こんにちは、ランマニアです。
今月からダニエルズさんのゴールドプログラムもフェーズⅣに入り、いよいよこのプログラムも最後の仕上げとなってきました。
「仕上げ」と言っても、このプログラムが終了すると「どんな距離のトレーニングにも対応できるようになる」と言うことなので、何か劇的に走力がアップするとか(そもそもそれを目指していない)、いつでもPBが出せる状態になるとかそう言うことではありません。あくまで、「本格的なトレーニングを開始できる体の準備が整う」と言った状態でしょうか。
そんなゴールドプログラムは全部で4つのフェーズから成っていて、最初のフェーズでは400mのRペースとTペースの組み合わせ。次のフェーズでは200mのRペースとIペースの組み合わせ。そして最もきついフェーズⅢはIペースとTペースの組み合わせと、徐々に負荷を上げていきながら、様々な速度域(と言うか心拍域)の練習をこなせるようになっていく流れになっていたのですね。
そしてそれをこなしているうちに、本当に少しずつですがそれまでの練習が楽になっていくのでした。本当によくできています、このプログラム。
そうして段階を踏みながら徐々に練習をこなす体力(回復力や耐性)が高まってきたところで最後のフェーズⅣです。
フェーズⅣは、もう本当にこれまでの「総集編」。ついに、全ての速度域の練習が1週間に組み込まれることになりました。
月曜始まりの流れで始めた場合は、火曜日がIペース+Rペース、金曜日がTペースと言ったように、一回の練習に二つのゾーンの練習が組み込まれるようになりました。
そんな流れで今日はフェーズⅣ開始後初めてのQデー(質の高い練習日)。のっけからIペースとRペースの組み合わせです。
はじめこの練習を見た時、Iペース(表記上はHペースですが)が3分で3本、そのあと200mのレペティションを8本、と言うことで、正直「気が楽だな」と感じてしまいました。と言うのも、先月の4分インターバルがあまりにもしんどすぎて、それが3分に減りかつ3本で済むのが非常にありがたく感じたわけですね。
これは、一見メンタル的な「適応」のように思えますが、体が4Hインターバルに慣れかけていたので「楽に」感じる、結構フィジカル的な「適応」であると思っています。
そしてその後に控える200mレペも、フェーズⅡで行った16本の半分でいいわけですから、これも随分気が楽に感じました。
果たして今日はアップの時点でだいぶ調子がよく、昨日までの怠さが嘘のよう。実はランマニアは数日休んだ後は、筋の疲労はすぐに取れるのですが、神経系の疲労(疲労感、だるさ)の回復には結構時間がかかるのですね(それが慢性疲労が完治していない状態なのですが)。それがようやく今日になってだいぶ回復し、文字通り「心身共に」元気な状態で、この初めての組み合わせ練習を迎えることができました。
こう言う疲労が抜けて元気な時って、走る前になんとなくだいたい「これくらいペースを楽に行けそうだな」と言う感覚みたいものがわかるのですね。これは本当に不思議です。自分が楽に行けそうなペースが、頭に想像できてしまうのです。これは昔からそうでした。
で、今日もちょっと出力を上げて走れば多分3分一桁ではいけるだろうな、と言う感覚があったので、初めは少し様子見で走りました。
IペースはVO2maxに到達するペースですから、想像しているよりは意外と余裕のあるペースです(2分間以降は結構苦しくなりますが)。
その感覚は体が覚えていて、それくらいのピッチと出力で走り続けたところ、だいたいキロ3分10秒を切るくらいのペースで3分を終えました。先月の4分インターバルでは先に脚が疲れてしまって、もっと遅いペースでもこんなに楽ではありませんでした。
疲労がいかにパフォーマンスを低下させるかがよくわかる良い例です。
その後も出力固定で3本全て、だいたいキロ3分9秒程度のペースを維持でき余裕を持って200mを迎えることができました。
問題はこっちのレペティションで、想像ではもっと楽に気持ちよく走れると思っていたのですが、8本全てがかなりのキツさでした。呼吸というより脚の疲れですね。まあ、3分一桁ペースで3分間を3本も走ったのですから疲れがないわけはないのですが。
とはいえ、最低限Rペース(だいたい35秒くらい)は守ることができ、久しぶりにこのQデーの練習を完遂することができました。しかも余裕を持って。
ただし、先月よりも明らかに速いペースでインターバルを行なっているため、この疲労は必ず後になってどっとやってきます。本当はもっとペースを抑えなければならないところでしたが、疲労がうまく抜けていたのに加え、やはり先月までのトレーニング効果が出始めていたものと思います。キロ3分10秒ペースの余裕度が明らかに違いました。この後やってくる疲労に対して、どこまで対応できるかが重要です。
今日のように、一見余裕を持って終えたつもりでも、インターバルは5000mのレースペースを遥かに上回ってしまいましたし、200mという短い距離とはいえこのペースもかなりのペースです。ダメージがないわけがありません。下手したら、トータルすると5000mのレースを走ったくらいの負荷があった可能性すらあります。
なので調子がいい時ほどペースには気をつけなければならないのですね。
月初めに休んでリセットさせた後は、しばらく好調を維持できます。しかし、質の高い練習を継続しているうちにロープレのHPが少しずつ無くなっていくように、次第に元気が減っていきます。
それを最小限に食い止め、さらには1週間のサイクルの中で少しでも多く回復させ、求められた刺激をいかに体に与え続けられるかが、トレーニングの真髄だと今は考えています。