こんにちは、ランマニアです。
ここのところ昼間の気温が外にいるだけで危険な状態で、もう走る時間は早朝か夜しか選択肢がない状況になっています。
大学生や実業団のように1週間も2週間も涼しい高地に滞在できれば良いのですが、通常一般的な社会人はなかなかそれは難しく、多くのランナーは暑い時間を避けたり水で冷やしながら走ったり様々な工夫を凝らして練習時間を確保していることと思います。
昨日はさすがにランマニアもこの暑さに辟易し、レジャーも兼ねて標高の高いところへ走りに行ってきたのですね(本当に涼しく、下界は異常とさえ思える快適さ)。
さて、そんな練習環境ですが、今のような真夏の暑い時期は例外として(この時期が快適であれば真冬は相当厳しいはず)、実は今住んでいる場所は比較的練習環境に恵まれた場所だと思っています。
平坦路が少ないという唯一の難点はあるものの、近くには1周12kmほどある完全クローズドな(車が入ってこれない)ジョギングコースがありますし、トレイルと言うほどではないにせよかなりの起伏のあるほとんど日陰のダートコース(10kmほど)もあり。そして4kmほど行けば完全フラットな公園コースも存在します。無料トラックも7kmほど離れていますがいけないことはありません。
こうして整理してみると、ほとんどのシチュエーションはカバーすることができ、本当に恵まれているな、と。
最も練習環境に苦労したのは高校時代。
たまたま高校が周囲が水田ばかりでほとんど起伏のない地域にあったため、普段のトラック練習は当然平坦路としても、ロードに出ても延々と平坦な河川敷を走るだけの変化に富まない単調な練習しかできませんでした。
高校駅伝の県予選がとても起伏のあるコースで開催されていたので、普段から起伏の多いところを走れる高校が羨ましく感じてたのを思い出します。
また、大学時代も都内の比較的23区に近いところにあったことで(実は23区内は起伏に富んだ場所が多いのですが)、こちらも顕著なアップダウンはなく、近くにある大きな公園や河川敷、水路沿いの平坦な道を延々と走る練習がメインとなっていました。
そうやって振り返ってみると、今置かれている環境は大変恵まれていて、疲れている時は平坦な道を中心にゆっくり走れ、元気であればアップダウンのあるロングコースに出てみよう、と臨機応変に対応できるのですね。
コースにバリエーションがあると何が良いかといえば、もちろんトレーニング効果や脚力の向上など「プラスの」側面もありますが、実は故障を防げるという「マイナスを防ぐ」側面も大きいのですね。
例えば、平坦な道を延々とゆっくりジョグをしているだけの練習が「安全」かといえば、意外とそうでもなく、基本的に長くなりがちな「ジョグ」の練習は、別の観点から見れば「同じ動作、同じタイプの筋収縮、同じ衝撃が、同じところに長い時間、多くの回数繰り返される」という「危険な」側面も持ち合わせています。ジョグしかしてないのに何故か故障をした、というのはそうした要因によるものであるかもしれません。
一方で、同じ距離をジョグするにしても、適度な上りや下りが繰り返されれば、その路面の変化によって使われる筋肉や衝撃の受け方が微妙に変化し、「同じダメージを受け続けない」というメリットがあります。もちろん、下り坂を延々と走り続ければ故障のリスクは一気に跳ね上がりますが、通常関東平野の市街地を走っていてそのような場面に出くわすことはほぼあり得ません。あくまでも「適度な」アップダウンです。
そして、路面「サーフェス」についても同じようなことが言えるでしょう。
例えばアスファルトは硬くて衝撃が強い一方で、グリップが良く大変走りやすい路面です。しかし、そのグリップの良さは逆の側面で見ると「力が逃げない(トラクションが高い)」ことにつながり、前に進もうとする力が脚に無駄なく伝わるということでもあります。つまりそれだけ負荷がかかるということですね。
これが砂利道やダート、トレイルであれば、前に進もうと脚に入れた力が適度に分散され(その分前に進みづらい)、脚への負担も軽くなります(路面が柔らかく衝撃も少ない)。
さらにいえば芝生なんかを走ってみれば気付くと思いますが、もうほとんどふわふわな状態で、「靴の反発力」や「ふくらはぎのバネ」を利用した走り方が通用しないことがわかります。前に進ませるためにはそれなりに工夫が必要になってきますね。ですが、それは別の見方をすれば「脚の使い方」「走り方」を変えていることにつながり、ロードで散々酷使してダメージを受けた筋肉を休ませることができるという側面もあります。
このような意味で、練習コースのバリエーションが多いということは、それだけ「脚の同じ場所だけを使いすぎない」ことにつながり、長い目で見て故障を減らすことに寄与していると考えています。
そうした観点から見て、今の練習環境は非常に恵まれていて本当に競技に打ち込んでいこうと考えている場合には「住環境」は決して軽視できないファクターなんだろうなとつくづく感じているところです(走るために家を借り替えた強者ランナーが知人にいますが・・・)。