Adizero Boston8

こんにちは、ランマニアです。

さて、今日はふくらはぎを痛めてから初めてジョグよりも速いペースで走る練習を取り入れてみました。

故障は、故障をした時のペースで故障をしたわけですから、完全に治るまではそのペースで走るとやはりもう一度患部やその周辺部分を痛めてしまうのですね。

なので、痛めた場所が徐々に回復していき、元通りの筋力を発揮できる状態に戻るまではその回復度に応じて走るペースを考えていく必要があります。

もっといえば、痛めたペース、練習よりも軽い負荷でも再発させてしまうことも十分あり得ますので、とにかく故障後の練習再開には「漸次性」と言うものが非常に重要な概念になってくるのです。

幸い、今回のランマニアの故障は「走れなくなるほどの」故障ではなく、「ジョグならOK」、「リアフットならOK」と言うような「条件付き故障」だったため、ゆっくりとしたジョグで最低限の走力、筋力を維持しつつ故障を回復させるという方法を採ることができたのですね。

そうしたことから、毎日のジョグでは「今日はこのペースまで上げても大丈夫だった」「この接地なら大丈夫だった」といった確認作業を続けながら、「ジョグよりは明らかに速いペース」「できればMペースに近いくらいのペース」で練習できるタイミングをうかがっていました。

そんな経緯で、ようやく今日になってその練習を試せそうなタイミングがやってきたところだったのです。

さて前置きはこれくらいにしておき、今日のメインは久々にシューズレビューです。

今日のような「ジョグよりは速いペース」でランマニアがいつも履いている「Adizero Boston8」が、今日の練習で改めていい靴だなぁと実感し、これは久々にレビューせねばと思ったのですね。

Japanシリーズがアレになってしまった今、事実上最強のペース走シューズはコレです。

このBostonシリーズ、「Adizero」を冠しているだけあり、一応アディダス的には「シリアスランナー向け」「レース向け」といった扱いです。

しかし、かつてのBostonシリーズはもう少しビギナー向けに振ってあった印象があり、ランマニア的にはこのシリーズをいつもスルーしてJapanシリーズを購入していた歴史があります。

このBoston8を購入した経緯も、本来少し速めのジョグ用の靴が欲しかったことがそもそものきっかけです。

ところが届いてみてびっくり。いやこれはジョグシューズではなく、かなり本格的なトレーニングシューズ、下手したらレースでも使えるシューズなんじゃないか、とその完成度に驚きを隠せなかったのですね。

とにかくまず軽量。

もっとビギナー向けのガチなジョグシューズをイメージしていたので、この片足238g(27cm)と言う軽さが想定外。

カタログスペック通りの実測 238.5g。初期の頃のアディゼロジャパンと同程度なため「レース用」を謳うのも頷けます。

そして、最近のAdizeroシリーズによく採用されている「マイクロフィットラスト」により、以前の靴よりもフィット性能が増し、脚にピッタリ張り付くような履き心地から実際の重量以上に軽く感じるのですね。

アッパー部分と一体化した「靴ベロ」マイクロフィットラスト。足裏からそのまま包み込まれる一体感は接地時のブレを防ぎ、微細な遠心力を抑制するため蹴り上げ時の軽やかさが増しています。

このフィット感と軽さが非常に高次元で融合し、とにかく軽やかに脚を動かすことができる点が最初に感じたBoston8の優れた部分。

そしてこの靴をキロ4以内のMペースで使いたくなった要因がそのソール部分。

カタログスペックでは「ミッドソールドロップ:10 mm (ヒール:29 mm / 前足部:19 mm)」(アディダス公式サイトより)とあるように、1cmの前傾傾斜が付いていて、これが接地時の足首から先の接地角度を微妙に前傾させ、その結果ふくらはぎへの負担を減らしているのですね(ランマニア的には無理なフォアフットにならない)。

これはMペース走のように比較的な長い距離をそこそこのペースで走る練習の時には非常にありがたい構造です(ジョグシューズはソール全体が厚くクッション性を確保していて脚には一見優しそうに見えて、前足部のソールも厚く、結果ドロップが低くなりペースを上げると意外とふくらはぎやアキレス腱に負担がかかる印象)。

前足部へ向かう傾斜が生み出す1cmのドロップ。接地時のふくらはぎやアキレス腱など主に下腿部への負担を減らすことにつながっている印象。

そして極めつけはミッドソール素材の採用割合。

アディダス伝統のBoostフォームはもちろんのこと、ここ最近のアディダス渾身のミッドソール素材「LIGHTSTRAIKE」を採用。これにより

軽量なミッドソールであるライトストライクが、爆発的なスピードをサポートし地面と足の間に快適さを与える。一般的なEVAよりも40%軽量ながらBOUNCEフォーム(EVA)と同等の反発力を保つ。安定性が高く、着地時の横ブレが少ない。クッション性と反発性を兼ね備えたBOOSTフォームが、爆発的なエネルギーを生み出す。温度環境による影響を受けにくいため、ランニングシューズとして風や雪、太陽の日差し、雨など、あらゆる天候下で反発力を維持。長距離のランでも、EVAより劣化しにくく、BOOSTフォームは本来の性能を長く持続できる。

アディダス公式サイトより

Boston8においては、このLIGHTSTRIKEフォームとBoostフォームの割合がちょうど良く、前足部にまでBoostフォームが採用されているのが特徴です。

その結果、LIGHTSTRIKEフォームにより反発力を得る一方で、Boostフォームにより適度に衝撃を吸収しつつ更なる反発力を発揮。

この絶妙なバランスが長時間、長距離の走行において足裏の筋肉を守りながら走り続けることを可能にしています。(簡単に言えば足裏が痛くならない)

横から見ると一見LIGHTSTRIKEフォームになっている前足部も、裏から見るとしっかりとBoostフォームが続いている。
比較用にAdizero Japan5。LIGHTSTRIKEフォームの割合が圧倒的に多いのが分かります。

そしてアウトソールも磐石。

こちらも30年来の伝統のTORSION SYSTEMが採用され捩れの防止と反発力を生み、自動車用タイヤで有名なContinental™️ラバーも採用。特にこのラバー素材のトレッドパターンがかなり秀逸で、上位モデルのJapanシリーズの上を行っていると感じるのはランマニアだけでしょうか。

伝統のTORSION SYSTEMがさりげなく封入され、それなりにコストがかかっていることがわかります。
欧州車好きのランマニアにはたまらない演出。Continental™️ラバー採用。

こうしてみると、さすがはAdizeroシリーズ。お金のかけ方が下位モデルとは別次元。

Japanシリーズが「ああ」なってしまった今となっては、ランマニア的には事実上このBostonシリーズが以前のJapanシリーズの役割を担っているのではないかな、と。

そんな「十分」高性能な(十分と書いたのは、2マン3マンの高性能シューズは練習で必要か、と言う意味で)このAdizero Boston8。今なら1世代型落ちモデルのため、公式サイトでも6千円代。Amazonさんなら送料入れて5千円代で買えてしまう叩き売り状態。

現行9が大幅メジャーアップデートではなくマイナーチェンジモデルに過ぎないことを考えるとBoston8は今が買い時かな、と。

Mペース走に使用することが多いこのBoston8は走行距離が伸びがちです。ランマニア的にも安いうちにもう一足確保しておこうかと本気で思うほど、久々の神シューズでした。

9でも7千円代ですが。

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