こんにちは、ランマニアです。
ようやく怪我の状態も良くなり、今日は久しぶりにダニエルズ練に復帰しました。
ダニエルズ練と言っても、怪我が悪化しないように徐々にペースを上げていくうちにようやくLTペース(Tペース)まで戻ってきた、といった方が正しいでしょう。
先週土曜にはとりあえず定番のTペース1.6kmを3本ほど走ってみましたが、脚の方は問題なく、近々本来の5本くらいはこなしてみたいと思っていたのですね。
そんな流れで中三日で今日を迎え、約ひと月半ぶりの「Qデー」実施となったわけです。
このLTペースでの練習は、その人の「乳酸がそこから急に溜まり始める境目あたりのペース」、つまり「閾値」付近でのペースで走る練習で、ダニエルズさんの定義では「レースなら60分ほど、普段の練習なら10kmほど維持できるペース」とされています。
当然、VDOTで換算すれば自分のペースも一目でわかるのですが、ランマニアはできるだけしっかり数をこなしたいのと、その後の練習も長く継続させたいとの理由から、あまりこのVDOTペースには縛られないようにしているのですね。
例えば、今日などは1.6kmをLTペースで5本行いますが、要はLTペースで一定時間走る機会を確保すれば良いだけなので、きっかり「キロ3分〇〇秒ペースを維持」、とか厳格にそれを守る必要もないなと思っています。
むしろ、そのペースに縛られて5本持たなかったとか、翌日以降一気に疲労が出てスケジュールが狂った、ということの方が避けなければならないことだと考えています。
では、そうした数値に縛られずにどうやってLTペースを作り、維持しているのかといえば、それはもう「感覚」意外のなにものでもありません。
さっきも書いた「10kmくらい持つペース」というのですから、このLTペースは意外と楽に維持できるペースなのですね、本来。
「楽」というのは呼吸のことで、まるで酸素が足りない水中でもがき苦しむような呼吸の辛さとは無縁で、ダニエルズさんも言っている「快適なきつさ」というやつです。
この「快適な」な範囲の呼吸のキツさというのは、ランマニアの場合「呼吸がしんどくて一刻も早くゴールしたい」と感じる領域に達しない程度、と自分の中で規定しています。簡単にいえば、「比較的呼吸音が目立つのがわかるけど苦しくはない程度」、とでも言いましょうか。
「苦しくはない」、ここがポイントですね。
なので、今日も1本目の200mから400mを走り呼吸が変わってくるあたりで、決して苦しくない程度でペースを固定します。あと少しあげてしまうと「苦しさ」を実感し始める、というギリギリのところで止めておきます。
まあ、なんと言いますか、乳酸が溜まり始める閾値というより、「苦しくなる」閾値みたいな感覚ですね。「苦しさ閾値」。
これを1.6km最後まで維持してみると、結果的にペースはだいたいキロ3分30秒弱に収まります。
あら不思議、ランマニアのTペースは3分29秒ですからドンピシャです。
そして肝心なのはこのLTペースの練習は、呼吸を追い込むことではなく、筋に刺激を与えてミトコンドリアを増やすことが目的ですから(ミトコンドリア増加の要因は諸説ありますが)、最低限このペースで定められた時間走ることを確保しなければなりません。
なんか調子がいいからちょっとペースを上げて走ってみた、だけどいっぱいいっぱいになって3本で終わりにした。まあ、苦しい中よく走れたからこれでいいだろう。ではあまり効果がないわけですね。
なので、今日のように1.6kmを5本走るというのは、最低でもLTペースで8kmくらいは走らなければ筋の適応が起こらないことが前提となったメニューであると考えられるので、とにかく5本こなせるペース感覚で走らなければならないのです。
ランマニアの場合、それが「苦しくなるかならないかの境目あたり」に相当します。
ただし、これは疲労があまりない状態での話で、ランマニアのようにすぐに疲れが溜まってしまうランナーの場合は、疲れている時の「苦しくないギリギリのペース」というのは、かなり遅いペースになってしまいます。それこそMペースくらいに。
こうなると、ほとんどLT走としては機能しなくなってしまうので、こういう時はやはり時計の力を借ります。
少し疲れているときは、楽に走ろうと思うとかなりペースが落ちてしまう。だから1本目で体感とペースとの「ずれ」を確認した上で、2本目以降は少し頑張る必要が出てくるのですね。
もちろん、疲労がある状態ですと、脚にも無理な力がかかりますから怪我の危険性も高まりますが。
しかし、今日のように比較的疲れがない状態では自分の感覚と実際のLTペースとがかなり正確に一致してくるので、やはり基本は自分の感覚を大事にしてペースを作ることを意識する必要があるな、と改めて思います。
なので、できれば「質の高い練習」は疲れのない時に行うのがベターなんですけどね。
なかなかそうも言ってられないのが現実で。