こんにちは、ランマニアです。
大迫くん、凄かったですね。最後までテレビに釘付け、あっという間の2時間5分。最終コーナー曲がったところでのガッツポーズ。
マラソン見ていてこんなに興奮したのは、いつ以来でしょう。
そしてまた大迫くんのフォームのすごいこと。
終盤脚が止まった黒人ランナーよりも、はるかにダイナミックな接地と蹴り出し。
ランマニアはかねてから、スピードを上げられるしっかりとしたフォームを身につけてから、そのフォームで長く走る練習をする方が良いのではないか、と考えていますが、まさにそれを具現化していたのだろうな、と、あのダイナミックなフォームを見ながら考えていました。
さて、ランマニアは、また何のエビデンス(科学的根拠、統計的根拠)もないランマニア的な視点で今回のレースを分析していました。
慢性疲労を抱えているランマニアが、40km以上も休まず走るために、毎回のレースで失敗を繰り返しながらある工夫を見出していました。
ランマニアがマラソンを始めてしばらくは、とにかく終盤に慢性疲労症状が悪化して急激にペースダウンする、という失敗を繰り返しました。
30km過ぎには脚が棒のようになってしまい、激しい痙攣におそわれ、10km近くも歩いたり走ったりを繰り返す惨状です。
例えば、自己ベストを出そうと1kmあたりのペースを決め、そのペースでラップを刻んでいくことを、おそらくほとんどのランナーの皆さんはやっていると思います。
ランマニアも同様で、例えば1km4分ペースを10km、20km、30kmと維持していくのです。
ところがある時、このパターンが失敗を誘発していることに気づきます。
あるレースで、途中でなんとなく疲れてしまって、20kmから30kmの区間のペースが若干低下した時がありました。キロ4分ペースで走っていたら、ほんの数秒のキロ4分5秒とかそんなもんです。
しかし、このレースでなんとベスト記録を出したのです。
いつもはペースがガタ落ちする30km以降も、多少のペースダウンはあるものの、大幅な落ち込みはなく、なんとか最後まで持ち堪えてゴールし、しっかり走り切れたのです。
いつもの大幅なペースダウンに比べれば、20〜30kmの数秒のダウンは些細なことでした。
この時思ったのです。
マラソンのような長丁場では、途中、あえてペースを抑えて若干休みを入れる必要があるのではないか、と。
確かに長距離のほとんどの種目では、設定ペースを決めて、そのペースで行けるところまで行く、というのが一般的な走り方です。
でも、マラソンのように走る時間が長い場合は、気持ちで疲労を抑え込んで走れる時間は限られていて、せいぜい5kmから10km。だから、最後の5〜10kmを気持ちで押し切るためには、その前にいったん休む必要があるのではないか、と考えました。
その後ランマニアは、フルマラソンでは20〜30km区間の走りを特に気を使うようにしました。
その区間で、ちょっと脚が重くなってきたら、無理にペースを維持しようとせず、思い切って数秒落としてしまう。数秒ですから、最終的にはそれほど大した時間ではありません。
もちろん、エリートランナーのように数秒で日本記録がどうのこうのな人たちには危険な選択ですが、ただ、それとて終盤のペースダウンを考えれば、些細なことだと思っています。
で、ランマニアの場合はそれが結構うまくいき、その後もベストが出るときは、大抵この20〜30kmの「魔の区間」をうまく切り抜けられた時です。
そして今日の大迫くんです。
まさに20〜30kmの区間でいったん集団から離れて、意図してか否かは別として、終盤に向けて良い休養、準備ができたのではないか、と。
一方、井上くんは30kmまで果敢に先頭について、設定したタイムを頑に維持しました。それはそれで素晴らしいことです。しかし、あの終盤のペースの落ち方を見て、圧倒的にレベルは違いますが、かつての自分の失敗が思い出されたのでした。
井上くんに限らず、あのペースを維持した黒人ランナーの何人かは、終盤大迫くんにとらえられました。圧倒的な自己ベストタイムをもつ上位3名は仕方ないにしても、それに次ぐ4位ですから、もう最高の走りをしたと言って良いのではないかと思います。
こんなへっぽこランナーと超一流ランナーが同じ失敗をしているわけがない、と、私自身思います。
ですから、これは自分の失敗や成功と同等のものであると言っているわけではなく、あくまで、個人的な体験と今日のレースとがオーバーラップされて感じた感想である、ということです。
改めて、あの「魔の区間」をどう攻略するかが、自分にとっては重要になるなと感じさせられた、今回の東京マラソンでした。