たまには旅レポなども(結果は山レポ)

こんにちは、ランマニアです。

さて、この4連休はGoToキャンペーンを利用して登山をしに行ってきました。

脚の状態は良くなっているとはいえ、いきなり登山道クラスの上り坂を走るのは若干心配があるので今回は普通の登山に留めておきました。

今回は連れも一緒なので、危険な山は避けようと思い、当初はロープウェイで一気に高度を稼げる谷川岳(本当は世界一危険な山で有名)を考えていましたが、直前で大雨による土砂崩れが発生しロープウェイは運休。

仕方なく付近の百名山を探すと、若干マイナーな武尊山がありそれを選択しました。

中央奥に見えるのが武尊山。これは川場村からの眺めで、実際はあの裏側から登りました。

この武尊山がマイナーな理由は、登山道はいくつもある割に、どの登山口もマイカーでなければアクセスが悪く、かつ近くに超メジャーな谷川岳があることが最大の要因。そして調べるとこの山域はかなり熊の目撃情報が多く、その理由も人があまり入らないことが原因となっているようで。

事前に幾つかのルートを検討していると、宿泊する川場村から最もアクセスが良い初級者向けルート(川場村のパンフレットにそう書いてあります)が最初の候補に。やや距離は長いものの、危険箇所がなくコースも十分整備されている様子で、確かに初心者にはいいなと、初めは思っていました。

しかし、いくつかのコースレポートやブログを見ていると、かなりの頻度で熊との遭遇エピソードが掲載されており、これはまずいんじゃないか、と。

仕方なく、武尊山のメジャールートであるみなかみ側からの武尊神社コースを検索。

武尊山を登った人のほとんどがこちらのレビューで、幸い、熊の目撃情報もそれほど多くはなく、4連休中なら人も多くてそっちの心配は少ないだろう、と。

ところがこちらのコースの最大の難関は山頂付近に連続する5箇所の鎖場。ブログ等の写真で見るとかなりの傾斜でそり立つ壁のように見えますが、レビュアーさんの報告では皆「足をかける場所は豊富にあるので大丈夫」とのこと。

実は、これまでにトレランや合宿等でさんざん山に登りましたが、鎖がある場所は比較的傾斜は緩やかで落差も少なく、恐怖を感じるような場所はあまり経験がなく、経験上梯子がかけられているような場所の方が傾斜が垂直に近く高度もあり、危険な印象を持っていました。連れも梯子場の経験はあったので、鎖場であればなんとかいけるだろう、と。

さて、当日は天気は雨予報も現地は曇りでなんとか持ってくれそうな空模様。期待していた登山者も駐車場はほぼ満車で、登山道は人通りが多かったに違いなく、これなら熊も警戒して近寄らないだろうと一安心。

とはいえ、登山道に入るまでのアスファルト上には、明らかに鹿や猪のものよりは大きく量も多い獣のフンが落ちており、やはりこの付近にも熊が出るのは間違いなく、できるだけ音や声を出しながら歩みを進めました。

駐車場を出てすぐの舗装路上に早くも熊のフンが見つかり、やはり油断はできないなと。

その後何組かの登山者と出会い、だいぶ人気(ひとけ)の多い登山道になってくるとやはり心強いもので。道自体はそれほど急な上りやテクニカルな箇所はなく、気持ちの良い山みちをどんどん進んでいきました。

天気はあいにくの曇りですが、涼しくかえって消耗せずに済みました。

2時間ほど登ってきたところで見上げても山の斜面と空の境が見えるようになってきて、いよいよ山頂までの稜線が近いことがわかりました。地図上でも「危」と書かれた場所が近く、そろそろ鎖場が現れる頃です。

そしてそれは突然現れました。

この高低差は正直想定外でした。鎖場でこの高さは人生初(この後すぐに「人生初」を更新し続けます)。

他のブログで見た絵とまんま同じ景色でしたが、写真で見るより高度感はあり、まるで壁を登っていくような感覚は写真では伝わらないものでした。一瞬、引き返した方がいいんじゃないかと思ったほど。

とはいえ、確かに足をかけられる部分は豊富で、要は「怖さ」だけを克服すれば登こと自体はなんら問題なく。体を岩肌に倒すようにして体を固定すれば、まず滑落の危険はなく「保険」で鎖をにぎりながら一歩一歩上へ進みました。

続いて現れたのは平べったく広大な岩場。その大きさに圧倒されますが、傾斜は緩やかなので足ばさえ確保できればこちらも問題なく登ことができました。もちろん、登坂中に下を見るのは厳禁です。

2箇所目はさらに高度差のある岩場。高さはあるものの傾斜は比較的緩やかなので、下だけは見ずに足場を探しながら慎重に進みます。

そしてこの後の3箇所は、今回最も苦労した鎖場。どれもほぼ垂直に近い岩場で、かつ両脇に岩が迫り足をかける場所が限られ、高度もかなりのもの。落ちれば間違いなく助からない高さです。

以前、これくらいの高度は梯子で登ったことがあり、その時も足が震えましたが、今回はこれをほぼ手足の力だけ(鎖は保険)で登らねばならず、冷静にそのことを考えると恐怖は最高潮に。

木の根が邪魔してさらに難易度アップ。
二段階の鎖場。奥に見えるところがかなりの高度差。
保険で鎖を持てるとはいえ、手を足をかける場所は完全に自己判断。

なんとか無事この岩場をクリアすると、あとは気持ちもクールダウンしながらの快適な稜線歩き。ただこの日は低気圧の影響でガスで何も見えず、強風も吹き荒れる中で、なんだか踏んだり蹴ったり。

本来なら広大な稜線を一望できる絶景ポイントもガスで何も見えず。

それでも無事山頂に到達できた時はそれなりに満足感、達成感があり、ともかく雨だけには降られなくてよかったなと。

何も見えない山頂。登山者は10人ほどおり、この天候の中では大変心強い存在。

ここから先は、本来剣ヶ峰山を回って絶景を拝みながら下山するのですが、この日はガスで全く眺望が効かず、そちらを回って帰る理由はなく、ほとんどの登山者が今来た道をピストン。しかし、あの鎖場を下るのは「絶対に無理」と判断し、仕方なく霧の中を進みます。

本来なら周囲の山々を一望できる絶景ポイント。

帰りのルートは登山者も少なく、再び熊との遭遇が心配になってきたので大声をあげたり歌ったりしながら騒がしく下山。

滑りやすい急な下りでかなり神経を使いながらなんとか元の登山口まで戻ってきました。

湿った岩や木の根が滑りやすく、こちらのルートもそれなりにストレスの多い登山道。

想像以上にタフなコースでよく無事に帰ってこれたな、と改めて安堵。でも、苦労した割に景色は見えず単なる苦行に終わった今回の登山でした。

下山すると天候は回復。

ただ、今回泊まった川場村はのどかでとてもいい場所でした。スカイビュートレイル武尊山のゴール地点にもなっていて、来年は出場を検討しようかと思うほど。

広大な道の駅「田園プラザ」はグルメの宝庫で一日いても回りきれないほど。ここはリピート必至です。

道の駅「田園プラザ」は地元の食材を使った食の宝庫。どれも美味しく、それらをたくさん食べるため朝練をがんばりました。

なお、今回の登山や翌日の朝練で走ったトレイルの感じでは、もう脚の状態はほぼ問題なく、来月に控えているトレイルレースへの練習もそろそろ入れていける状態に。

強度の高い練習から少し遠ざかってしまったので、呼吸器系やLT系を最高の状態に戻せるかどうかは微妙ですが、8月に途絶えたダニエルズ練を再開しつつ、徐々に体を戻していこうと思います。

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