、今回はそのうちの「頻度」を落とすことに着目して練習を再開しようと考えました。

というのも、これまでは「強度」と「時間」を徐々に増やすということしか頭になく、この「頻度」という観点を全く考えていなかったからなのです。

疲労させた組織の回復にはどうしても時間がかかるため、どんなに強度の低い練習をしたとしても、筋繊維を使ってしまった以上は一定の時間休ませる必要があるのは当然のことです。

特に、現在の状態のように損傷からの「再生」の途中にある筋繊維であれば、その回復のための時間は普段よりも多く必要であるでしょうし、何よりランマニアはそこそこの「老体」ですから、昔のような「食って寝れば治る」ような若々しい筋肉の状態でもないことから、「回復の時間」を意識して確保しなければならないと考えを新たにしたのですね。

なので、以前なら、30分走ってまた翌日30分、とかをするくらいなら、45分走って翌日はまるまる休養、というようなパターンに変更をしてみたのです。

昔なら低負荷の練習を毎日続けているうちに「そういえば治ってる」みたいなことがほとんどでしたが、最近はまるまる一日休むような時間がないと、筋の再生が間に合っていない感覚を感じていました。

そんなことで、30分走ったら翌日休み。山を走っても翌日休み。次は45分に伸ばしたところで一旦翌日休み。

このような流れで練習を継続してきました。

練習再開後から今日までの練習内容。都合により隔日になってないところもあります。

4月24日からランを再開してからここまでですが、走行距離的には概ね105kmほどです。

日数にして20日間。20日で105kmですから、いわゆる「月間走行距離」的には相当少ない距離ですね。

しかし、今日は久しぶりに90分もの時間をそこそこのスピードで走ってみたところ(16km強)、特に終盤ばてたり、距離的にしんどい感覚を感じたりすることもなく、快適に走ることができました。ふくらはぎへの負担もそれほど大きくなく。

これはやはり「一度に走る時間を確保」して、「回復に当てる時間も十分確保」してきたことが大きかったと考えています。

もちろん、この先もこんなペースで練習をしていく予定ではありませんが、筋の状態が万全でなく、健全な状態と同じ負荷をかけた場合の回復に時間がかる時期では、

「故障が再発しない程度のかけられる負荷」をかけ、「筋繊維が元に戻るかそれ以上の回復を果たせるだけの時間を確保」することが、結果的に確実に走力を戻していけるのではないかと考えたのですね。

さて、今のところこの方法で練習を継続してきて、ひとまずふくらはぎは大丈夫そうです。もう一週くらいこの隔日ペースで練習を続け、脚の状態と相談してその翌週くらいから練習の頻度も上げていければと思っています。

ちなみに、この1日おきの練習にすると、「練習する日」が「特別な日」になってくるので、「練習するのが待ち遠しくなる」というこれまで感じたことのないような感覚を得られたのはちょっとしたメリットでした。

休むこと以上に戻し方に気を使う

こんにちは、ランマニアです。

さて、今週は4日間のノーランデーを挟み、一昨日からは1km、2km、3kmと距離を1kmずつ伸ばしてのリハビリジョグを開始したところです。

高校時代に、練習再開後にいきなり距離を戻して痛い目にあった経験から、こうした故障明けにはよく取り入れていた再開方法です。

別に1kmという単位にこだわる必要もないのですが、なんとなく1日ごとの体の適応を考えると、1kmくらいの区切りがちょうどいいかなと思っています。

故障をして走る距離が一気に減ったり、全く走らなくなったりしても、突然翌日から走力が衰えることはありません。

筋肉の持久的能力に関係するミトコンドリアの量にしても、練習をすっかりやめてしまっても、1週間から10日くらいまではそこそこ維持できることがわかっています。

なので、4日くらい全く走らなくてもそれほど気にすることもない。

と言いたいところなのですが、ランマニアの場合は、1月まではまだいいとして、2月以降、走る距離も強度も昨年12月までと比べると、感覚的に7割から下手すると6割くらいまで落ち込んでしまっているため、この4日間の休養以前にかなりの期間練習量が低下してしまっている現実があります。

おそらく、昨年のLTレベル以上のペースで走ろうとすると、すぐに苦しくなってしまい、長くは走れないだろうな、と容易に想像がつきます。

また、5月に控えているスカイレースにしても、急な登山道の登り下りに使う筋肉なんかも相当に衰えていると思われ、いきなり強い負荷をかけるのもはばかれる状態です。

なのでこの状態でいきなり練習量を戻そうとすると、1回1回の練習はこなせても、それを継続するには回復力が追いつかない、という状態が待っているのですね。

2月3月はそこを考慮せず以前の練習に戻そうとしてしまったために、しっかり治りきっていない部分に回復量を上回る負荷がかかってしまいました。

そうしたこともあり、今はその回復力を取り戻すためにも、いきなり負荷のかかる練習はせずに少しずつ筋力を取り戻そうとしているところです。

このふくらはぎの故障、30代になってから急増しました。

20代の頃はどんなにふくらはぎを酷使してパンパンに張ってしまっても、痛めると言うようなことは一切なかったのですね。

ふくらはぎの筋肉痛はもはや練習が追い込めている証拠くらいに思っていたくらいで、その張りが引いてしまうとちょっと練習不足かな、みたいな感覚でさえありました。

それが30代では肉離れの予兆のような感じになり、40代を超えたあたりではいかにしてその状態にしないかがテーマになるほど神経を使うようになりました。

そして、一度痛めてしまうと、痛みが引いた後でもしばらくは練習に耐えられるだけの強度が戻らず、休んでは痛め、痛めては休むを繰り返してしまうようになりました。

今回も、まさにそのパターン。

自覚症状があまりない分、もう大丈夫と考えてしまいがちで、完全に治る前に強い練習を取り入れてしまい、また振り出しに戻る、と言うことを繰り返すわけです。

自分では無理をしたり焦ったりしている感覚はないのですけどね。

なので、もういい加減しっかりと治して元に戻さないといけないと考え、今回は一旦0から再スタートというつもりで練習も0にし、さらに戻す過程も近所の散歩程度のジョグから再開することにしました(ウォーキングも5km10kmもやると、かなりふくらはぎに負荷がかかることが前回わかりました)。

一昨日から練習を再開したとはいえ、1kmとか2kmのジョグですから、もうほとんど休んでいるのと変わらない負荷。

なので脚はだいぶ休ませられたと思いますし、損傷していた部分も本来の機能が発揮できる程度には回復してきていると思います(本当はMRIとかでしっかり見た方が確実なんでしょうけど)。

このペースで戻していくと、3月中は30分くらい走れるようになるのがいいところで、しっかりとしたジョグを再開するのは4月になりそうです。

それでも、一旦不安なくジョグができるようになりさえすれば、そこからは筋力も徐々に戻ってくると思われ、まずはその状態に戻すことに専念するしかないと思います。

ここのところ気候が大変良いのでたくさん走れないのはストレスですが、今は我慢の時ですね。

3度目の足踏み

こんにちは、ランマニアです。

先月のちょうど今頃、故障明けとしては最初のトラック練習をしにいつもの競技場までジョグで向かい、LT走を初めて400mでふくらはぎに痛みが出てしまいました。

そこで完全に休むことを決めて、その後1週間ウォーキングだけで通し、3月に入ってゆっくりとジョグから再開して、今日でちょうど3週間。

再び同じ競技場でスピードを上げようとしたところ、やはりアップの時点で同じ箇所が痛み、走ることができませんでした。

1月、2月、そして3月と、こうも同じことを繰り返していると流石にメンタルも凹みます。

以前もこのようなことはよくあり、一昨年は足底筋膜炎で数ヶ月棒に振りましたが、やはり治っては痛めの繰り返しは気持ちにがやられますね。

今回は、かなりふくらはぎに力を入れても痛みはなく、ジョグでも全く気にならなくなっていたところでしたので、ちょっと驚きました。

「え、まじで?」と、思わず口にしたほど。

確かに、確実に状態は良くなっていることから、痛みの程度は軽いのです。

1月が10の痛みだとすると、2月が5、今日は2くらいの痛みでしたが、すぐにやめました。

なので、数時間経った午後にはもう痛みを感じることはなく、なんならジョグにでも行けそうな状態です。

しかし、今日のようにアスファルトの上を比較的薄めのシューズで、フォア気味に接地して走り続けると、腓腹筋(ふくらはぎの筋肉の一つ)の張力に筋が負け、微細な損傷が引き起こされるのですね。

これはおそらく、痛みや自覚症状がないレベル、非常に微細なレベルでの筋組織の再生が完了しきれていない状態で練習を継続していることが原因なのだと思います。

痛みがないから、「もう大丈夫」と勘違いしてペースを上げたり、フォア気味で接地をしてしまう。

多分、ゆっくりのジョグ、芝生の上でのジョグをしばらく継続する分には次第に良くなっていくのでしょうが、走力の衰えを実感することからついつい焦ってペースを上げてしまうのですね。

そうすると、治ってきたとはいえ、以前と同じような筋力を発揮できない部分に同じ負荷がかかり、結果的に治りかけている組織を再び傷めてしまう、という悪循環が生じているのだと思います。

まあ、初めのころに危惧していた「無限ループ」です。

完全休養の期間、その後のジョグの入れ方などは、おそらく間違ってはいないと思うのです(痛みや症状はとても良くなっているので)。

問題は、その後比較的短いスパンでファルトレクなどの高い負荷をかけてしまっていることが問題なのだな、と今回は思い知らされました。

走れてしまうだけに、それがイコール筋の状態が完全に戻ってきたと勘違いしてしまうのです。

先月にしても今月にしても、休養期間1週間。リハビリジョグを1週間、その後徐々に距離を伸ばし、その翌週あたりでスピードを上げる。走る期間は大体3週間です。

このスケジュールは、これまでの故障明けのパターンとしては、決して無理なペースではなかったのですが、今回はそれでも再発を引き起こしてしまいました。

もちろん、今回の傷め方が思ったよりも酷かったと言うこともあるでしょうが、それよりも、以前に比べ回復の早さがとても遅くなっている気がするのですね。

こんなに慎重に戻そうとしても、傷めてしまう。

筋の柔軟性や再生能力が老化の影響を受けているのかもしれません。

結局、年齢を重ねて記録を維持すると言うことは、こう言うこととの闘いなわけで、そこが難しいところなんですね。

若い頃と同じような練習をしようと思えば、どうしても足を傷めやすくなってしまう。

強い練習をすれば速く走れるようになるのかもしれませんが、そうすると今度は故障のリスクが跳ね上がり、速く走れる期間もとても短いものになってしまう。

このジレンマをどう解消していくかが中高年ランナーの重要なテーマなんだと思うのです。

昨年のようにうまくいく年もあれば、途端に悪循環に陥る時期もやってきます。

何十年も走ってきましたので、まあこう言うことはよくあるのですが、その度に「さて、どうしたものか」と悩むわけですね。

ひとまず、また1週間は走らず様子見です。

問題はその後ですが、今回はもう一月くらいはジョグだけで通そうかなと思っています。しかも、再開は本当にゆっくりと。1kmから初めて1日ごとに1km増やす、くらいのスローペースで。

今の段階でしゃにむにスピードを鍛える必要はないわけですし。

その状態で、ひとまず足の回復を見守ろうと思っています。

「走力ー疲労=パフォーマンス」

こんにちは、ランマニアです。

実はランマニアは雨でも普通に練習する人です。

ジョグだろうがインターバルだろうが、予定していたメニューであれば余程の悪天候でなければやってしまう派です。

なぜ走るかというと、簡単に言えば「走らない理由がない」からで。

高校時代のように、土のグラウンドで練習しているのであればインターバルなどは当然できませんが、今はほとんどがロード練習なので、足元の要因は解決します。

体が雨に濡れてしまうことについては、防水ウェアを着て走ってしまえばほとんど雨水が浸入してくることもなく、体が温まってくれば雨が体に当たることはほとんど何も影響がなくなります。

雨の日に走りたくないのは、要は走りはじめの「濡れるのが嫌だ」という心理的な要因が多くを占めていると思っています。

もちろん、転倒のリスク、風邪を引くリスク、これらは晴天時に比べれば格段にはね上がりますから、これらのリスクマネジメントをして走る、と言うのは大前提になりますが。

しかし、そんな「雨でも走る」ランマニアが、今日は珍しく「雨を理由に」走るのをやめました。

今週は月曜日をレストにしていたため、火水木金の4日しか練習をしていないにもかかわらず短い間隔でレストを入れると言うのも、ここ数ヶ月のルーチンからするとちょっと異例なことです。

今日休みを入れたのは、実は「雨だから」休んだと言うよりは「雨も降っているから」休んだと言った方が正確でしょう。

1月に脚を痛めて、その後そこそこの練習を継続してきてはいましたが、強度の高い練習はもう久しく行っていませんし、絶対的な走行距離も明らかに減少してきました。

2月は1週間のウォーキング期間も入れ、ジョグくらいの強度のランでも「だいぶ筋力落ちてしまったな」と実感できるほどの衰えを感じてきたのですね。

先週、久しぶりに芝生の上でファルトレクを入れたみたところ、全くスピードに乗れず、しかもふくらはぎも攣りそうになったことから、これは「いきなり戻す」のは危険だな、と感じたのでした。

案の定、昨日のジョグ中に痛めたところとは別の場所ではありましたが、右のふくらはぎの若干表層部に近いところの一部が「ピリッ」っと痙攣よりは危ない痛みが走りました。

これはちょっと一旦休ませた方がいいなと思い、昨日の時点では、今日土曜日の練習を軽いジョグにしようかなと思っていたのですが、朝起きた時の土砂降りで「レスト確定」だったわけです。

以前のスケジュールであれば、週2回のQデー、しかもそのQデーの走行距離も20km以上というルーチンでレストも週1で回していたので、今のこんな練習量でふくらはぎが張ってくるのは、明らかに筋肉が衰えている証拠です。

ただ、疲労が抜けてそこそこのペースで長い距離を走れてしまうため、以前の練習量でも回せてしまえそうなところがとても危険なところです。

しっかり練習が積めていた時は逆に疲労があり、

走力100ー疲労40=パフォーマンス60

だったところが、今は

走力70–疲労10=パフォーマンス60

みたいなところがあり、結果としてアウトプットが「見かけ上」一緒みたいなところがあるのですね。

なので、こういう「故障明け」の疲労が抜けている時期は、意外と大きな罠が潜んでいて、「疲労」と言う抑制要因が機能していないために、相対的にオーバーワークになってしまうことがままあるのです。

今週、ちょっとこの罠にハマり、正直、ちょっと調子に乗ってペースを上げすぎた感はありました。これは猛省です。

この「見かけ上一緒のパフォーマンス」についてですが、この「見かけ上」と言うのは、そのパフォーマンスを発揮した後の疲労度、ダメージ、あるいはそのパフォーマンスを発揮する際の余裕度など、を抜きにして考えた場合、と言うことで。

例えば、先日のファルトレク、キロ3分30秒ペースで走れたと言う意味では「もうTペースで走れるじゃん」と言う「事実」「結果」「見た目」は一緒なんですが、それを実施している際の「余力」はまるで違いますし、その後の「ダメージ」もやっぱりまるで違うのですね。

故障明けは、変な話疲労が適度に抜けてしまっているため、つい走行距離やペースが上がりがちで、そのためにせっかく治りかけてた患部をもう一度痛めてしまう、と言うことはよくある話です。

故障前と同じペースで走れたり、同じ練習ができたからといって「もう治った」と判断するのは非常に危険なので、実際にはここからがより慎重に取り組まなければならないフェーズだったりしますね。

休むは恥じゃないし役に立つ

こんにちは、ランマニアです。

今日で1週間のリハビリジョグ期間が終了しました。

その前の1週間はランは完全に封印しウォーキングだけの毎日を過ごしたのですが、流石にその効果は絶大で、この1週間、久しぶりに走りっぱなしの週を過ごしましたが、ふくらはぎの方はほぼ完全によくなった印象です。

この1週間の休養、入れてみれば「なぜもっと早く」となるのですが、練習が積めているときに1週間丸々休むのはなかなか勇気のいることですね。

さて今日は、ランニング再開後最長となる75分間のジョグを入れました。

いつものランニングコース(ロード、起伏あり)を、大体キロ6から始めて最終的にはキロ5くらいまでペースアップしたのですが、もうほぼふくらはぎを意識することなく、どこにも不安や痛みを感じることなく快適に走れたのですね。

実は先週ジョグを再開した時点では、まだ若干痛みのような違和感のようなものが残っていたのですが、昨日あたりから急激に脚の状態が良くなり、昨日から24時間空けた今日の練習では、痛めた場所を忘れてしまうくらい何事もなく。

やはり1週間のノーラン期間を入れた効果は絶大。

「休むは恥じゃないし役に立つ」

一方で、今日は以前からこのコースを走りながら気になっていたあるエリアに立ち入ってみました。

今走っているコースは、実に20年近く利用しているコースなのですが、ここを走っている時にはいつも目にしていながら一度も踏み入れていなかった場所があります。

ちょっとした丘陵地帯の森の中ですが、よく見ると遊歩道のようなシングルトラックが続いていて、走りやすそうな道があります。

今日はここのところ練習量が減っていて疲労も少なかったことから、思い切って寄り道をしてそのエリアに入ってみることにしました。

すると、外からは見えなかった森の中には、かなりの長さの遊歩道が整備されていて、ランニングするにはもってこいのコース、さらに登山道並みの勾配が続く区間も時折現れ、トレイルの練習をすることもできそうな場所でした。

さらにこのコースを走り続けると、その先には広大なアスレチック広場があり、その中もアップダウンのある遊歩道が整備されていました。

これらの二つのエリアを合わせると、おそらく1〜2kmほどの距離を確保でき、かつ1周まわれば累積標高も少なくとも100mは稼げそうなコースを設定できそうでした。

今日は脚を労って1周でやめましたが、次回は継続して走れるコースを探りながら一定時間ここで練習をしてみようと思います。

とはいえ、元々ここは子供向けのアスレチック場で散策路でもあるため、早朝などの人のいない時間帯を選んで利用するのが大前提です。

まあそれはどの公園でも走る際はその辺りのことは考えないといけないのですが。

学生でない社会人ランナーで、自分のホームグラウンドにトラックがある人というのはおそらく非常に稀なことだと思いますので、どうしてもロード練習が多くなると思います。

そのようなことから、練習といえば自然と「ロードジョグ」になってしまいがちな社会人ランナーにとって、今回のような土のサーフェス、起伏の大きいサーフェスは非常に貴重な練習環境になると考えています。

ロードのジョグはペースが安定してしまえば非常に快適で、大きな反発も得られるため、変な話楽にペースを維持できますし、ストレスも少ないのですね。

しかし、逆の視点から見れば刺激が一定で、同じ部分にばかり力が繰り返しかかってしまうので、その部分を痛めやすいというデメリットもあります。同じ動作の繰り返しは、同じ部位への負荷の繰り返しですので。

確かに、疲労が溜まっている時などは、ちょっとした上りでもしんどく感じるので、できるだけ平坦な道を選びたくなるのですが、少し体力に余裕がある時は、積極的に今日のような林間コースに脚を踏み入れて、できるだけ多くの刺激を入れようと思っています。

とはいえ、「平坦な道をできるだけ速く走る力」と言うのも一種の特異性ですので、クロカンやトレイルばかりを走っていても、当然ロードやトラックは速くならないのですけどね。

やはり練習は目的とバランスが重要、と言うことで。

走って痛まないことがことを長引かせる

こんにちは、ランマニアです。

前回の投稿で、たまにはウォーキングという練習もいいね的なことを書いたら途端に歩きしかできない状態に陥ってしまうのですから、本当に余計なことは言うものじゃありません。

まあとにかく1月以降、ふくらはぎは常に危ない状態なのに、「やれる範囲で」という往生際の悪さからギリギリのところで練習を続けてきてしまい、最終的には「ズキッ」というかなり危険な痛みを感じたところで、ようやく完全休養という選択肢を受け入れることができたのですね。

すぐにやめられないのは、戻す大変さが想像つくから

結局、1月の時点で今回のような「丸々1週間休み」を取り入れていれば、今頃はかなり強度の高い練習をこなすことができていたはずなんですが、そのまとまった休みを入れる勇気がなかったということ。

よく言われるように「1週間くらい休んだってどうってことないよ」というのは、確かにそうなんです。もう、何度も何度も何度も何度も故障をして、その度にそこから回復してみて分かるのは、「意外と早く戻ったよな」ということです。

しかし、確かにそれほど大きな落ち込みなく体力は戻るのですが、問題は「体力を戻すこと」と「ハードな練習をこなすこと」というのは、実は似ているようで微妙に違う状態なのですね。

例えば、以前ランマニアも、フルの翌週に5kmのロードレースとかが組まれているとんでもないスケジュールがあったのですが、この時は故障の防止と疲労回復を目的に、翌週の5kmまでは一度も練習しないで臨む、というルーチンを選択していました。

そして、フルでサブ3をやった翌週の5kmで15分台、とかいうことも普通にできてしまうので、確かに1週間丸々休んだって走力は落ちないというのは身をもって知っているのですね。

ところが、この1週間丸々休んだ後の5kmレースというのは「一発だけ」の走力なのです。

1回だけなら走ることは可能。

ですが、それはレースだから(仕方なく)そうしているのであって、通常、1週間丸々練習を休んで再開のその日からいきなり1000mのインターバルとかはやりませんよね。

当然、足慣らしのために数日はジョグをして、次はMペースとかLT走とかで徐々にペースを戻していくのが、いわば「安全策」なわけです。

そう考えると、もし仮に丸々1週間もの間練習を完全に止めてしまった場合に、次、通常通りの練習を再開するのであれば、少なくてももう1週間は慣らしの期間をおかなくてはなりません。

そうするとですね、例えば最後にLTペースの練習を行ったとして、その後今回の故障のように何らかの原因で1週間のブランクを開けたとすると、次に同じようなLT走ができるようになるにはどんなに早くても2週間後、安全を考えれば3週間程度は欲しいということになります。

こうした計算を思い描くと、「脚がやばい」と思った時に「今完全に休むと2〜3週間はスピード練ができないのか」と瞬時に考えてしまう自分がいるわけです。

そしてそうなると、今度は2〜3週間という期間は、もう明らかに1週間とは意味合いが異なってきます。

1週間で落ちない力でも、3週間なら確実に落ちる力があります(一度作られたミトコンドリアが減り始めるが、練習をやめて大体2週間くらいからとも言われていることもあり)。

例えば、VO2MaxやLTペースを一定時間維持する力などですね。

こんなことを考えていると、途端に「やっぱりやれる範囲で続けていきたい」と考えるもう1人の自分が悪魔の囁きをするのです。

「もしかしたらジョグを続けていれば治るかもしれない」と。

「ジョグならできる」は治っていない

で、確かにジョグをしても痛くはないし本当にゆっくりですがよくもなっていくことは事実です。

ふくらはぎの肉離れには大まかに3つのステージがあり、今回の状態はその1段階目にもかかるかどうかのかなり軽度な症状です。

しかし、痛めていない時なら何の問題もなくできるフォアフット着地での高速走行(高速と言ったってたかだかキロ3くらいですが)をしようものならいつでも「ピキ」っとなってしまうような状態では、「ジョグならできる」からと言って治ったとは言えない状態なのですね。

10kmから20km程度のジョグを継続していれば、何となく練習をした気になっていますし、何よりカロリーの消費も多いため食事も気にしなくてよく、ひとまず運動をした気持ちよさも味わうことができ、なかなか「止める」という決断がしにくい状態ではありました。

でも結局はこれを続けていては、いつまで経っても一つ上の練習に以降できない毎日が繰り返されてしまうので、やはり「ジョグならできてもジョグもしない」決断が必須だということに気づきました。

走行中の痛みを基準にするのではなく、「診察」の痛みで判断する

そしてようやく諦めがついたところで、今週1週間は久しぶりにランを停止して歩くだけの生活を続けてみました。

通勤経路の往復を中心に、大体1日10km以上は歩くように心がけました。

普段、こんなに長い距離を歩く機会が少ないので、久しぶりにすたすたと歩いてみると、意外にも多くの筋肉を使っていることに気づき、確かにウォーキング練習も悪くはないなという印象を持ちました。

最も大きな違いは、着地の高さの違いによる「脚への衝撃」と「心拍数」で、発揮する筋力の大きさや、衝撃に対する耐性、そして高い循環器系、呼吸器系への負荷の要素は、歩きでは得られないものがあるなと感じました。

しかし、10kmも歩くとなるとだいたい2時間近く時間を要するため、運動の継続時間としてはそこそこの長さになります。

したがって、弱い負荷を長い時間かけ続けることはでき、それはつまり「運動を継続するための力」=「持久力」という大雑把な能力は、最低限維持することができたのではないかと考えています(今後練習を再開してどうなっているかが明らかになりますが)。

現在、毎日行っているセルフ診察(つま先立ちをしてふくらはぎに思い切り力を込める、痛めた部分を押してみる等)では、格段に痛みが軽くなってきました。

今回もっとも厄介なのは、この痛みはジョグでは生じないということなのですね。

毎日本当に注意深く確認していかないと「治った」と勘違いしやすく、ついついペースや距離を上げてしまいがちなのです。

明日までランは中止し、月曜からゆっくりとジョグを再開しようと思っていますが、再開後もこの「診察」は継続して、痛みが軽くなっていることを確認しながら徐々に距離を伸ばしていこうと考えています。

今回の故障で得られた収穫

こんにちは、ランマニアです。

1月はふくらはぎを痛めてしまったため、通常の高強度の練習が全くできず、ジョグをしたり芝生を走ったりして、満足のいく練習ができませんでした。

しかし、今回の故障期間はこれまで経験したことのないほどの「異例」とも言える走行距離を積んでしまい、こんなこともあるのだな、と。

通常、故障をすれば数日は完全休養。そしてそのあと徐々にゆっくりとしたジョグを再開、というような流れを辿るのですが、今回は3日ほどウォーク&ジョグを行った後は、比較的通常と変わらぬジョグを再開することができたのですね。

もちろん、アスファルトをガンガンEペースでぶっ飛ばす、というようなことは無理だったのですが、芝生の上ならふくらはぎに負担をかけずに走行することができました。

そして今回の故障期間、最大とも言える収穫をその芝生ジョグから得ることができました。

芝生に入ったらペースアップ

芝生の上ならふくらはぎもある程度守りながら走ることができる。ならば、その区間だけペースを上げてみては、そう思い「芝生だけ」ファルトレクを思いつきました。

ファルトレクは別名「スピードプレイ」とも呼ばれていて、リディアードさんの本ではスピードを出すことを楽しむ文字通り「スピード遊び」という概念で説明されています。

12月までのように、アスファルトの上でガンガンスピード練習ができない状況でも、どうにか心拍数を上げたいと考えていたところ、芝生の上で若干ペースアップしてみたらどうだろう、と思いついたのでした。

ランマニアの通っている練習場(公園)は、敷地内の多くに自由に立ち入れる芝生が存在していて、インターバルなどをやるロードを避けて芝生地帯を選んで走ると、比較的まとまった距離の芝生区間を取ることができるのですね。

それでも、LT程度のペースで走ればあっという間に芝生区間は終わってしまうので、正直閾値を高めるとかVO2を刺激するとか、そういった目的で利用するには短すぎるのですが、ずっとジョグのように小さい動きしかできていないランナーにとっては、大きな動きで走ったり、素早い動きに体を慣らせたり、あるいは普段は上げられないような心拍域まで心拍数を上げたり、そういった目的にはちょうどいい距離の区間でした。

なので、このように「あえて」芝生を選んで公園をぐるぐると走りながら、芝生区間に入ったところでスピードアップ。ロードに入ればすぐさまジョグにもどす。これを繰り返しながら、自分で設定した距離、時間ではなく、与えられた環境に合わせてスピードを変化させる「インターバル走」を行ってみました。

最長800mでも意外と追い込める

このような芝生区間は、今回のコースでは最も長く取れても800mほどでした。

800mというと、ランマニアのLTペース(3’30”~25”/km)くらいでも3分取れるかどうかという程度。

LTペースなら最低でも5分くらいは維持したいところなのでやはりやや短め。

しかし、その800m区間が終わってロード区間を100mほど走るとまたすぐに芝生区間が再開されます。そっちも400mくらいですから、これらを合わせると大体5分程度はこの速度を維持することができるわけです。

このように、自然に与えられた疾走区間と休息区間を繰り返しながら、ぐるぐるぐるぐると公園を回っていると、思いのほか心拍数は上がってきますし、3kmほどそれを繰り返しているとどうしてどうして結構本格的な強度の高い練習になってくるのですね。

それでいて、芝生は柔らかいので脚には思ったよりもダメージがくることはありません。

この練習をジョグも含めて20kmほど走った後でも、あまり脚に張りのような疲労は感じられないのです。

なんとなく得をした気分です。

怪我をしていなくても取り入れたい練習

今回この芝生インターバルを行いながら思ったのは、とにかく普段いかにダメージの大きな練習を継続していたのだな、ということ。

あんな硬い路面でキロ3近いスピードでインターバルをやっていたなど、ちょっと信じられない感覚でした。

もちろん、ある程度脚はできていましたから、突如レースなどを入れない限り、一定期間安定して怪我なく練習は継続できるようにはなっていましたが、それでもいつ怪我をしてもおかしくないようなダメージを負っていたことは想像に難くありません。

なので、今後も定期的にこの「芝生インターバル」は取り入れて行ったほうが良いかもしれない、と考えをあらためたところです。

ただ、このコースの欠点はとにかく疾走時間を長く取ることができないところ。

都内では砧公園、地元埼玉では森林公園のようにかなりの距離を芝生区間で走り続けることができれば3分、5分と疾走時間を確保できるのですが、今回の公園はとにかくそれをやるには狭すぎるのですね。

定期的に、脚を守りつつ呼吸器系、循環器系を追い込める練習が可能になれば怪我を防止しながら走力を身につけることができるでしょうし、何よりアスファルトでは叶わないダイナミックなフォームを意識して走ることもできるわけです。

それでも、こうした発見、こうした意識は怪我をしなければ得られなかったもので、今回の故障で得られた大きな収穫であったことは間違いないところです。

「わかっちゃいるけどやめられない」のは「満足の遅延」に耐えられないから

こんにちは、ランマニアです。

結局、通常のジョグを続けている以上はふくらはぎの状態は膠着状態になってしまい、ヘタをすると周辺部にまで損傷が広がりかねないため、ここで思い切って負荷を下げることにしました。

当初冗談めいて「ラスボス」だと表現していた関所マラソンは、まさしく2020年のラスボスとなったわけです。

しかし、レースでベストを出す(あるいは取り組んだ練習の成果を出す)ために練習を積んでいるわけですから、結果的に故障をしてしまうことがあっても、「レースに出ない」と言う選択肢はある意味本末転倒になってしまうのですね。

しかも、今回の関所マラソンは、いわゆる「練習の一貫」として出たわけではなく、そこそこの記録を狙って走ったわけですので、ここで一旦小休止を強いられること自体は、タイミング的には悪いことではなかったと考えています。

「高強度練習こそが練習の本質」と勘違いしていた過去

さて今日はTwitterで、「強度の高い練習は人気があるが、長い目で見れば地味で効果の発現に時間のかかるジョグなどの有酸素トレーニングこそがまずは取り組むべき練習である」といったツイートを巡って大変有意義な議論ができたのですね。

おそらく、そこそこのレベルで競技に取り組んだことのあるランナーなら、誰でも一度は経験したであろう「高強度練習のやりすぎによる失敗」。

ランマニアも、学生時代は「失敗」とまではいかないまでも、「強度の高い練習こそが練習の本質」とばかりに、そうした練習を追うことに拘っていた過去があります。

ではなぜ、こうした価値観に陥ってしまうのでしょうか。

人は「満足の遅延」が苦手

ランマニアが自身の経験上推測するのは、得られる報酬、満足感が、割と即時的であることが関係しているのではないか、と考えています。

人の行動は、その行為の後に得られる「報酬」(この場合はご褒美や金銭的な報酬に限らず、例えば目的の効果であったり、気分の高揚、満足感など心理的なものも含まれます)によって頻度が左右されると言われています。

当然、その報酬の大きさはとても大きな要因ですが、他にも「報酬が得られるまでの時間」も大きく関係しているようです。

つまり、「すぐに得られる報酬」「すぐに得られる満足」に対しては、人は比較的良く行動すると言うことですね。

逆に言えば、「満足が遅延」されると、どうしてもその行動は定着しにくくなる傾向があると言うことです。

と考えれば、比較的早期に効果の得られる「インターバル」や「レペティション」のような高強度の練習は、報酬(満足)もすぐに得られやすいことから、行動としては定着しやすい、頻度が高まりやすいと言えそうです。

一方で、ジョグやLSDのような、それをやったからといって翌日や数日後に明確な走力の向上などが体感できない(満足が得られない)練習は、かなり後になってから「効いて」来るため、その効果を体感するまで「報酬」を得られず行動も定着しづらい(あるいは価値を置きづらい)のではないか、と考えています。

脚が痛いのに走る、も同じメカニズム

さらに、今回のランマニアのように「怪我をしてるのになぜ走る?」についても、同様の心理的なメカニズムではないか、と。

「走らず休む」と言う行為は、一回それをしただけでは怪我が治るわけではなく、それを数日、あるいは数週間続けてようやく怪我が回復するわけで、まさしく「満足が遅延」されることに。

一方、「痛いのに走る」のは、走るのは楽しいし、「練習した」という満足感はすぐに得られますから、「ついつい」やってしまうのですね。つまり、すぐに得られる報酬なわけです。

「満足の遅延」が苦手な私たちは、この二つの条件が重なって「痛いのに走る」結果となるのではないかなぁ、と。

痛い目に遭って行動が修正される

ところで、あまり望ましいパターンではないですが、人は「痛い目」に遭うことでもその行動が変化します。

「走ったら脚が痛んだ」

「インターバルをしたら怪我をした」

など、その行為の後、比較的速やかに「痛い目」に遭うと、その行為の頻度は急速に低下します。

今回のランマニアがまさにそうで、「ちょっとペース上げてみようかな」と調子に乗って走ったところ即刻「あ、痛いかも」となったわけです。

即、その行動は停止、ですよね。

ですが、この「痛い目に遭って行動が止む」と言うのは本当は低次な行動の修正法で、理想を言えば、しっかりと「満足の遅延」を我慢して、意図的・計画的に行動を修正できる方が高次であるし「オトナ」なわけです(もうおっさんなんだし)。

わかっちゃいるけどやめられない。

これはランナーにおける永遠のテーマかもしれません。