こんにちは、ランマニアです。
ダニエルズ練もフェーズⅡに入り、今日は最初のインターバルトレーニング。
通常、最大酸素摂取量向上を目的としたインターバル走は、1000mを5本とか距離を固定で行うことが多いのですが、今回はダニエルズさんの指示に従い「3分」×5というので挑戦してみました。
これは、VDOTにより導き出された「VO2MAXペース」(本当はVドットオーツーですが表示できないので)で走った際、100%VO2MAXに相当する心拍数に到達するのに最低2分間は必要であることから3分、そして3分というのは大体のランナーにとって1000mを走れば到達できるということで、1000mと設定されているからです。
そして、今日はたまたまなんですが、このコロナ騒動(実際にはもうそれが原因だったということを忘れてしまうくらいなんだか本末転倒なことになっているのですが)によって溢れかえる公園コースを避けるため、別の場所で練習をしたのですが、そこは距離が全く分からないところだったのですね。
距離が分からないと「1000m×5」なんてできないわけです(やっても距離がいい加減だと、速い遅いで一喜一憂してしまう)。
ですから、奇しくもダニエルズさんが設定してくれたHペース(10〜12分間維持できるくらいのきついぺーす)で3分走れ、はまさに今日のランマニアにとってうってつけの練習だったのです。
ところが、もともとランマニアはこういう時間で決められている「時間走」が昔から嫌いで、とにかく速く走っても苦しむ時間は変わらない、というのがしんどく感じるタイプだったのですね。
なので、今日もなんとなく走る前は気乗りせず、普通に1000mやりたいなぁ、と若干後ろ向きな気持ちで。
それでも距離が分かってないんだからしょうがない、3分完走とやらをやってやるか、と気持ちを切り替えてスタート。
いつものように、「1kmを3分15秒」とか決まっているわけではないので、さすがに入りは慎重になります。距離感覚が分からないですから突っ込みすぎて撃沈しても意味がないですし、楽々終わってもあまり効果がなく。
でも、むしろいつもの1000mを走る時のように「1000mを比較的余裕を持って走り切れるきつさ」「5本先まで同じペースを維持できる感覚」を意識してペースを作ってみました。
すると、2分あたりまではそこそこ余裕を持っていけるものの、2分30秒過ぎからしっかりとしんどくなってくるのですね。これ、ちょうど1000mのインターバルと同じような感覚で、「ラスト200m」のきつさとほぼ同じ。ああ、これはペース的には間違ってないな、と直感的に判断し、以降その感覚を忘れずに5本目までこなすことができました。レストは2分間のジョグです。
「しんどさ固定」は、つまりは「出力固定」と同義ですから、もし自覚的な「努力度」「出力」が正しく、脚の疲労が一定であれば常に同じ距離を走れることになります。
結果、今日走った5本は、3分間でほぼだいたい同じところでゴールすることができ、ペースとしては適切だったと思っています。4本目、5本目で大幅にペースダウンしてしまっては、若干オーバーペース気味であっただろうし、まだまだ余裕がある程度では「Hペース」ではなかったと思います。頭の中で常に「10〜12分続けられるペース」を意識して走ることが、このHペースの重要な点だと思いました。
そして、実際この「3分間走」をやってみて、意外なほどメリットが多いなと感じました。
例えば1000mと距離が決まっていると、やはりどうしても「1000m」という距離はランナーにとって、良くも悪くも「見通し」が持ててしまうため、「変な計算」をして走ってしまうのですね。「500mまで抑えていって、終盤上げていこう」とか「あのコーナー曲がったらスパートだ」とか。VO2MAXペースで3分走ればいいんですから、変な話そんな戦略は必要ないわけです。
しかし「3分間ペースを維持せよ」、であればしょっちゅう時計を見ることはできませんから、「時間という指標」は常にモニタリングできないわけです。モニタリングできないということは、つまり「見通しが持てない」ことに繋がり、「前半ためる」とか「終盤上げる」とか、レースの練習をするのでなければあまり必要のない余計な考えを持たずに済むわけです。
その結果、「今のペースで10分から12分走り切るぞ」というシンプルな感覚にだけ注意を向ければ良い状態で走ることができ、この状態が意外と集中力を維持することにつながっていたな、と走り終えて改めて実感したところです。
そうすると、3分間最初から最後まで一定のしんどさ(終盤はかなりきついですが)を維持して、まるでトレッドミルの上を走っているかのような安定した3分間を過ごすことができました。
確かに今日のコース設定も良かったというのもあります。ほとんど平坦、曲がり角や急カーブもなし。人もほとんどいなければ車もほとんどなし。こういう中で「3分間走ることに集中できる」という好条件でした。だからこそ「時間走」に最適だったな、と。
もともと敬遠していた時間走でしたが、たまたまそうせざるを得ない状況に置かれたことで、実に良い経験をすることができました。
とはいえ、きついっちゃきついんです。なんてったって「Hペース(きついランニング)」ですからね。