イーブンペースの作り方

こんにちは、ランマニアです。

今日は先週に引き続き、2回目の400m×10の日でした。

ダニエルズさんに課された「ゴールドエリートプログラム」も2週目となり、これだけの1週間を送りながら、果たしてここから400mのレペなんぞできるものかと正直疑心暗鬼でした。

先週の400mを終えた後の疲労具合から、とても次の1週間など想像できるものではありませんでしたから。

ところが、この1週間の練習がしっかり効いたのか、はたまた疲れをしっかり取りながら練習したためか、その辺りは定かではないですが、とにかく今日は非常に快調に400mを10本走りきることができたのでした。

ペースも平均すると先週よりも1秒くらい速くなり、かつ余力も残して終えることができ、自分としては久々に満足度の高い充実した練習になりました。

これにはランマニアもびっくりでした。

慢性疲労になってから、今日のように多少苦しくてもその苦しさを脚の強さでぐいぐい押していけるような感覚はほとんど味わったことがなく、この感覚は大学の頃以来の非常に懐かしい感覚でした。

これまでは、呼吸が苦しくなる前に先に脚に疲労が来てしまって、呼吸器系や循環器系を追い込むことができず、常に消化不良で終える状態でした。

しかし今日は最後まで脚が疲れることはなく、呼吸が上がってきても出力を上げれば上げただけ脚が反応してくれる、非常に「リニアな感覚」を得ることができました。この感覚は、経験したことのある人にだけわかる独特な感覚ですね。

そしてダニエルズさんの計画通りに着実に練習を重ねていけば、疲労も一線を越えることなく走力や体力を少しずつ高めていけるのだと、改めて感心したところでした。

さてランマニアは、こうした長距離選手からすればやや短めの距離を走る練習の時でも、常に「イーブンペース」を意識して走るようにしています。

イーブンペースとは、決められた距離を走る際に、できるだけ最初から最後まで同じペースを維持することを指します。

イーブンペースは、長距離種目で意識するのは当たり前なのですが、400mとか200mとか、長距離ランナーにとってはかなり短い距離を走るときには、そこまで意識しなくても、と思われるかもしれません。

ところが、例えば今日のように400mをRペースのような比較的速いペースで走っても1分以上はかかってしまいます。1分というのは、意外と長い時間で、この間には思ったよりも多くのセクションが存在します

はじめの100m、途中の150m、最後の100mと、自身の脚の感覚や呼吸の苦しさなど、この短時間の間に目まぐるしい変化を見せるのです。1分という時間は侮れません

ですので、ランマニアはこの約70秒間のペースを、初めから最後までできるだけ一定に保とうと意識しているのです。

しかし、ペースを一定に保つというのは口でいうほど簡単ではありません。

多分、多くの人がいきなり400mを走ってみれば、はじめの100mは快調に行けても、200m過ぎあたりから急激に苦しくなり、脚も止まってしまうと思います。

普段から長い距離を走り込んでいる人では、さすがにそこまでの「急降下」はないと思いますが、それでも、はじめの100mのペースをそのまま維持して最後の100mまで走りきるというのは、それなりにテクニックがいるものです。

そこでランマニアは、今日のような400mでも、または1000mのインターバルでも、はじめの100mくらいまで「半分を過ぎたらペースを上げていくぞ」というくらいの「ため」を作って走るようにしています。半分を過ぎたらペースを上げようという心づもりですから、それまでは余力を残しておく、という状態になるわけです。

スタートしてしばらくはまだ脚が元気なので、このような心づもりで走ってもそこそこのペースは維持できます。

そして、だいたいその距離の半分を過ぎたあたりからペースを上げようと試みます。

ところが、その頃にははじめの元気はだいぶなくなり、脚にもかなり疲労が出てきます。「残り半分を切った」と思ってスパートをかけようとしても思いほかスピードが上がらないものです。それでも、上げようと意識します

すると、元気な時に楽に走ったペースと、疲れてきた時に出力を上げたペースとが、大体一致してくるのです。

つまり、結果的にイーブンペース、となるわけです。

イーブンペースとは、努力感を一定にしてもなかなか維持できるものではありません。自分の脚の疲れ具合に応じて努力感(出力)を調整して初めてペースを一定に保てるのです。

これは、一つの距離だけに限らず、例えば400mを10本なら、その10本を計算する時でも同じです

5本目くらいまでは余力を残して、後半の5本で徐々にペースを上げて行こう、と意識します。

すると、5本目が終わる頃には意外と脚にきてしまっていて、ペースを上げようとしたところで、大体同じくらいのペースにまでしか上がらない、ということになります。ですが、これで10本通してのイーブンペースは完成します

前回の400mでは、まだこの練習に慣れていなかったせいか、常に400mのラスト100mでペースが落ち気味になることが多かったように思います。

しかし、今日の400mでは、例えば同じ71秒でも、最初と最後の100mのペースを考えると、今日の方が圧倒的に釣り合いが取れていました。ですから、タイムが同じでも内容は全く違うということになります。

ランマニア的には、このイーブンペースがうまく作れるかどうかが、意外と調子のバロメーターだったりします。

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