「ジョグならできる」は「ジョグでも痛む」の始まり

こんにちは、ランマニアです。

昨日、モチベーションが維持できてるみたいな記事を書いた矢先に、故障日記になってしまいました。まあ、以前からちょっと痛かったんですけどね。

かなり前の記事にも書きましたが、もともとランマニアはここ数年故障が多く、シーズンを通して無傷で練習をやり通せた1年がここのところなかったのですね。昨シーズンなどは、7月に痛めた足底筋膜炎を半年以上引きずりかなりパフォーマンスを落としてしまいました。

そんなことでしたので、今シーズンはかなりの練習を積んできた中でどこにも痛みが出ずに練習を継続することができ、自分でも驚いていたところだったのですね。

一方では、なぜ故障が無くなったのか、その理由もある程度自分の中では把握もしていました。

実はランマニアの故障は、競技を始めて30年以上になりますが、100%が膝から下の故障でした。特に、社会人になってからはほぼ3種類に限られ、ふくらはぎ肉離れ、アキレス腱炎、そして足底筋膜炎、だけでした。

このレパートリーを見て詳しい方ならすぐにわかると思いますが、この3種類はほとんど前足部から接地するいわゆるフォアフット走法でなりやすい故障です。特に、スピードを上げて取り組む練習を繰り返したり、少し距離の長いレースに出た後などには必ずどこかを痛めている状態でした。

今年4月から始めたダニエルズのゴールドプログラムも、始めてすぐのフェーズⅠの終盤に、一度右のふくらはぎが危なくなったことがありました。切れるまでは行かないにせよ、このまま負荷を加えると切れてしまう感覚がもう自分にはわかるので、これは危ないな、と。

そして同時に、このまま同じフォームで練習を続けるとやはりまた故障を繰り返し、練習を継続できないと考えました。

そこで、フェーズⅡからは、ジョグの日を中心に接地をかなり意識するようにして、足をできるだけフラットに地面に押しつけ、大腿部の裏側(ハムストリングス)を使いながら前へ進むようなフォームに変えていくことにしました。

これは思いのほかスムーズに移行でき、LT走ならともかく、Iペースのインターバルや慣れてくるとRペースのレペティションの時でさえ大腿部をうまく使ってスピードを出せるようになってきました。これは自分でも驚きましたね。

その結果、練習量が増えてきたフェーズⅡ、そしてフェーズⅢにおいても、以前のようにふくらはぎが張ることがほとんどなくなり、肉離れをしそうなとき特有のあの「チク」っていうような違和感も一度も感じずに練習を継続することができるようになってきたのです。

これはこのフォームを自分のものにしたな、という手応えを十分感じましたね。

そうして大腿部をしっかり使ってスピードを出せるようになると、以前のようにスピードを出して接地するインターバルやレペティションでも足を着くのが怖くなくなり、思い切りペースを上げて練習に取り組める喜びを感じていたところでした。

ところが、フェーズⅣの終盤、ある時、200mのレペが終わった後に家に帰ると右のお尻の下のほうがやけに痛むことがありました。その時は、ちょっと張るような、筋肉痛のような痛みだったので「ああ、しっかりお尻を使って走れてるんだな」とむしろその痛みに変な手応えを感じるくらい、あまり深刻に考えていなかったのですね。

何せ、ランマニアの故障は基本、膝から下ですからそんなところを故障するなどとは想像もしてませんでしたからね。

しかしその後も、とにかく「登り坂で右足をあげようとすると痛む」「速いスピードでダッシュをすると痛む」「膝を伸ばした状態で前にかがむと痛む」というある特定の動作が結構しんどい状態が続いたのですね。

でも、これらは基本、ジョグとか長距離の動作にはほとんど影響のないものですし、200mのような短距離練で痛めたものだから長距離練習を続けている分には問題ないだろう、と楽観的に捉えていました。何度も言いますが、こんなところが故障するとは思ってもいませんからね。

そしてフェーズⅣが終わって数日間休養をし、その後も十日ほどジョグだけの生活を続けていたので、もうこの痛みもほとんどなくなっていたところで、ダニエルズのマラソントレーニングで最初のインターバルの日を迎えました。

LT走とIペースインターバル、そしてレペティションが組み合わされたかなり負荷のかかる練習だったこともあり、最後のレペの時にこれまで感じた痛みを一歩超えたような痛み(故障をする時は大体分かりますよね、ああ、これは無理な痛みだ、っていうのが)を感じるようになったのですね。うーん、ちょっとまずいかな、と。

でも、翌週はMペースしかないからなんとかやり切れるだろうと、そのまま継続していたのですが、今日久々にTペースで走ったところ、やはりちょっと走り続けるのは危ない痛みになってきたので、ついに練習を中断することにしたのでした。

はじめの頃は、200mを33秒くらいで痛みました。次は36秒くらい。そして今日は42秒でも痛みました。より遅い速度で痛むのは悪化した証拠です。

ではなぜ今日いつも通りLT走をやろうとしてしまったのかと言いますと、実は日常生活の中での痛みは、ここ数日でだいぶ軽くなっていたからなのです。

先月の一番痛かった時は、「階段を登るのも痛い」「車から降りる時、右足をついて降りるだけで痛い」「座った状態でハムストリングスに力を入れると痛い」状態でした。

しかし、今は階段では痛まず、車から降りる時も大丈夫、そして座った状態で力を入れても痛みは軽くなった、という状態です。

なので、練習をしながらもよくはなってきてるのかな、と錯覚していたのですね。

これは想像なのですが、もともとはレペティションのような速いペースで使う部分を痛めたため、腿を上げるときや膝を曲げて地面を押し出すような力を発揮する時に痛みが出ていたのが、その状態で長距離練習を続けてしまったため、弱くなった部分に新たな損傷が生じ、これまで痛かった短距離走で使う部分が治ってきた反面、長距離走で使う部分に痛みが移行してしまったのかな、と考えています。

どの故障もそうですが、一度損傷が引き起こされるとその周辺にも損傷が波及するのがよくあるパターンです。

なので、ランマニアがかつてよくやらかしたのは、「ジョグならできる」と痛まない範囲で練習を継続した結果、「ジョグでも痛む」ようになってしまうこと。今回もまさにそうですね。

「ジョグならできる」のは、あくまで筋や腱が万全の状態な時であって、どこか一部が損傷したり炎症を起こしたりしていると、総合的に使える筋繊維が減ってしまっている状態なので「ジョグでも故障する」範囲が広くなってしまっていると考えた方がいいだろうな、ということです。ここは結構盲点だったりします。

さて、今回ランマニアの故障は、色々と調べたり「触診」したりしたところ、おそらく「ハムストリングス付着部炎」。こんなところは痛めたことがなかったので、恥ずかしながら聞いたこともなかった故障名です。

「登り坂で痛む」「膝を伸ばした状態で前かがみをすると痛む」に該当するのでおそらくこれでしょう。

大腿部を屈曲させる筋肉群の総称「ハムストリングス」が集まって付着している部分、「坐骨結節」が痛みます。

いずれにしても「酷使」によって傷んでいるわけなので、もうこれは「休養」しか選択肢がないわけで、しばらくここを使うような運動は控えた方が良さそうです。

ただ、逆にいうとここを使わない運動はできるわけで、できればここを使わない運動をして有酸素能力は維持したいと考えていて、それをどうしようか今思案中です。

間違っても「ジョグなら痛まない」と考えないように要注意です。

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