速くなるとは「適応」するということ

こんにちは、ランマニアです。

ところで、なぜ人は練習すると速く走れるようになるのでしょう。

体の生理学的な変化や筋肉の発達など、科学的なメカニズムを説明しようとすれば、いくらでも学説が広まっていますが、ここではそういう次元の話ではありません。

もっと、低次元な(笑)話です。

人間(生物全般)は、その置かれた環境に出来るだけ適応しようとする仕組みが備わっています

毎日走らずに過ごせば、「走らずに済む環境」に適応しようとします。

だから、「無駄な持久力」「無駄な筋力」は必要となくなり、次第に体から消えていきます。

しかし、ある時から、1日の中で30分だけ「走る」という行為を取り入れたとしましょう。

すると体は「1日30分は走らなければならない環境に置かれたぞ」と判断し、それに適応しようとする変化を起こそうと、スイッチが入ります。

これがいわゆる「トレーニング効果」です。

つまり、「環境に適応としようとする変化」が「トレーニングの効果」ということになります。

なので、毎日同じことを続けていても、次第に体はその環境に適応し「慣れて」きてしまうので、それ以上の変化を起こそうとはしなくなります。

例えば、1週間、毎日10kmずつ走ったとします。

おそらく、この1週間で体は「毎日10km走らなければならない体に変えなければ」と変化を起こします。

ところが、次の1週間、もう一度毎日10kmずつ走り続けたとしても、その変化が2倍になることはありません。なぜなら、体はもうその生活にすっかり慣れてしまったからです。

また、ランニング初心者の人は、はじめにちょっと練習しただけで、あっと驚くような体の変化が起こり、急に走力がつきます。

しかし、もう何年も練習を積んで様々なトレーニングを重ねてきたランナーは、ちょっとやそっと練習したくらいでは、今更速くはなりません。なぜなら、もう体がその練習にすっかり慣れてしまっているからです。

何が言いたいかといえば、毎日、毎週、毎月、毎年、同じことの繰り返しでは、それ以上に速くはなれない、ということなのです。

ある程度同じような練習を積んで強くなったら、そこから先はそれを繰り返すのではなく、また新たな取り組みを始めなければならないのです。

「強度を変える」「頻度を変える」「長さを変える」

自分にとって、何が効果があるかは模索するしかないですが、必ず本人に合った変化のポイントがあるはずです。あるいは、まだ適応し切れていない領域が存在するはずです。

いつまでも記録を伸ばし続けられる人は、その領域、そのポイントをよく理解している人なんだと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください