こんにちは、ランマニアです。
スカイランニングジャパンシリーズ(SJS)の初戦が、今年も上田は太郎山を舞台に開催されました。
GWの穏やかな気候の中、新緑の山を駆け抜けることのできる毎年楽しみにしているレースです。
そんな心待ちにしていたSJSの開幕戦でしたが、残念ながら今年は過去最低の走りとなってしまいました。
もちろん、長年競技に取り組んでいればいい時も悪い時もあるので、今回のようなレースもまあちょくちょくあるのですね。
ここで先日のレースを簡単に振り返ってみます。
まず、初日のバーティカル(5kmで1000mを一気に駆け登るレース)は、昨年よりも6分ほど遅い59分30秒で順位も50位を超えてしまいました。
累積300m地点で早くも体がしんどくなり(呼吸が苦しいとか脚が動かないとかそれ以前に、体全体に力が入らなくなり)、歩いたり、立ち止まったりしたくなるほど。
バーティカルのような短い距離では初めての経験でした。
ゴール後も非常に体調が悪く、翌日のスカイレースは棄権しようかと思えるほどで。
そして一晩寝てどうにか体調が回復し、だいぶ「走りたい」気持ちが戻ってスタートラインに立つことにした、翌日のスカイレース。
前日のバーティカルに比べ、明らかに体調は良く、中盤まではかなり余裕を持って登りも下りも走れていました。
しかし、累積1600mを超えたあたりから次第に脚に力が入らなくなり、登りのペースが体感できるほどに落ちていきました。
実は3年前に初めて出走したこの上田のスカイレースでも同じ状態になり、最終的には最後の太郎山に登るのも立ち止まりながらようやく山頂に辿り着き、下りも両足が痙攣してまともに体を支えられない状態でフニッシュしたことを思い出しました。
こうなると、ただの我慢大会となり、時間だけが無駄にかかってしまうため、まだ余力のあるうちにエスケープポイントで、離脱することにしました。
走行距離は16km、累積標高は2000mというポイントで、自分の中ではこの体調の中ではまずまず走れた方かな、という良い印象で終えることができました。
バーティカルではPBよりも6分遅れ。
スカイレースは初の途中棄権。
この結果に至った原因を、走りながら、そして昨年のこの時期の練習内容を振り返りながら考えたところ、大きく二つの要因に行き着くことができました。
一つ目は、もう明確でしたが体調を壊したこと。
4月の長野マラソンもそうですが、その疲労がどこかに残っていながら練習を続けた中で風邪を引き、疲労と風邪の二重の影響を受けたな、と自覚できるしんどさでした。
バーティカルでは、歩きで登るのもしんどくなりましたし、スカイレースでは3年前の同じく風邪をひいた状態で出場した上田を思い起こす疲労感でした。
よって、レース前に体調を整えられなかった、調整の失敗は主要な要因だと思っています。
もう一点は、昨年この時期の練習内容にヒントがありました。
昨年の4月は、故障明けでまだロードをまともに走れず、さらに仕事を休んでいたこともあり、平日昼間に相当数の山練を取り入れていたことを思い出しました。
昨年の上田バーティカルのレース報告でも、その直前数週間はほとんど走っていないにもかかわらず、山練の効果と疲労の抜けた効果がパフォーマンスに影響したことを述べていました。
つまり、トレイルレースにおいては、ある程度の有酸素能力とエネルギー代謝能力とが身についていれば、あとは山レース特有の力(トレイルレースに必要な特異的な能力)を集中的にトレーニングするだけで、平地のランの練習はほとんど必要ないことがわかりました。
むしろ、それでロードトレーニングの疲労を溜め込むくらいなら、山だけを走りに行った方が遥かに効果は高いと感じます。
つまり、今年の上田では、圧倒的に山練が足りていなかったということです。
それは、レース後の筋痛のひどさや、バーティカルにおいて急な登山道を爆発的な筋力を発揮して登っていくときの脚の弱さから実感できました。
去年は、故障の影響でやむなくリハビリ的に山練を取り入れていましたが、結果的にそれがバーティカルやスカイレースには、むしろ効果的に働いていたことに、今年の失敗から気づくことができました。
去年の段階では、走トレーニングが絶対的に不足していたので、今年は故障もなくランのトレーニングを継続できれば、かなりの結果が残せると思い込んでいたのですね。
ところが、むしろそこは逆に、昨年の方が山に特化した練習をしていた(結果的にですが)ことで、トレイルレースで結果がついてきていたのだと、改めて実感することができました。
こうして、昨年と今年の4月の練習内容を比較してみれば一目瞭然。去年がいかに山を走っていたかがわかります。
当然、急な登りや下りに対応できる脚ができていたかが想像できますね。
こうして整理してみれば、今年の結果はある意味必然的な結果であったと十分に納得いく事実が明らかになりました。
ある名監督の言葉を借りれば「負けに不思議の負けなし」というやつですね。
さて、課題が明確になったところで、今後どう対策していくかです。
これについては、また次回以降検討したいと思います。