4月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

さて、練習について話す前に、実は今月は激動のひと月でした。

かろうじて練習を継続することはできたものの、ちょっと精神的なリソースを走る方に割くことが難しく、ここ何日かでようやく練習にも気持ちを向けることができるようになった状態でした。

というのも、この3月いっぱいで25年間続けた仕事を辞め、4月から全く新たな仕事に就くことになったのですね。

いやまあ、自分でも随分思い切ったことをしたな、と冷静になって振り返るとかなり大きな決断をしたと思っています。

ちょうど昨年の今頃、ずっとこのブログを読んでくださっている人はご存知の通り、3ヶ月ほど仕事をできなかった時期がありました。

もともと前職については、かなり精神的に無理をして続けていましたので、なんとなくいつかこういうことになるんじゃないかと、薄々思ってはいたのですね。

そんな仕事を25年も続けられたのには訳があります。

全ては一つのことに集約されるのですが、簡単に言えば「競技を続けることができる」ということに尽きます。

正直にいうと、前職の仕事の内容は、おそらく自分自身の人間性や人格特性、価値観や趣向には全く合わないものだったと思っています。

なので、仕事にやりがいを感じていたとか、楽しいからとかそういうことで25年も続いていたわけではありませんでした。

この仕事を続けているうちは、①経済的にはあまり困ることはない、②ほぼ確実に定時に上がることができカレンダー通りに休める、③通勤時間が30分以内、と、競技を継続するには間違いなくほぼ最良の条件が整っていました。

まあ、言ってみれば「走るために続けていた仕事」であったわけです。

・走ることを最優先にし、向かない仕事でも嫌々続けるか

・あるいは多少走ることは犠牲にしてでも、前向きに取り組める仕事を選ぶか

自分の中でこの論争は、それこそ20年近くも続き、結局嫌々ながらも競技最優先で仕事を続け、気づくとこの歳になっていたというわけです。

もちろん、競技と言っても大したレベルではありませんが、毎日確実に練習時間を確保でき、学生時代は体を壊して中途半端に終わってしまった競技生活を、もう一度やり直したいという願望が叶ったことは、かなり大きな理由になりました。

しかし、昨年度人事異動があり、それまでどうにか続けられていた部署から離れることになり、競技のことをモチベーションにして耐えられてきた仕事への気持ちが一瞬で潰えてしまったのですね。

結果的に、休職になるギリギリ手前の3ヶ月休んで仕事に復帰し、そこから必死の転職活動が始まりました。

昨年、多くのレースに参加できなかったのも、実はそうした転職活動と重なってしまったことが要因でした。

幸い、どうにか希望していたところから内定をいただき、今に至っているわけです。

この4月からは、47歳にしてまさかの新入職員として全く新しい仕事に就いています。

通勤は初めて電車通勤となり、時間も3倍近くになりました。職場を出るのも30分から1時間は遅くなりました。

新入職員とはいえ、中途採用ということで比較的重要な職務を担い、責任も重くなりました。

前職とは近接な業種とは言え、内容は全く違う業務を上司という立場で行うプレッシャーはかなりのもので、通勤や勤務時間の問題に加え、慣れない環境へ適応しようとするエネルギーで、この4月はとにかくほとんど走ることに気持ちを割くことができなかったのが本当のことろですね。

ただ、この25年続いた仕事に対する後ろ向きな気持ちは一切なくなり、初めて仕事が楽しいと思えることができ、その解放感は初めて味わうものでした。

これだけでも転職してよかったと、今は心底思っています。

そんなことで、ものすごく前置きが長くなり、しかも結構シリアスな内容で書く方も読む方もそれなりのエネルギーを要したかと思いますが、まあつまりはこんな4月を送っていたわけでして、それを加味しての練習報告となるわけですね。

フルのレースがあるため、総走行距離はもともとこんなものだろうと予測していました。

転職してすぐの4月でしたから、初めから練習は大してできないだろうと予想していました。

ちょうどフルのレースを組んでいたので、調整がてら練習量を減らすにも都合がいいとも思っていました。

案の定、まずはこの生活に慣れるのに精一杯で、どこの時間に練習を組み込むか試行錯誤する1ヶ月となりました。

長野マラソンの前週と翌週は軽い練習かレストだったので、ここで通勤経路を基に色々と試すにはいい期間でした。

結果的に調子を上げることはできませんでしたが、ある程度は両立できることがわかり、一安心したところです。

長野マラソンが「20km Mペース距離走」になったおかげで、割とLT1〜LT2に刺激は入ったかと。

トータルの走行距離は短かったものの、どうにか最低限有酸素系は維持できたように思え、有酸素性作業能や、持続的な走力を極端に落とさずに済んだと思っています。

ただ、この練習量をこのまま続けると、確実に走力は低下するはずなので、毎日の生活の中にどう練習を組み込んでいくかは、引き続き今後の課題でもあります。

4月は久々にまとまった休養を入れられた月になりました。

さて、今後の練習計画ですが、まず5月、6月はスカイランニングが月に2レース入っています。

これはどちらかというと有酸素性能力を維持したり高めたりすることに役立ちそうなので、この2ヶ月はそこにアプローチして基礎をもう一度しっかり作ろうと思います。

7月は富士登山競走に出れなかったためレースはなく、8月にマスターズの5000mに出る予定です。

なので、7月、8月は少しスピード側に振ってLT 2以上の代謝能や解糖系を鍛える期間にしようかと思います。

とにかく、しばらくは仕事と今の生活に慣れて、体調を整えることが最優先となりそうですが、世の中にはもっと厳しい条件で競技を続けているレジェンドな方がたくさんいるので、最終的にはどうにか克服できるものだと思っています。

失敗の中に成功のヒントがあるはず

こんにちは,ランマニアです。

満を持しておよそ5年ぶりに出走したフルマラソンは,中間点過ぎに途中棄権という残念な結果に終わりました。

実際にはもう先週の時点で,ちょっとフルを走れる状態ではないかな,という予感はある程度頭にありました。

他の長距離種目でもそうですが,特にフルマラソンはもう準備段階で大体結果は見えてくる種目だと考えています。

早ければ2週間,遅くても1週間前には大体当日の結果を予測できるほど,フルマラソンを走り切るには万全な体調が要求されるのですね(特にランマニアの場合は体調の良し悪しが,PBかDNFかくらいの差があります)。

異変を感じたのは先週の土曜日。

Twitterでも書きましたが,ここ数ヶ月では初めて,LT以上のペースの練習で1kmすら走れないという状態に陥りました。

これまでどんなに疲れていても,いわゆる高強度の練習(LT走,VO2インターバル,レペティションなど)で大きく失敗することはありませんでした。

疲労がありながらも,目的のペース付近で最低限の本数,距離を走ることはできていました。

ところが,先週の土曜日は,もうフルマラソンに向けてそこそこ練習量を落としていたにもかかわらず,LTペースをたかだか1km持たせることができなかったのですね。

本当に走るのがかったるく、走っていて楽しいと思えない,そんな状態でした。

経験上,こうなるともう1週間やそこら休んだところで調子が回復することはなく,過去のレースでもこの状態で走った時は,終盤にありえないほどのペースダウンに見舞われたり,DNFしたりと散々な結果となっています。

今回も,過去の例に漏れず,もう先週は休んでも練習を落としても,毎日のように眠気に襲われ,走るのがかったるく,レースに気持ちが向かわない。ワクワクしてこない。そんな状態でした。

今日もスタート前なのに,全くレースを走りたいという気が起きず,頭がとても疲れた感じ,走ろうとして意識を集中させようとするとやけにかったるく感じる状態。

そもそも,昨日は珍しく腹痛と下痢に見舞われ,夜も9時過ぎには一瞬で眠りについてしまうほどの睡魔に襲われるありさま。

振り返ると,かなり疲れ切ってるなぁ,と今になって改めて実感します。

ちなみに,レース前の好不調のバロメーターを示すいくつかの自分なりの「指標」があります。

レースの結果がよく,好調な時は,だいたい次のような状態になります。

・1週間前くらいからレースが楽しみで仕方なくなる

・平日もレースのことばかり考え,疲れてもないのにやけに早く寝たいと思う

・前日は寝ようと思っても興奮してなかなか寝れない

ランマニアの場合,脳の疲労が割とレースに直結するため,脳が元気な時は自然とレースに関心が向き,それを最優先しようとする意識が働きます。

一方,先週の状態はどうだったでしょう。

・1週間前に疲れ切っていてレースに出るのが気が重かった

・平日は全く走ることに関心が向かず,軽いジョグすらしんどかった

・前日は体調が悪く一瞬で深い眠りにつける状態だった

なので,もうある程度今日の結果は覚悟していたんですね。

では,なぜこれほどまでに疲れ切った状態で4月を迎えてしまったのか。

この要因は,3月の過ごし方にあると思っています。

3月は比較的調子が良く,

・短い駅伝で高記録が出た

・フルのレースペース+30秒くらいのペースで30kmを走った

・そこそこの長さ(27km)のトレイルを走った

・週末の30kmジョグのペースがかなり速かった

とレース1ヶ月前にしては少し負荷をかけ過ぎてしまったきらいがありました。これをやるならもう一月前だったな,と。

ランマニア的には,自分の体の状態を考えると,一月前にかけた高い負荷のダメージは翌月に結構どっと出てしまう傾向にあります。

このあたりは,以前はかなり気をつけていたのですが,去年あたりから一月あたりの走行距離が伸び,一度の練習のダメージもそれほど後を引かず,回復も早くなっているかな,というちょっとした期待があったのは事実です。

そこを過信して,3月は色々と詰め込み過ぎてしまったな,というのが今回の反省ではあります。

ただ,絶対的な練習量が足りていなかったのは事実で,そもそもがフルを走れる準備ができていなかったことが,そうした無理を強いる結果になったとも思うのですね。

まあ言ってみれば,準備無くして走れるほど甘くはないのがフルマラソンだということです。

一方で,いくつかの収穫もありました。

今日は,スタートしてしばらくは体がしんどく,ちょっと走るのをやめてしまいたいな,という気持ちが早々に出てきたのですが,5km過ぎから一旦元気が出てきたのですね。

おそらく,脳内で苦痛を軽減させる物質が分泌され,一時的に疲労感が麻痺したのだと思います。

その状態で15kmまで走れたのですが,ここでのペースが結構良かったのです。

ランマニアのPBは2時間39分ですが,その平均ペースがだいたいキロ3分48秒です。

今日の5km〜15kmでも,これくらいのラップを刻むことができ,しかもそのペースに相当余裕があったのです。

上げようと思えばさらにペースを上げても余裕がありそうで,練習次第では30秒台でも押していけそうな感覚はありました。

5kmのラップが1度だけ18分台に乗せられたのですが,ここでも全く無理をした感じはなく,体調さえよければ問題なくペースを維持できたと思っています。

この数ヶ月,ジョグを中心におきながら,しかも総走行距離も大したものではなかったことを考えると,自分の中でまだ伸び代を感じることのできた貴重な10kmでした。

レース後は,体調が悪かったとはいえ情けない走りにそこそこ凹みましたが,振り返ると割といい感じで走れた10kmがあったことを思い出し,失敗の中に成功へのヒントが見えた,そんなレースになった気もしました。

いずれにしても,これでフルはまたしばらくお預けです。

次の冬に向けて,もう一度体を作り直していこうと思います。

ちなみに,今日試したアディゼロジャパン6は,厚底を履いてない自分にとっては全く問題なくフルに対応できる靴であるな、と好感触でした。

3月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

いよいよ3月も終わり、4年半ぶりのフルマラソンとなる長野マラソンが迫ってきました。

フルの準備には最低でも半年は欲しかったのですが、残念ながら12月に軽い故障をしてしまったことで、本来ひと月ほどは続けたかったロング走を取り入れた練習サイクルが、結局1週しか取り入れられなかったことが悔やまれます(とはいえ、4週続けたら故障していた可能性もありますが)。

それでも、昨年10月以降では、30km以上走るロングジョグorロング走の頻度がおそらく過去最高で、先日走ったロングトレイルの感じでは、だいぶ距離耐性が培われてきたかなと言ったところです。

4時間半、ほぼ休まずに走り続けたトレイルでの疲労感が、以前よりもかなり軽くなりました。

今更じたばたしたところで、長距離を走る脚の耐性は急には改善しないので、ひとまず今の段階でどの程度フルが走れるか試してみたいと思います。

今月は中旬に駅伝が入ったことで、一度VO2Max域に刺激が入りましたが、その結果、本来30km以上のジョグをやる機会が1日削られ、月の走行距離としては12月以来最低となりました(レースの前後で1日ずつレストを入れたのも大きい)。

月一で入れている3連休を除くとレスト日は5日。

とはいえ、今月はジョグ以外の中強度以上の練習を入れながらも週100kmを超えた週が続き、一定期間で見ればそこそこの負荷を体に加えることのできた月ではありました。

今月はLT域(本来ならLT1程度をもう少し入れたかった)を中心に練習を組み立てましたが、レースではVO2も入り、トレイルのジョグでは終始心拍数が160前後で維持されていたので、かなり幅の広い有酸素能力に刺激を入れられた気はしています。

緑色の「Mペース」は実際にはダニエルズのMペースよりも30秒ほど遅いペースです。

振り返ると、フルに参戦して15年になりますが、ここまで「疲れない脚」になったのも初めてで、できればこの状態でもう少しフルに特化した練習を続けられればよかったなと、少々の欲が出てきているのも事実です。

しかし、そうしたことも常に「故障との兼ね合い」がついてまわるテーマなので、現状大きな故障をせずに今の練習が続けられていることを考えれば、今の練習サイクルが自身の体の強さや耐性に見合ったものなのかもしれません。

言ってみれば「身の程にあった練習」という、長距離ランナーを長く続けるには大事な要素ですね。

絶対的なボリュームだけで見れば、もう少し量を増やしたい時期はあります。

今日から月一で入れている恒例のレスト期間です。

今回、実は疲労感があまりなく休む必要性を感じていないのですが、先週痛みのあった右土踏まず部分(親指に近いところ)が完治しないので、ちょうどいいタイミングでしっかり休もうと思いました。

自覚症状としてはそれほど重症には感じてないのですが、ここを痛めたのは初めてなので少し予後が心配なところです。

ひとまず3日を目処に休みを入れ、ジョグを再開したところでの状態次第で最後の調整に入ろうと思います。

2月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

今日は月末ですが、自身の練習サイクルで言うと残り2日残しているので、あまり区切りは良くなく、月単位で集計をとるのもあまり意味がないと思いつつ、続けてきた習慣で報告しているところです。

先月は故障明けで、ひとまず最低限距離を踏み、ジョグを長く続けるためのLTを戻すために週1で軽く閾値走を入れた月でした。

それを受け、今月も確実にボリュームは維持しつつ、絶対的なスピードも戻したかったため、今月も週1でVO2Maxペース以上スプリント未満の短距離インターバルを続けてきました。

その結果、一昨年8月に400kmを走った以来、この3年では2番目に多い月間走行距離となりました(28日しかない2月ですから、後2日待って集計すれば確実に400kmは超えています)。

残すところ、Rペースの短めのインターバルとその翌日の20kmジョグを入れれば4サイクルが終わることになります

ランマニア的に、この月間400kmというのは結構な壁でして、自身の体の状態とライフスタイルから考えると結構ギリギリな走行距離なのですね。

かつては、ここを越えると確実に体調を崩したり、故障したり、仕事に影響したりと、自分の体が継続して疲労を回復させられるか否かのギリギリの距離でした。

しかし、先月の370kmに続いて今月も370km台走ったところで、さほど大きな疲労感が感じられないのは、確実に体が変化してきていると確信しています。

これは、一昨年から無理をしすぎない程度に毎月のボリュームを維持し、週1回は30km近い距離のロングジョグと強度の高い練習日を組み入れてきたことによる変化だと考えています。

一昨年8月の400km超以来、月間走行距離としては2番目の距離となった今月(379.4km)

また、ある練習サイクルを1週間通してできるようになったとしても、すぐにステップアップするのではなく、しばらくはそのサイクルを維持し、それが楽になったと感じてから次の段階に進もうと意識してきました。

ジョグを中心に、週一でRペースでのインターバルを入れるサイクルを4回続けました

特に、昨年数ヶ月故障でまともに走れなかった後に練習を再開してからは、ここをかなり意識してきました。

また、毎日の練習は、たとえどんな練習メニューであっても、必ず余力を残して終えるようにし、その余力を翌日の練習に振り分けるイメージを強く意識しました。

自分にとってはここがとても重要で、一月もの間、大体同じサイクルで疲労を回復させながら練習を続けるためには絶対に不可欠な要素でした。

結果、だいぶ時間はかかりましたが、これでようやく「フルマラソン」の練習を積んでいくための下地ができたかな、と体感しているところです。

今年に入っての2ヶ月間は、かなり意識してジョグを長く走るように練習計画を組み、ちょっとやそっとの練習では疲労が残ったり、危うい痛みが出ないような脚ができてきたように思います。

本来であればここからあと2ヶ月ほどの時間をかけてフルマラソンのための練習を積んでからレースに出たいところですが、昨年12月に軽く故障をしてしまったため、残念ながら長野マラソンまで一月足りない状態となってしまいました。

ただ、フルのレースに出る機会はそうそう巡ってこないことを考えると、ここまで続けた練習で、どこまでフルに対応できるかを試してみる価値はあると考えています。

4月に入って負荷の高い練習は避けたいことを考えると、そこそこの練習ができるのは3月いっぱいまで。

なので、最低限42kmのロードをそこそこのペースで走り続けられる脚を作るために、3月はLT、VO2Maxペースの練習をそれぞれ1回ずつ。マラソンペースよりも若干遅めのペースで20km〜30km程度走る練習を1、2回取り入れて最終調整に向かいたいと考えています。

LT以上のペースで走る練習を取り入れると、たとえ週1回でも故障のリスクが跳ね上がるので、その辺りは慎重に脚の状態を見ながら続けたいと思っています。

1月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

今月はなかなか時間が取れず、ブログの更新が滞りました。

最低限、月報告だけはと思い、今日は久々に更新します。

先月はロングジョグの後半でふくらはぎが危なくなり(実際には微細な断裂はあったと思います)、すぐに2週間ほどの完全休養を取りました。

そのおかげか、思ったよりも復帰が早く、翌月となる今月は、故障した翌月としては珍しく総走行距離が400km近くまで戻すことができました。

12月はすぐに休養を入れ、一気に走行距離が落ちましたが、翌月の今月は速やかに練習量を戻すことができました

去年の1月に故障した際には、中途半端に休んではぶり返し、を繰り返した結果、上の図にあるように、2月から半年近く満足な練習ができないでいたのですね。

そうした意味で、今回のように「やばい」と思った直後は、まだいけるかもしれないと思っても、潔くまとまって休んでしまった方が、結果的に復帰も早くなることがある程度証明された2ヶ月でした。

実際、12月に2週間ほど丸々休んだ後も、さらに3週間程度は「なんとなく脚が不安」な状態が続き、おっかなびっくりジョグをする日々が続きました。

激しい痛みが出なくても、強い張りが出ただけでもこれだけ時間がかかるのですから、故障で痛めた(炎症した)部分が、走れるほどになるまでに強度がしっかり戻るには、やはり相当な時間がかかることを改めて認識したところです。

もちろん、こうなる前にしっかりと練習の負荷を調整して、「これ以上はやばい」という自分なりの目安は普段から意識しておくべきですね。

今月はとにかく、いつも以上に「物足りない」くらいで止めることを意識して故障の再発を予防してきました。

初めはファルトレクから入ったLTペースの練習も、相当な物足りなさのうちにやめました

また、12月が予定していなかった「レスト月間」になってしまったため、疲労自体はリフレッシュされ、1月はかなり快適に練習を継続することができました。

ただ、久々にこれだけの距離を走りましたし、終盤はまとまった練習が続きました。

なので自覚的な疲労感はさほどないのですが、明日からは2、3日完全レストにしたいと思っています。

そして練習再開後は、もう少し全体のボリュームを増やしたいこともあり、強度の高い練習の割合を減らし、距離や時間に振った1ヶ月にしたいと考えています。

この程度でもLT域で走っておくだけで、かなりジョグの余裕度が変わりました。2月は少し距離を伸ばそうと思います。

目標としている長野マラソン開催が「限りなく怪しく」なってきましたが、とにかく今はじっくり走って基礎的な力、練習をこなし、速やかに回復できる脚づくりを続けていこうと思います。

12月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

みなさん、明けましておめでとうございます。

色々あった1年もあっという間に終わり、今日から新たな1年のスタートです。

と、通常の感覚であればこんなことを意識するのでしょうが、ここ最近ランマニア的には1年の始まりだとか、区切りだとか、そもそも大晦日とか新年とか、そういうことにあまり興味がなくなってきているのが現状なんですね。

特に、トレーニングに関しては、月の区切りで練習を変えたり累計したりとかすることにあまり意味もなく、現在の体調や脚の状態から考えて向こう1週間をどうするかとか、数週間単位で何を鍛えていくかとか、そう言ったことで「区切り」を意識するようになっています。

さて、去年の12月はふくらはぎの異常で練習を一気に落として、体が一旦リセットされた月になりました。

今年は2月から6月まで満足な練習ができず総走行距離が昨年よりも大幅に低下して、その後ようやく走れるようになってから11月までの4ヶ月は月間で言えば350km程度を走れるところまで戻していたのですね。

4ヶ月継続したところで、再び100km代に戻ってしまった12月。

12月は7月以来の月間100km代にまで距離が落ち、体への負担もだいぶ減った印象です。

ただ、今回は、ふくらはぎの違和感が悪化して痛みに変わる前に練習をキッパリ中止したので、脚の回復も早く、去年1月よりも大幅に復帰が早まったと思っています。

後から振り返ったとき、「潔く練習をやめて良かった」と思えるくらい、この後スムーズに練習を戻していきたいものです。

今にして思うと、上旬に1週間で100km程度走り、かつその中に高強度が入ったのが故障の原因になった気がします。

先月の練習を振り返ると、12月に一旦疲労を抜いた後、元気が出たことで1週間の走行距離をそれまでの90kmから100kmに増やし、さらに強度の高いレペを挟んだことが脚の異常につながったように思います。

個人的には、週の走行距離は100km程度が理想なのですが、その中に週1でQデーを入れると、やはり脚にかかる負荷はキャパオーバーしてしまうのだな、と実感したところです。

わずか2%でもRペースほどの強度は、かなり脚にダメージを与えることを実感した12月です。

現時点での「本命」は4月の長野マラソンなので、まだ焦る必要なのですが、今月はそこそこの距離を踏み、強度の高い練習を積める「脚」を作る必要はありそうです。

1月は目安として、まずはジョグを中心に300km程度の総走行距離距離、1度のロングジョグの目安では25kmを上限として練習を組み立てていこうと思います。

11月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

11月はトレーニング以外の諸々が多忙で、週末のたびに何かある状態が丸一月続きました。

心理的な疲労と身体的な疲労は別、と言い聞かせてトレーニングも通常運転で続けてきましたが、昨日ついに「走るのが無理」な状態になり、ライフが0になってしまったのですね。

それもそのはず、昨日11月の走行距離を計算してみたところ、この四ヶ月で最長という結果となりました。しかも11月は「小の月」にもかかわらず。

今年1月以来の月間370km超え。1月は大の月なので、実質今年最長。

今年に限ってみれば、1月以来の370km超えですが、1月は「大の月」ですから事実上今年最長の走行距離ということになりました。

そりゃ疲れるわけですね。

練習の内訳を見ても、高強度の日はLTとVO2Maxと解糖系の練習を複合した比較的タフな練習を取り入れ、さらに週1のロングは基本170分(30km)、そして月の半ばにはバーティカルのレースが1試合。

この負荷量は確実に今年最大ですから、よく疲労の回復が間に合っていたなと自分でも驚きです。

11月最終日は高高度で締めたかったところですが、残念ながらDNF。

7月に故障から回復し、ひとまずトレーニングを継続できる程度の最低限の回復力を身につけようと思って取り組んだ練習が、ちょうどこの11月で一区切りしました。

走行距離的には、月350km前後。高強度の練習を週1。ロングジョグを週1。

このあたりを目安に四ヶ月取り組んできました。

一度の高強度練に、三つのゾーンを組み合わせた練習を取り入れたので、割合は少ないものの多様なペースの練習が入りました。

現在、目標としているレースは、4月に開催予定の長野マラソンかかすみがうらマラソン。

なぜこの時期かというと、準備期間とレースの予定(駅伝など)を考えると、ここからの期間でフルを走れる体にするにはこれくらいの時間は必要だろう、と。

ちなみに、長野は優先エントリーで埋まってしまいそうなので、開催してくれるのであればかすみがうらが妥当なところかと思います。

もっとも、かすみがうらマラソンは割と高低差が激しく、気温も高くなる場合が多いので記録を狙うにはあまり適した大会ではないのですが。

それでも、もうしばらくフルマラソンを走っていないので、どんな形でも一度フルを走っておきたいというのが本当のところです。

今後の大まかな予定ですが、12月は少し距離に振った形で月の走行距離としては400kmを目安に一旦距離を踏もうと思います。

1月はハーフに出る予定なので、そこで週当たりの負荷が急激に増加するため、故障に気をつけながら練習を続けます。

2月は駅伝があり、ここでそのレースも含めて少しスピードに振った月にしようと思っています。

そして3月はMペース(マラソンペース)での練習を入れペース感覚を掴む予定です。

この四ヶ月、かなり充実した練習が積めたため、今後は少し無理をすると故障の危険性が高まりそうですが、今月はじっくりと距離を踏むことを通して、故障しにくい脚作りを目指そうと思います。

トレーニング効果ー疲労=パフォーマンス

こんにちは、ランマニアです。

さて、今シーズンのスカイランニングジャパンシリーズも終了し、しばらく山レースからは遠ざかることになります。

昨シーズンは初の「コンバインド」(VKとSKYの連戦)を達成し、その両種目でのポイント獲得という、自身の「スカイランナー」としての一つの目標に到達できたシーズンでした。

今シーズンは、そこからさらにステップアップし、シリーズ戦通して安定してポイント圏内に入り込み、あわよくば上位争いに絡めるところまで到達できればと、今年から始まった全戦一括購入の「サブスク」にも申し込んで臨んだシーズンでした。

ところが、そんな矢先、4月に人生最大の危機が訪れたのですね。

この頃は故障も再発し、何もかもがうまくいかない時期だったのを覚えています。

今振り返っても、よく練習継続してたな、と。

そうした混沌とした毎日の中で、ジャパンシリーズの第1戦が開催されました。

練習はほとんどできず、ほぼ山登りと山歩きだけで臨んだ上田バーティカルレースでした。

ところが、そんな練習不足で臨んだこのレースでは、コンバインド出場にもかかわらず両日とも30位以内のポイント圏内に滑り込み、難コースの上田では初の両種目ポイント獲得という意外な結末を迎えました。

その要因として考えたのが検証編です。

結論から言えば、この時に検証した仮説が、実は今シーズン好調の要因につながっていると現時点では考えています。

そして、その後も「嬬恋」「烏帽子」「びわ湖」と、全てのレースでポイントを獲得し、終わってみればVKシリーズではシリーズ戦績総合10位と言う、自分にとっても信じられない結果でシーズンを終えることができました。

では、なぜ今シーズン、昨年よりも大幅に練習量を増やしたりアプローチを変えたわけではないのにここまでの進歩を遂げることができたのか。

それにはまず、昨年の鍛錬期と今年のここまでの数ヶ月の練習内容で、明確に変わった点について整理をしたいと思います。

いわゆるQデー(高強度の練習日)を週1に変更した

昨年はダニエルズさんの練習計画にある程度沿ったものを試したく、高強度練習を週に2度入れていました。それが今年は週1に。数ヶ月故障で練習をこなせなかったことで、体力も落ちていたのですね。ここは、最もわかりやすい大きな変更点です。

Qデーの高強度練習の内容を、昨年比8割程度にとどめた

これは意図的に行ったと言うより、昨年5本やってたところが体力的にしんどくて3から4本に減ったり、1000mやってたところが3分やるのがやっとになったり、といったいわば「体感的」「心理的」な欲求に従ったと言うことです。高強度の頻度も減り、一回の練習量も減ったわけですね。

週一のロングジョグの時間を150分以上に増やした(30kmを上限)

昨年と比べて唯一増加した要素はこのロングジョグです。昨年も週一で取り入れていましたが、年間通してずっと120分でした。と言うより、これ以上の時間はしんどくて継続できなかったのですね。週2の高強度で普段のジョグが結構しんどいものになっていましたから。

ジョグのほとんどを芝で行うことにした

最大の変化はこれでしょう。近場に適した芝がないので苦労しましたが、最終的にはジョグで10分のところにある公園で一周3分、距離にして500mほどの芝コースを作れることがわかり、もうほぼ毎日そこをぐるぐる走ることにしました。ただ、実際に毎日走ってみると、ふかふかの芝を踏み締める感覚が楽しく、周回コースもさほど気にならず練習を継続することができました。むしろ、車通りの多いロードを気を使いながら走るより遥かにストレスなくジョグを行うことができました。

昨年から大きく変わった点は、主にこの4点です。

ではこの4点が、なぜ好調の要因になり得たのか、と言うことです。

いきなり結論を言ってしまえば、別に速くはなっていないのです。

結局ここに落ち着くのですが、この練習サイクルが自身の「走力:疲労」バランスを最適に保っていた、と言うことなんですね。

上田の検証にも使った、効果と疲労との関係

今年の練習は、昨年よりも確実に抑えたものとなりおそらく走力自体はそれほど変わっていないか、下手をすると低下している可能性もあります。

しかし、毎日の練習で感じられる疲労感は明らかに去年よりも減少しており、「練習がしんどい」と感じることがほとんど無くなったのですね。

実際、強度の高いインターバルを行う際も、去年は初めの数本が本当にしんどく、呼吸よりも先に脚が動かなくなってしまうことが多々ありました。(今日のインターバルは久しぶりにその感覚でしたが)

今年は、インターバルを予定している日もそれほど憂鬱ではなく、アップの時から脚がよく動いて、気持ちよくスピードに乗れる日が格段に多くありました。

実際こなしている本数やペースは去年よりも落ちているのですが、快適さで言えば、明らかに今年が上。

走りながら、目的のゾーンにしっかり負荷をかけられてるな、という実感を感じながらの練習が日常的になってきました。

つまり、去年よりもトレーニングの効果はそれほど上げられていないにもかかわらず、疲労の程度がその分はるかに低いため、見かけ上パフォーマンスが向上したのと同等の効果が得られていたのではないかということです。

これが、今年上田の時に気づいた、「トレーニング効果ー疲労=パフォーマンス」の公式です。

そして、今年この公式のキモとなる「疲労」をできるだけ抑えられた要因は次の三つだと思っています。

高強度練習の頻度と量を減らしたこと

ジョグのほとんどを芝生で行ったこと

ロングジョグを150分以上に伸ばしたこと(回復力の向上)

この3点により、日々の練習で疲労を可能な限り抑えながら継続することができ、レース本番でも安定した出力を得られる状態を維持できたと考えています。

特に、バーティカルのように呼吸が苦しくても脚さえしっかり動かせればある程度勝負になるような種目の場合は、疲労が少ない方がはるかに有利です。

今年の烏帽子とびわ湖は、終盤VO2Maxの限界からかなり呼吸が苦しくなりましたが、少し休めば脚はまだ十分動かすことができました。

これは、疲労を溜めずに練習を継続してきた効果であったと認識しています。

さて、問題はこの後のロードレース、フルマラソンシーズンでどうなるかです。

高強度トレーニングをおこなっている感覚としては、おそらく5000mあたりの実力はかなり低下していると考えています。

去年までの設定タイムより大幅に遅いですし、呼吸の苦しさもはるかに上だからです。

疲労が抜けているとはいえ、絶対的な走力は落ちていると感じます。

疲労の要因が大きく影響しやすかったトレイルでは成果が出せても、この理屈でトラック、ロードも通用するとは考えにくいです。

12月以降、これらを検証するために5000mのトラックと10kmかハーフのロードレースに出ようと考えています。

それらの結果によって、今後のトレーニングの方向性も考えていこうと思っています。

adidas SL20を買ってみました

こんにちは、ランマニアです。

さて、しばらく前に買ってみたadidasのジョグ用(一応ふれ込みは)シューズ、SL 20についての簡単なレビューをしてみたいと思います。

ランマニアは、ここ最近平日のジョグはほとんどを芝生で行っているため、昨年購入したサロモンのソニックシリーズがいまだに現役で活躍中なんですね。

しかし、週末のロングジョグは基本ロードで行うため、やはりへたった靴で走るのは危険で、いい加減ジョグ用の靴も新調しなければと思い、今回adidasのSL 20購入に至ったわけです。

外見から想像されるよりも遥かに薄めのミッドソール

ところが、実際にはいた最初の60分ジョグから、「これはちょっと違うぞ」な感じ満載で、久しぶりに購入した靴に戸惑う体験をしたのですね。

一応、adidasのサイトではレース用ではなくトレーニング用ですし、実際これでジョグをしているランナーも多く知っています。

アフリカ系のランナーもadidas契約の選手はこれでジョグしてるみたいな話もありました。

ですが、実際、我々のような(我々と言っては失礼ですね。私のような)「凡ランナー」が履いてみますと、これがかなり「本気」なシューズだということがわかります。

驚きの234g(27cm)

まず驚かされるのは、手にした時のその軽さです。

adidasの反発系素材「LIGHTSTRIKE」が採用されてから、多くのシューズが軽量化されましたが、このSL20も例外ではなく、ちょっとジョグシューにしては軽過ぎるんじゃないかと思われる第一印象。

なんと、先日レビューしたボストン9よりも軽量

この重量は、LT走からマラソンペースで走ろうと思っていたボストン9の234.5gをもわずかに下回る驚きの軽さです。

そして、外観のミッドソールの厚さから期待されるクッション性能もほぼ皆無で、履いた瞬間、地面がやたら近い感覚がします。普段から厚底を履かないランマニアでさえ。

極め付けは実際に走り出した感覚。

実際そんなことはないのでしょうが、ミッドソールの厚み、LIGHTSTRIKEの配合がやけに前足部に多く(このパターンは嫌いではないです)、ジョグでゆっくり走ろうとしても勝手にフォアフットになってしまうのですね。

いや、速く走るためならこれで良いのです。しかし、ランマニアのジョグは基本ちょースローなので、勝手にフォア着地をさせられ、タンターンとふくらはぎのバネを使わされるのがとにかくおっかなくて仕方がありません。

コンチネンタルラバーが対角線上に配置されるユニークなアウトソール

さらに、アウトソールのトレッドパターンが、スピードシューズかと思わせるような「攻めた」作りをしていて、写真のように強力なグリップ力を発揮するコンチネンタルラバー(黒)が、前足部の母子球部分を中心に配置されているのがわかります。

つまり「前足部で蹴れ!」というわけです。

いやいや、そんなにグリップ必要ないから、と言いたくなりますが、まあ確かに走っている時のグリップ感は強力で、ぐいぐいふくらはぎの力でペースを上げていけるのですね。

ただ、ランマニアのように、接地は前足部の外側から行い、蹴り動作を母子球付近で行うランナーにとって、このアウトソールの配置は理にかなっていて、常に接地にさらされる前足部の外側が硬めのラバーになっているのは、耐久性から考えるとありがたいかもしれません。

とにかく、このSL20を使って30kmほどジョグをして分かったのは、

ミッドソールはオールLIGHTSTRIKEで反発重視

ミッドソールはそれほど厚くない

前足部での接地と蹴りを重視

ボストン9よりも軽い

なので、結論としては私のような回復が遅い中高年や脚がしっかりできていないランナーにとって、この靴を履いてジョグをするのはかなり危険かな、というところです。

ただし、このソールの薄さは意外と芝生と相性が良く、今後この靴の使い道としては芝生中心のジョグの日に用いることが多くなりそうです。

また、キロ4を切るくらいの距離走を行う場合にも、割と威力を発揮するのではないかと期待しています。

シュータンは最近のadidasにしては珍しく独立型

そして、この立ち位置はかつてのアディゼロジャパンシリーズに近いものがあり、履いた印象は初期の頃のboostフォームが使われていないジャパンを彷彿とさせるものでした。

結果として、ロードのジョグに使うにはややハイリスクで、芝生のジョグや距離走を行う際限定で履くのがちょうどいいシューズなように思えてきます。

ということで、ロードジョグ用のシューズをもう一度検討せねばなりませんね。

継続するための工夫

こんにちは、ランマニアです。

本来、自身の本命としているフルマラソンのレースがない中、相変わらず練習だけはいつものペースで継続しているランマニアです。

よく、レースがないと練習を継続するモチベーションが低下するという話も聞きますが、自身の場合はあまりそういったことがなく、最近では練習自体が「趣味」みたいな感覚にもなってきています。

もともと走ることが好きでなければここまで(35年も)続けてこれないわけですし、レースの有無で練習が中座するようなら、こうしたコロナ禍でとっくに競技をやめているでしょう。

レースが無くなったこの2年間でも練習そのものへの興味や楽しさが失われないのは、やはりそもそも「走る」という行為そのものに楽しさを見出せているからだと思います。

とはいえ、そうしたメンタルな面とは裏腹に、体はもうかなりのおじさんなので「気持ち」だけで練習を継続できるほど甘くはありません。

実際、昨年の暮れに故障して以来、結局今年は7月あたりまでどこかに痛みを抱えたまま練習をする羽目になり、脚を気にせず走れるようになったのも、ここ数ヶ月の話です。

7月の下旬にジョグを再開してからだいたい三ヶ月になりますが、走っている感覚では、体がワンランク上の力を備えてきたかな、と思えるには、一つの能力にターゲットを絞った練習を最低でも一月は続けなければならない印象です。

具体的には、LTを強化したければ、それを目指したトレーニングを最低週1日は取り入れ、そのサイクルを約一ヶ月。

VO2Maxを戻したければ、同じくそれを週一で取り入れて一ヶ月は継続する。

そんな塩梅です。

そう考えますと、体が長距離ランナーとして一通りの力を身につけ、ある程度の強度で練習を継続できるようになるには、だいたい三ヶ月ほどが必要になるな、と今年の故障からの復帰でイメージできるようになりました。

いやいや、故障して練習から遠ざかっても、ひと月ほど毎週インターバルやればすぐに戻るだろう、そう考えていた時期もありました。

数年前までは、二、三週間故障で練習を休んでも、二週間ほどジョグをしたらもうそこからインターバルをやってレースの準備をしていたこともありました。

まあ、駅伝など自分の都合だけで走れないレースが続いている場合には、そうした戻し方も致し方ない点はありますが、これでは再び故障を繰り返すことは目に見えています。

今年は、2月以降走行距離が一気に減少し、強度の高い練習も半年近くできなくなったことから、1から体を作り直すことを意識して取り組みました。

その意識とは、先ほど言ったように、「ある能力へのアプローチは、同じサイクルで最低でも一ヶ月」というマイルールです。

先月のLTへのアプローチも、週1という結構少ない頻度であっても一月も続けるとだいぶ体が応答して走力・体力の向上が見られました。

同じく週一で入れていた30kmのジョグに関しても、3週目あたりからかなりの余裕度が見られるようになりました。

30km走れたから翌週は35km、というようにすぐに増やすのではなく、ある程度(自分の場合は一月程度)その練習を繰り返してから量や強度を上げていくというアプローチをとりました。

こうした取り組みをここまで約三ヶ月継続してきて、今体に明確な変化が見られるようになってきました。

最も大きな実感できる変化は、走行中の脚の「強靭さ」です。

路面から拾われる衝撃が明らかに伝わりにくくなりましたし、ジョグの最中でもかなり終盤まで脚のダメージを感じにくくなってきています。

また、最も大きな取り組みの一つが、ロングジョグと高強度練習の合間のジョグは全て「不整地」「芝」を走るようにしたことです。

いわゆる「平日のジョグ」をこれに変えてから、ふくらはぎのなんともいえない張りや刺すような痛みのようなものがほとんど出なくなったのには驚いています。

以前までのアスファルトのジョグが、如何に脚にとって危険な練習であったか再認識しているところです。

さて、とは言えこうした練習をいつまで続けるか、という話になりますが、今のところ12月あたりに一度トラックレースか10km程度のロードレースに出ることを考えていて、大きなレースとしては来年の4月、長野マラソンあたりを目指そうかと考えています。

ここのところの地方マラソンの開催具合(実際にはまだですが)を見ていますと、「長野ならやってくれそう」な印象を抱いています。

まだまだ時間はありますし、もう一段階練習のボリュームを増やす余裕もありそうです。

さすがにここまでレースから遠ざかっていると、フルマラソンを走り切るだけでもかなり不安がありますが、今はまだフルを走るには練習の絶対的な量が不足している段階なので、徐々にマラソン仕様の練習を重ねて自信をつけたいと思っています。