「走ってる時って、何考えてるんですか?」に答えてみる

こんにちは、ランマニアです。

ランナーであることが職場や友人に知られた時に、必ずと言っていいほど聞かれるのがこの質問。

「走ってる時って、何考えてるんですか?」

まあ、ランマニアも数え切れないほど聞かれましたよ、それは。そしてその質問の裏には「そんなに長く同じことしていて飽きないんですか?」が含まれてますよね、絶対。

走っている時に考えてることって、実に様々です。走る場所によって、走る距離によって、そしてなんと言っても走るペースによって全く違ってきます。

最も様々なことを考えてしまうのは、おそらく普段のジョグでしょう。

ランマニアは、だいたい平日のポイント練でないジョグは60分弱ですから、それはそれはたくさんのことを考えています。

実はこうしたブログのネタやTwitterの呟きなどは、ほとんどそうしたジョグ中に思い浮かんだことです。いや、本当に走っている時はどんどん色々な考えが頭に浮かびます。これ、全て文字に起こしたら辞典ができるんじゃないか、ってほどです。

そして、ランマニアはこう見えて(見えないか)意外と気持ちの切り替えが苦手なタイプなので、仕事で起きた嫌なことは結構引きずるんですね。

ジョグ練の時は、もう最後まで頭から離れないことなんてしょっちゅう

マラソンペースでも心のどこかに引っかかりながら。

最悪は、インターバルでも途中のあの地獄のような苦しさの合間に突然思い出したりして、急に辛さが倍増する、なんてこともしばしば。

冗談抜きで、仕事でやられたメンタル面は、練習にもかなり影響すると思っています。

ですが、こうしたジョグ練であっても、走りながらどうしょうもないことを考えているのは、練習効果的にはあまり良くないだろうな、と思っています。

ここから話が突然シリアスになるのですが、以前にも書いたとおり、筋肉は脳と神経系で結ばれています。その神経のワイヤーに電気的な刺激を発生させて情報を伝達し、筋を収縮させているわけです。

自分の脳で「意図」して筋を動かしているので、随意運動と言いました。

で、筋は筋繊維単体で動くわけではなく、神経系とセットで「運動単位」という一つのユニットを形成していて、それが総合的に機能しているわけですね。

ですから、筋(脚、足)さえ勝手に動いてくれればそれでいい、というわけではなく、自分で「意識」して、しっかりと脚に情報を送りそれで動かしてこそ初めて運動単位として機能するわけです。

そう考えると、上司に嫌味を言われたことをいつまでも引きずりながら走るのと、一歩一歩の接地から蹴り出し、下腿の振り出しからの接地などの一連の流れをしっかり意識して走るのとでは、運動単位にかかる負荷はまるで違うということになります。

そして、ランマニアは昔から走り方にやや問題ありなランナーなので、特に一歩一歩の接地を雑に行うと、比較的簡単に下腿を故障しやすいのです。

たかだか60分のジョグでさえ、歩数は万単位ですから、冗談ではなく何万回も接地に気を配り、丁寧に接地点と力を入れるタイミングを調節していることになります。

はじめの質問に答えるとすると、これが「走りながら考えていること」ですね。

多くの「一般人」は「んなばかな!」って顔しますが、ランナーの方ならまあこの感覚はお分かりになると思います。

なので、はじめの方で「メンタルが意外と大事」と言ったのはこういうことで、こうした「走ること」や「体の感覚」に常に意識を向け続け、それを注意深く監視できる精神状態、というのは意外なほど条件が整わないと難しいものだということです。

まあ、簡単に言えば「集中力」ということなんですが。

ランマニアがスカイランニングに挑戦しているのも、実は一つはこの能力を養うためでして、もともと色々なことを考えてしまいやすい自分の特徴から、走ることにしっかり集中するためにスカイランニングを走っている、という側面もあるのですね。

スカイランニングで最も集中力を発揮する場面は、もういうまでもなく下り区間です。いや、下りというよりもう「斜面」ですね。

あの斜面を駆け下りる時の緊張感と恐怖感は初めて体験した時は計り知れないものがありました。まさしく、一瞬の油断が命取り、というわけです。

ちょっとでも集中力を欠けば次の瞬間大クラッシュで大怪我です。まさしく「一歩一歩」に全集中力を動員して走るという感覚ですね。

この「一歩一歩」に常に気を配る癖がつくように、スカイランニングでその練習をしているというわけです。言ってみれば、「走る脳トレ」ですね、これは。(実際、集中力を発揮する前頭前野や運動機能を働かせる小脳などはかなり鍛えられると思っています)

だいぶ話は横道にそれましたが、「走ってる時って、何考えてるんですか?」の答えの一つは、「一歩一歩の足の感覚を確かめてるんだよ」でした。

インターバルやレースペースでの「考え事」(?)はまた別の機会で。

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