わかり始めたマイレボリューション

こんにちは、ランマニアです。

のっけから40代未満の方を置き去りにするタイトルですが、ようやく安定的に練習を継続できるようになって「わかり始めた」今の心境をタイトルにしたらコレになりました。

今日は久しぶりに「フルアスファルト」ジョグを行いましたが、まあとにかく以前のふくらはぎのやばかった頃に比べて、だいぶ下腿(膝下)の「剛性感」が増してきた印象です。

正直、まるで自分の脚がガラスでできてるんじゃないかと思えるほど、何かのきっかけで「ピキ」って言ってしまうんじゃないかとヒヤヒヤする状態でしたね、一時は。

「イケてる」時は、足裏でバシバシ路面を叩いて豪快に進めるんですが、そんなことをしようものならふくらはぎが粉々になるんじゃないかと。

さすがに前足部でバシバシ路面を叩けるほどの剛性感ではないものの、今日のロードジョグはまたそういう走りが戻るんじゃないかと予感させるくらい脚の頑丈さを実感できた練習になったのですね。

しかしここに至るにはやはりそれなりの苦労があったのも事実です。

最も大きなターニングポイントは、やはり4月下旬に設定した2週間のノーラン期間でしょうか。

あそこで一旦、微細な損傷・断裂してしまった筋繊維を修復させ、そこから改めて筋を鍛え直していったことが大きかったように思います。

それまでも、ノーランデーを何日か設けてはいたのですが、わずか数日の休みでは「回復」はしても「修復」には至らない状態であったのだな、と改めて感じます。

筋繊維がしっかり「修復」されなければ、少しの刺激でまた損傷してしまい、痛みは生じないものの体感できないレベルでのダメージが残っていて、少しの刺激(ジョグ)でもその弱っている部分からじわじわと「亀裂」が広がっていくイメージでしょうか。

そして実際にはもう糸が数本でつながっている状態になった時、なんでもないジョグの最中の「次の一歩」でピキっとなるのですね。

とにかく、一度筋肉の状態をある程度健全な状態に戻し、その上で本当に少しずつ刺激を与え、適応を促す、という言われてみれば当たり前の過程を踏まなければならないのが故障からの復帰なのです。

初めは山歩き。数日おいて、歩くようなペースでの軽いジョグ。しかも頻度も1日おき。

途中上田スカイレースというとんでもなく危ないイレギュラーなイベントが入り込みましたが、本来であればああいうことはないほうがベストです(結果的に何もなくて良かったですが)。

そして先週からは少し長めのジョグを1日おきに入れてきました。

走行時間が100分を超えたあたりで、さすがに疲労が溜まりましたが、そこから回復したあたりで心なしか「脚の頑丈さ」「疲れにくさ」が徐々に戻ってきた感じを受けました。

ウォーキングを含め練習を再開して大体ひと月くらいでしょうか。総走行距離にしておよそ200km弱といったところ。

この10年、もうこのふくらはぎの肉離れは幾度となく繰り返していますが、どうしても「やめ時」「始め時」が掴めないんですよね。

痛けりゃやめればいいのに、って思うのですが、本当にやばい痛みでない気もしたり(実際そういう時もあり)、痛くないから走ったらキレたり。

そういうのがわかってくれば、文字どおり「マイレボリューション」なんですけどね。

とにかく、今年に入っての練習継続期間が最長の1ヶ月に近づきつつあります。前回4月は最短の二週でキレましたから、一日置き練習が基本とはいえようやく脚の状態も元に戻りつつあるのではないかと。

明日は久々の「連日練」を入れ、その後練習頻度を距離を抑えながら元に戻し、5月を乗り切れれば6月からいよいよファルトレクなんかを入れていこうと思います。

隔日練で見えてきたこと

こんにちは、ランマニアです。

大きな山場だった上田スカイレースもどうにか無事走り終えることができ、ひとまず腰を据えてじっくり体力を戻そうという気分になってきたところです。

やはりどんなレースでも、競技会が控えていると気持ちは昂りますし、万全でない時ほど焦りが出てくるものです。

さて、4月下旬に練習を再開してからここまでずっと続けていることがあります。

それは「隔日練」です。

今年に入って繰り返されるふくらはぎ痛からの練習再開では、徐々に距離やペースを伸ばしていくいわば「漸増型再開法」(勝手に作った造語です)を取り入れてきましたが、これがどうもふくらはぎの「再生」にあまり良い感じがせず、4月からはちょっと別のアプローチで体力を戻す方法を取りれてみたのですね。

別に、特段たいした取り組みではないのですが、要は単純に「1日おきに練習する」という方法です。

トレーニングの効果を規定する要素としては、主に「強度(ペース)」「時間(距離)」「頻度(単位時間あたりの練習回数)」があると考えていますが、今回はそのうちの「頻度」を落とすことに着目して練習を再開しようと考えました。

というのも、これまでは「強度」と「時間」を徐々に増やすということしか頭になく、この「頻度」という観点を全く考えていなかったからなのです。

疲労させた組織の回復にはどうしても時間がかかるため、どんなに強度の低い練習をしたとしても、筋繊維を使ってしまった以上は一定の時間休ませる必要があるのは当然のことです。

特に、現在の状態のように損傷からの「再生」の途中にある筋繊維であれば、その回復のための時間は普段よりも多く必要であるでしょうし、何よりランマニアはそこそこの「老体」ですから、昔のような「食って寝れば治る」ような若々しい筋肉の状態でもないことから、「回復の時間」を意識して確保しなければならないと考えを新たにしたのですね。

なので、以前なら、30分走ってまた翌日30分、とかをするくらいなら、45分走って翌日はまるまる休養、というようなパターンに変更をしてみたのです。

昔なら低負荷の練習を毎日続けているうちに「そういえば治ってる」みたいなことがほとんどでしたが、最近はまるまる一日休むような時間がないと、筋の再生が間に合っていない感覚を感じていました。

そんなことで、30分走ったら翌日休み。山を走っても翌日休み。次は45分に伸ばしたところで一旦翌日休み。

このような流れで練習を継続してきました。

練習再開後から今日までの練習内容。都合により隔日になってないところもあります。

4月24日からランを再開してからここまでですが、走行距離的には概ね105kmほどです。

日数にして20日間。20日で105kmですから、いわゆる「月間走行距離」的には相当少ない距離ですね。

しかし、今日は久しぶりに90分もの時間をそこそこのスピードで走ってみたところ(16km強)、特に終盤ばてたり、距離的にしんどい感覚を感じたりすることもなく、快適に走ることができました。ふくらはぎへの負担もそれほど大きくなく。

これはやはり「一度に走る時間を確保」して、「回復に当てる時間も十分確保」してきたことが大きかったと考えています。

もちろん、この先もこんなペースで練習をしていく予定ではありませんが、筋の状態が万全でなく、健全な状態と同じ負荷をかけた場合の回復に時間がかる時期では、

「故障が再発しない程度のかけられる負荷」をかけ、「筋繊維が元に戻るかそれ以上の回復を果たせるだけの時間を確保」することが、結果的に確実に走力を戻していけるのではないかと考えたのですね。

さて、今のところこの方法で練習を継続してきて、ひとまずふくらはぎは大丈夫そうです。もう一週くらいこの隔日ペースで練習を続け、脚の状態と相談してその翌週くらいから練習の頻度も上げていければと思っています。

ちなみに、この1日おきの練習にすると、「練習する日」が「特別な日」になってくるので、「練習するのが待ち遠しくなる」というこれまで感じたことのないような感覚を得られたのはちょっとしたメリットでした。

上田バーティカルレース【検証編】

こんにちは、ランマニアです。

さて、前回報告したレース結果とそれまでの練習内容から、なぜ今回はこのような想定外の結果になったかという話。

いきなり結論から言いますと、

  • スカイランニングの特異性にアプローチできた
  • 慢性疲労症状が落ち着いていた
  • スカイレースのペース配分と栄養補給を意識した

この三つに行きつきました。

順に説明します。

スカイランニングの特異性にアプローチできた

これはもうこの「スカイランニング」という競技種目がマラソン・長距離種目に必要な能力を応用できる部分に加えて、特異的な能力が必要な種目であり、その部分にアプローチをして準備してきたから、という考えに至っています。

はい、自分で書いていながらよくわからない表現になってしまっているので、めちゃくちゃ大雑把な図で説明すると、

厳密なデータがあるわけでなく、概念的な模式図だと思ってください。

この3種目に必要とする能力は、概ねこんなイメージで考えています(あくまで自分が走りながら感じている感覚的な印象です)。

簡単に言えば、純粋に前に進むだけの持久的運動であるマラソン・長距離種目は、ほとんどがその「一定ペースをできるだけ長く維持する力」に依存している状態だと考えていて、一方で変化に富む山岳地帯を走るトレイルランニングではそれ以外にもいくつかの影響要因があるということですね。

特に、マラソンや長距離種目で走る場所には存在しないような「急な坂道」「登山道」をできるだけ速く、長く走るためには、もちろん持久的種目に必要な有酸素系の能力は必須なのですが、それに加えてもっと絶対的な「筋パワー(収縮速度も加味した筋力)」なども必要になってくると考えています。

それが上のグラフで示したグレーの部分で、登り一辺倒の「バーティカル」ではその割合がとても多くなってくると推測しています。

(ちなみにこのパワー系の筋力は速筋系の筋繊維が関係しているので、あまり鍛えすぎると筋肥大が起こりやすく、それがトレイルランナーの大腿部が太い原因なのではないかと思っています(もちろん脚が細くて速い人もいます。おそらく走り方やもともと持っている筋繊維のタイプによる違いだと思われます)。)

つまり、この上田までの3週間はほとんどランは入れなかったものの、山歩きやトレランはそこそこの頻度で入れた結果、ランの練習だけでは鍛えることのできないグレーの部分(スカイランニングに特異的な部分)をトレーニングする機会が確保され、また副次的ではあるものの、長く山を歩き続けることで、青や緑の部分も最低限維持するだけの刺激を入れることができたものと考えられます。

特に、単なる「山歩き」でさえ、歩行時の心拍数は下りを除けば120を超えることもザラで、これを3時間も4時間も続ければそれなりのトレーニングになることは容易に想像がつきます。

これが一つ目の「スカイランニングの特異性にアプローチできた」ということの根拠です。

ちなみに余談ですが、以前記事にした「クロストレーニング」の有効性に関連して、トレイル練習はランの走力を上げるか?という「命題」をこのグラフから考えてみると、個人的には「なし」だと考えます。

やはり、トレイルを走ってみればわかると思いますが、とにかく山では同じサーフェスが1分たりとも続かず、一定の「走る」という動作を安定して確保することが難しいからです。「走ること」は「走ること」でしか鍛えられないものがあると考えていますので、同じ60分のジョグをするなら山で走るより平地のロードや緩やかなクロスカントリーで行った方が、間違いなく効率も効果も高いと考えています。

また、急な山道を駆け上がるとそれなりに苦しく、平地のインターバルなどの代わりになるのではないかと思われがちですが、実際には使っている筋や筋力の発揮の仕方が違いますし、何より心拍数の上がり方も違います。もしVO2MaxやLTなどを鍛えたいのであれば、これも間違いなく平地で一定時間負荷をかけた方が効率も効果も高いと考えています。

ただ、故障明けや休養明けで1から基礎体力を身につけていくときなどに、いきなり平地でインターバルをやるようなことをするよりは、芝生でのファルトレクなどと同様、呼吸器・循環器系に刺激を入れたり、糖代謝や無酸素性の代謝能を鍛える目的で、トレイルやバーティカルを走るというのは「あり」だと思っています。

一方、逆のアプローチとして平地で鍛えた有酸素代謝能力やVO2Max、LTなどは、トレイルランニングにも応用することができると考えています。なぜなら、これらの力が影響する割合は、長距離・マラソンよりもトレイルランの方が少ないと考えているからです(先程のグラフ参照)。

それほど頻繁に山へ通わずとも、いきなりトレイルを走ってそこそこ速く走れるのはそのためだと思っています。

なので、話はそれましたが、スカイレースやバーティカルを速く走るには、①平地の長距離・マラソン用のトレーニングで徹底的に青や緑を鍛える、②山に通ってグレーの部分を鍛える、というアプローチが最も効率が良いのではないかと考えています。

今回の経験から痛感したのは、トレーニングの「分業制」

一見、山を速く走りたければできるだけ山に通う方が良さそうに思われますが、ここは鍛える要素によって「分業」したほうが効率が良いと思うのですね。

今回上田でそこそこ走れたのも、昨年取り組んだランのトレーニングで、青や緑の部分の「ため」が残っていた(有酸素系の能力はそこそこ維持されるため)ところに、山通いでグレーの部分が鍛えられたことが大きかったのかな、と思っています。

慢性疲労症状が落ち着いていた

さて、好走できた二つ目の要因です。

これは自分自身に特有な問題なのですが、今回はとにかく「疲れていなかった」というのが想像以上に良い結果をもたらした、ということです。

もともとランマニアは慢性的な疲労症状を抱えていますので、少しハードな練習を積んでしまうとそれによって引き起こされた疲労が、パフォーマンスにかなり影響してしまうのですね。

なので、「ハードな練習を重ねて走力を高めるか」「そこそこの練習で体調を維持するか」を天秤にかけて、どっちのメリットの方が上回るかを常に考えながらトレーニングする必要があります。

今回は、かなりの長い期間まともな練習ができなかったことで、結果的に慢性疲労症状が悪化することなく、とてもいいコンディションでレース当日を迎えることができたと考えています。

確かに、今回山を走ってみて、いつもはもっと足のだるさを感じることが多く、億劫でしんどい感じがしていたことを思い出しました。この差は大きかったと思っています。

つまり、「トレーニング効果ー疲労の程度=当日のパフォーマンス」という概念を用いると、今回はそのバランスが以下のようなイメージで、結果的に発揮できたパフォーマンスに大きな差が出なかったものとみています。

今回はトレーニング効果は少なかったものの、トレーニングによる疲労の程度も軽かった。あくまで概念図。
発揮できるパフォーマンスは、トレーニング効果が疲労の程度によって相殺されたものと考えると、残った部分(赤)がレースでのパフォーマンス、という考え方。

このようにして考えると、トレーニングによって得られるパフォーマンスが微々たるものでも、疲労の程度も小さかったため、結果的にトレーニングを積んだ時と同じくらいのパフォーマンスが発揮できたものと推測されます。

ペース配分と栄養補給を意識した

最後はスカイレースに限って言える要因、ペース配分と栄養補給についてです。

一昨年同じスカイレースを走った時は、とにかく前半からぶっ飛ばしてしまい、最後は本当に倒れる寸前でゴールというかなり危ない状態に陥ってしまいました。

今回は、ふくらはぎの状態もよくなかったこともあり、とにかく序盤から慎重に、ペースを抑えてレースを進めたのですね。

具体的には「息が上がらない程度」という目安、心拍数で言うと「140を超えない」という目安を守りながら走りました。

この上田のコースは、走り通すと通常5時間近くはかかるコースです。

フルマラソンですら3時間程度ですから、よくよく考えれば相当なペース配分を考えなければならないことが分かりますよね。

例えば、フルを走るときに序盤から「ハアハア」息が上がることってあるでしょうか。

そんな状態で初めの10kmを走ろうものなら、もう30km手前でどうなるかは想像つきますね。

スカイレースも全く同じで、最近ようやくこのことに気付いたのですが、初めの1時間で「ハアハア」言ってたら、もう確実に撃沈します。

呼吸が上がる、と言うことは、それだけ多くのエネルギー(糖分、グリコーゲン)を使ってしまっていると言うことですから、終盤に使える栄養を無駄に消費してしまっていることになります。

スカイレースは、序盤からいきなり急な登りが始まります。なので、息が上がるのは当然、と以前なら考えていたのです。

しかし、これが大きな落とし穴。

4時間も5時間も走る中で、マラソンならこんなことはありえない。そう考えたときに、いくら急な上りでも、絶対に息を上げて走ってはいけない、と言うことに昨年のエクストリームトレイルあたり(10月)から気づきました。

なので、今回も序盤の登りから無理に走らず常に呼吸の状態に注意を払い、苦しくならないように慎重に登っていったのですね。

こう言うところもゆっくり登り呼吸を上げない(ていうか道じゃないよね、これ)

また前半、唯一気持ち良く走れる尾根伝いの区間があるのですが、そこでもペースは極力抑えました。

前半の尾根道はかっ飛ばしたいのを我慢してゆっくりとジョグ。一昨年は調子に乗ってのちに地獄を見ることに。

とにかく、このことを意識したことで終盤のペースダウンを最小限に防ぐことができ、およそ1時間余りの記録更新につながったと考えています。

そしてもう一つは栄養補給です。

この重要さに気づいたのも昨年のエクストリームトレイル。

実はトレイルランニングを始めて10年近くになりますが、つい最近までランマニアはほとんど補給をしないで走る人でした。

自分では補給食を持たずにエイドだけで軽く食べる程度。

もともと陸上競技から入った人なので、「レース中に食べる」と言う感覚にいまいち抵抗があったのですね。

しかし、昨年のエクストリームトレイルで補給食を摂りながら走って驚きました。

最後まで急な登り坂でしっかりと脚が動くのですね。

特に、比較的序盤(レース時間の3分の1くらい)から食べ始めると調子がいいように感じました。

今回も、レース開始後100分あたりから食べ始め、あとは30分毎に何かを口にするようにしました。

なぜ栄養の摂取がトレイルレースで重要なのかと言うのは、これだけでものすごい文章量になりそうなので別の機会に記事にしようと思います。

と言うことで、今回の上田バーティカルレースを想定外の結果で終えられた要因を振り返ってみました。

実際に振り返ってみると、意外としっかりとした根拠があることに気づき、むしろ「想定内」の結果であった気もしてきます(故障が悪化しなかったことは本当に大きな想定外でしたが)。

今回の検証で今後のトレーニングに関して参考にしたいのは、とにかく「一度高めた有酸素能力の力を信じて、その後一旦は疲労を抜く期間を設定した方が良い」と言うこと。

ランマニアの場合は、慢性疲労がパフォーマンスに大きく影響してしまうため、欲張って練習量を確保するよりは、一度追い込んだ後にはしっかりと休む期間を設定して、疲労を抜いてしまった方が結果的に高いパフォーマンスを発揮できる気がしています。

レベルは全く違いますが、あの日本選手権で優勝した伊藤選手にしても、おそらく故障期間中のリフレッシュが大きく影響したのではないかと考えています(あれだけの期間練習を休むと言うのは、エリートランナーなら尚更意図的にやるのは難しいはず)。

そして、強度の高い練習も、そんなに高頻度で取り入れなくてもある程度は力を維持できと考え、故障や調子を崩すことを考えると、疲れているときに無理してやるほどのことではない気もしてきます。

今回「あの程度の練習」で走れてしまったことで、「やりすぎないこと」の重要性に気づけたようにも思います。

とはいえ、今回の結果はそれ以前の「しっかりやり込んだ時期」に裏付けされたものである可能性もあり、「やらなければならない時期」もしっかり存在していることも考えなければならない気もします。

上田バーティカルレース【記録編】

こんにちは、ランマニアです。

12月に故障したふくらはぎが、結局4月になっても再発を繰り返している中で、ついにこのレースを迎えることになりました。

12月の時点で、まさかこのレースに影響を及ぼすほどの故障になるとは想像もしてなかっただけに、ギリギリまで出走を迷っていたのが本音でした。

ところが、結果は以下の通り。

バーティカル エリート【猿飛佐助コース】   記録 53分50秒 SJS 28位

累積1000mを5kmの距離で一気に駆け上がる「バーティカル」。途中両手を使う「攀じ登り」もあり。

スカイレース エリート【塩尻山城コース】   記録 4時間55秒21(PB) SJS 20位

国内屈指のテクニカルなコース。短い距離で標高を稼ぐためコースのほとんどが急峻な坂道。

4月上旬に再びふくらはぎを痛め、そこから2週間はランを封印。

ただ、今回はこれまでのうちで最も軽症なうちに走行を中止したため、走りさえしなければ確実に回復すると見込み、最低でも上田バーティカルを「歩いて参加」が可能な状態には戻したい、という思惑がありました。

そこで、その2週間のうちに2〜3回は山歩き(状態次第では登りだけ小走り)を入れてみて、脚の状態はどうなるのか、数時間歩く体力は維持できるのか、その辺りを確認しようと考えました。

初めは、累積標高1000mほどの登山をゆっくり行い、脚が問題ないのを確認したのち、次は20km以上の山歩きを数時間かけて行いました。この間は2日ほど空けました。

20kmもの距離ではありましたが、全て歩きで通したため、ふくらはぎにはほとんど負荷をかけることなく、しかも数時間もの間心拍数は120前後を維持できるという発見もありました。今にして思うと、この経験が「基礎体力の維持」に一役買っていたように思います。

その後も、累積標高1500m、2000mと獲得高度を上げ、脚の状態と相談しながら登りでは少しずつランも入れ、心拍数も170近くまで上げられるようになりました。

ただし、ふくらはぎの回復を確実に促すため、これらの「山練習」の間は必ず2〜3日は空けるというマイルールを設定。

また、この2週間はまるまるロードを走ることは控え、2週間の休養を経た後も1日おきに30分〜60分までの時間をキロ7分から、上げても6分までのペースでジョグをしたにとどめました。

脚を痛めて以降の4月の練習内容。3週間でロードランニングは僅かに3回。しかもキロ7分〜6分。

この後、5月は1日に50分ほどキロ6で走ったのみです。つまり、今回の上田バーティカルレースの前3週間は、ロードのジョグを4回、登山やトレイルランニングを5回行ったのみで、正直なところレースになど出てはいけない練習内容だったと改めて感じます。

ちなみに、これ以前の練習はといえば、3月もほぼジョグのみで月間200km程度、2月はファルトレクを少々、Mペース(と言ってもキロ4)を2度入れたのみ、1月はファルトレクを数回入れた以外はほぼジョグで月間300km越えです。心拍数を上げ、LT以上のペースを維持した時間はこの4ヶ月では微々たるものでした。

この4ヶ月間の練習まとめ。LT走を定義する「黄色」はファルトレクがほとんど。

2月以降圧倒的に練習のボリュームが減ってきたことから、今回の上田では「駆け登り」のみの「バーティカル」はまだしも、通算走行距離が25kmを越え、累積標高差が3000mにも及ぶ国内屈指の難コースである「スカイレース」の方は、間違いなく最後まで走れないだろう(故障の再発も含め)という予想のもと当日を迎えたわけです。(以下スカイレースのダイジェスト動画。日本スカイランニング協会制作。)

このコースを無事走り切れたことがいまだに信じられません。

しかし結果は報告の通り。

バーティカルの方はコースの難易度と出走メンバーから考えて、総合31位、SJS順位で28位というのはかなり走れた方だと考えています。

VO2Maxや解糖系など、かなり「パワー系」に振られた競技であり、そっちの練習(例えばVO2ペースのインターバル、時間の長めなLT走)を全くしていない中で、昨年のバーティカル日本選手権(尾瀬岩鞍VK)に近いくらいの結果(集団内での順位位置的な意味で)が出せたことは驚きでした。

そして、小手先のごまかし(今回のような何度か山へ行って練習したつもりになるような)が通用しないスカイレースの方は、さらに意外な結果で、総合21位、SJS順位20位という想像もしていなかった位置で走り切ることができました。

そもそも、このジャパンシリーズに参加するようになってから、30位以内のポイント獲得順位に入ること自体なかなか難しく、始めてしばらくはポイントを取るのがやっとの状態でした。

特に、この上田は屈指の難コースである上に、今回の出場メンバーから考えれば事実上ほぼ「日本代表」選手権に近く、その中で20位というのは自分でも何が起きたかよくわからない状況です。

また、自分自身の中で比較してみても、一昨年に比べ1時間近い記録の更新がありました。

もちろん、ペース配分等かなり意識した部分はあります。しかし、それだけでこの変化はあり得ないでしょう。

ではなぜ、今回「あの程度」の練習でここまでの結果を残すことができたのか。

これについては、次回の【検証編】で詳しく分析しようと思います。

4月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

色々あった4月もあっという間に終わってしまいました。

振り返りと言っても今月ほど参考にならない月はありませんが、ただ、後から振り返った時にこうした「ほとんど走らなかった期間」というのは、その後の回復や記録の変化を考える上で意外と参考になることが多いと思っていて、そのためにもこうして記録にしておこうと思うのですね。

今月は、3月に痛めたふくらはぎの回復を見ながら練習を再開したものの、ジョグの距離を伸ばしたりペースが上がってきたりする中で、3月よりも全く軽い負荷にもかかわらずもう一度同じところを痛めてしまった、という上旬。

そして、2週間ほど休むことを決め、その間は全く走らないか、自転車、登山などで心拍数だけは適度に上げておこうと思って過ごした中旬。

最後は、登山(歩いたり走ったり)と平地での本当にゆっくりとしたジョグを再開した下旬。

大まかにこの3つの期間に分けられます。

今回は「歩行」の距離も計上したので、山に通った期間はその距離が増えています。

今改めてこうして一月の練習内容を見ていると、やはり上旬は筋繊維がしっかり回復していない状態にもかかわらず(当時はそう思っていなかったので仕方ないですが)、連日10km以上の距離を走っていたのだな、とちょっと呆れます。

今再びランを再開して思うのは、自分が想像している以上に筋のダメージは大きく、さらに「走る」という行為が及ぼす筋繊維への負担も、これまた自分が想像していた以上に大きかったということです。

昨年、一年を通してかなり充実した練習ができてしまったため、10km程度の軽いジョグが何ともない練習に感じられるようになっていましたが、一度損傷した脚にとっては相当な負荷のかかる作業だということを、改めて思い知らされました。

確かに、以前の経験では、もっとひどくふくらはぎを痛めた時でも、数日休んでその後は軽いジョグをしながら治っていったことは間違いありません。痛みさえ引けば、後はジョグ程度なら「回復が上回る」ということは幾度となく経験してきました。

そんな経験があったものですから、今回も1月からずっとそれが可能だと思い込んで練習を続けてきてしまいました。

4月も3月も2月も、痛めるその時までは全く痛みがないことも練習の再開や継続を難しくさせています。

流石に4月は、もうその前兆のような違和感に気づけるようになってきましたが、3月までは「何でいきなり?」というような感覚でした。

ポイントとしては、「連続する同程度の負荷」が鍵となっているように思います。

ふくらはぎの筋が繰り返し収縮されるにつれて、次第に弱い部分がその張力に耐えられなくなっていくイメージです。

なので、痛める直前まで痛みはなく、張力が繰り返されているうちに次第に筋が弱々しくなっていき、ある段階で「次の一歩」が引き金となり微細な損傷が引き起こされるのでしょう。

この「次の一歩」を防げばそれほど大ごとにならずに済むのですが、その一歩を迎える手前の違和感に気づけないと、また「1からやり直し」になってしまうのですね。

なので、今はとにかく練習を再開しても、距離やペースを上げていこうとは思わず、その「違和感」を感じない程度の練習を続けていこうという意識で走っています。

総走行距離は200を超えていますが、実際半分は登山です。

ですので、特に一定期間の走行距離だの負荷だのに拘っても全く意味がなく、そんなことよりもまずは脚の状態を戻さねばならぬ、と言ったところです。

後から振り返ったときに、「この時期のジョグの連続はないだろ」と気づけるように記録は残しておこうと思いますが。

実際には一月の中で全く走っていない期間も存在するので、月単位での比較はあまり意味はないですが。

さて、そんな状態ですが、5月3日4日は上田バーティカルレースが控えています。

普通のロードレースやトラックレースであれば早々にDNSを決め込んでいましたが、バーティカルやスカイレースは「登山」としての参加も可能なので、どうせクロストレーニングで登山を入れているなら、ひとまずトレーニングの一環で出場してみようと思っています。

まず、初日のバーティカルは登り一辺倒なので、脚の使い方さえ気をつければおそらく問題はないと思います。とにかく、下山で走らないように気をつけて、ゆっくり下ってくることを意識して。

問題は翌日のスカイレースです。

こちらは総距離は25kmと、リハビリ中にハイキングをした程度の距離ではありますが、累積標高差が3000mもあるので、ただのんびり歩いているとおそらく関門で引っかかります。

と言って下りを飛ばせばふくらはぎが危ないので、そこも無理はできません。

なので、登り下りを問わず、序盤はやや早歩き程度のスピードでコースを進み、終盤脚の状態と相談してやれそうなら若干ペースアップ。ダメならDNFも想定内、というつもりで臨もうかと思っています。

とにかく、この時期の太郎山は気候が良ければ最高に気持ちがいいのですね。それを味わいたく出走したいというもあります。

ただ、今は脚が一番大事なのでそこを最優先にして、当日は柔軟に対応しなければですね。

2年前の太郎山

クロストレーニングとしての山登りはどの程度ランニングに応用できるか

こんにちは、ランマニアです。

ふくらはぎ損傷後の休養期間、とりあえずの2週間が終わろうとしています。

今回の痛みはだいぶ軽かったため、もう1週間の時点で歩いても小走りしても何ともない状態でしたが、これまでの教訓から、しっかり治すためにもさらにもう1週間余裕を見て休養を入れていました。

実はこの2週間、全く何もしていなかったかというとそうでもなく、3日に一回くらいの頻度で山登りを入れていました。

痛めたふくらはぎの部分を指で押して、痛めた場所の痛みがどれくらいかを毎日確認しながら、慎重に進めてきました。

山登りの場合、普通に歩けばふくらはぎに大きな張力はかからず、急な登りも大腿部や臀部を使って階段を登るように登れば、ふくらはぎへの負担をだいぶ軽くすることができます。

一番危ない下りに関しても、つま先でブレーキをかけることは絶対にやめ、やや尻もちの危険性が高まりますが(実際にコケた)、踵でブレーキをかけながらゆっくり下るようにしました。

こんな感じで山歩きを続けていたところ、患部の「指圧テスト」の痛みもほとんど消えてきました。

しかし、これまでの経験から、これはあくまで痛めた場所が「治りつつある」だけなので、ここでいきなり元の練習に戻すと100%もう一度やってしまうのは明らかです。

できればアスファルトを避け、しばらくは芝生の上を踵着地で慎重に走った方がいいかもしれません。とにかくふくらはぎの組織が完全に元に戻るまでは、ロードのジョグは極力控えようと思っています。

ところで、この2週間多くの山々をめぐる中で、これくらいのハイキングは、果たして長距離ランニングの走力の維持にどれくらい役になっているのだろう、と色々考えていました。

まず、行っている動作は「歩き」もしくは「階段(のような場所の)登り」ですから、平地を走るランニングフォームとは大きくかけ離れているので、多分「走る」ための筋肉にはほとんど役に立っていないと感じます。

ゼロではないでしょうが、「走る」練習に比べれば、走動作を行う筋肉、筋力の維持はほとんどなされていないものと推測します。

次に、ちょっと曖昧ない表現ですが「心肺機能」についてはどうでしょう。

ハイキング中、色々なシチュエーションで心拍数を見ていたのですが(手首の簡易型のため精度はたかが知れてますが、以前付けていた胸バンド方式も大差なしなので、あくまで参考程度に)、登りや下り、歩きや小走り、そして運動時間によってもだいぶ心拍数の変動が見られるのですね。

で、この登山中と、比較するために普段走れてたころのトレーニング中のだいたいの心拍数を一覧にしてみました。

  • 登山道登り歩行→110〜120
  • 登山道登り小走り→120〜140
  • 登山道走行時間2時間以上→160〜170
  • 平地ジョグ→120〜135くらい
  • 平地LT(LT2)走→180以上
  • 平地VO2MAX→190前後

というのがだいたいのところです。

スカイレースなどでは、心拍が150を超えてくると若干オーバーペース気味(バーティカルならレースペース)という判断をしていて、確かに3時間4時間走り続けるには150以上の心拍数ではエネルギーがなくなってしまいそうな感じです。

そして、この一連の心拍数を見ていると、多分登山道のような急な坂道を歩きで登り続けた場合の、呼吸器系・循環器系に与える負荷は、だいたい平地のジョグかそれ以上のものがあるのではないかと推察しています。

なので、この2週間、3日に一度の登山でしたが呼吸・循環器系への負荷だけを考えれば、ジョグをするのとあまり変わらないくらいの運動をしていたのではないかと実感しています。

もちろん、動きが全く違いますし、「走る」際の最も大きな特徴である「地面への着地衝撃」というものがまるで違うので、単純に「ジョグと同じ運動」をしたとは言えません。

それでも、最低限呼吸器系と循環器系だけには刺激を入れることができ、それがひいてはエネルギー代謝系の維持にもつながっていたと期待したいところです。

余談ですが、先程の心拍数一覧を見ると、登山道を一定時間走り続けた場合(つまりトレイルランニングですが)、心拍が170近くまで上がることがあります。

これは、平地のLT走とまではいきませんが、おそらく自分の感覚としてはマラソンペースくらいの負荷はかかってそうな印象は持っています。

もちろん、1時間そこら山を走ったところでそれほど心拍数が上がるわけではありませんので、ここまで上げるにはそれなりの時間(2〜3時間)は走らなければなりませんが、平地のロードをマラソンペースでガシガシ走って鍛えるよりは、ダメージを最小限にして同じようなトレーニングができるのではないかと思った次第です。

そんなことで、明日、明後日あたりからいよいよランを再開しようと思うのですが、この「登山クロストレーニング」がどの程度ランの再開に影響するのかを、実際に走ってみることで検証してみようと思います。

(※水泳でいいじゃん!という声が聞こえてきそうですが、ランマニアは大の水泳嫌いです)

歩くことから学べること

こんにちは、ランマニアです。

前回の記事には色々と心配や励ましをいただきまして、大変ありがたく思います。

まあ変な話、こんなこと(詳細は伏せますが)で仕事ができなくなるくらい余裕はある、てことなのかもしれません。

本当に明日生きていけるかどうかわからないほど切羽詰まっている状態なら、もうやるしか選択肢がないわけで。(Twitterでは2歳の娘さんを看取ったとか家がないとか想像を絶する苦境を乗り越えている方がたくさんいますからね)

さて、専門機関の先生(推測にお任せします)には、積極的に運動はしなさい、と言われているので、今週は走れないながらも「積極的に」運動を続けてきました。

幸い、ふくらはぎの状態は今年に入って痛めた4回のうちで最も軽症で、日常生活では全く痛むことはありません。2月に痛めた際は、歩いているだけで痛んできたので(だからこそ練習の再開なんてとんでもなかった)、あの頃がいかに重症だったか後になって気づきます。1月は、階段を降りる際に痛みがあったのに、その状態でジョグを続けていたのも論外です。

今回はひとまず2週間ほど様子を見ようということで、3日に一回くらいの頻度でハイキングを入れてみました。

日光を浴びながら新緑の中を歩くのも(普通は走ってしまうので)新鮮な感覚です

普段なら結構なスピードで飛ばせてしまうような平坦なトレイルや下りも、「あえて」歩くことで、さまざまな気づきが得られます。

実は5月に予定されている上田スカイレースは、今の所「歩き」で参加しようと考えているのですが、少し歩くスピードを上げれば、ギリギリ制限時間に間に合うのではないかと考えているのですね。

それを試したく、昨日は少し長めのトレイルを歩いてみました。(上田は累積3000もありますが、昨日は1900なので少し条件は違うものの、歩行距離としては同じくらいの26km)

これくらいの長さのトレイルを歩いてみて一番大きな気づきが得られたのは、とにかく想像以上に「歩くのは楽」ということ。

歩きでの疲労度、脚への衝撃の少なさは、走ることに比べて圧倒的でした。

序盤はこれくらいの急登が延々と続くのですが、歩きであれば思いのほか疲れは軽く

普段は走っているような比較的急な登り、岩肌なども、ペースはさほど変わらない程度のスピードで歩いてみると、走るのよりも圧倒的に疲労は少ないです。

もし走る場合には、どちらかというと下腿を使って登っていくのですが、歩きだと大腿部をしっかり使って登っていけます。

もちろん、走る場合と全くの同じスピードというわけにはいきませんが、走ろうとしても走れない急登もあることから、果たしてどれくらいの差がつくかは疑問です。

だとすれば、より脚力を温存できる歩きスタイルでややペースを上げて登っていった方が、終盤のペースダウンを避けられるのではないかと思いました。

実際、2年前に出走した上田スカイレースでは、最後に累積1000近い山を登らされるのですが、そこで完全に脚が終わってしまい、本当に数歩歩いては休む、を繰り返しながら地獄のような苦しみを味わった経験があります。

勾配が違うので単純な比較はできませんが、昨日は1900の累積を重ねた後で、そこから1000mの登りを登れるかと言われたら、おそらく2年前の上田よりは余裕を持って登れたと思います。

つまり、歩いて登るのと走って登るのとでは疲労度にここまでの違いが生まれてしまうのだなぁと、身をもって実感したところです。

「山を走る」という行為が、自分が考えていた以上に疲労を生じさせていたことに改めて気づきました。(これは今後練習メニューを組み立てる上で、安易に山練を取り入れてはいけないことの気づきにもなりました)

上田スカイレースは、メインの山「太郎山」を2度も登ることになります。ちなみにバーティカルはこれを1回登って終わりです。

2年前の上田では、このような感覚は全くなかったため、1回目の太郎山からそこそこのペースで駆け上がり、その後もペースを落とさず走り通してしまったため、累積3000mに脚が耐えきれなくなってしまったのですね。

結局、序盤は上位につけていたのに、最終的には6時間近くもかかってしまい下位に沈みました。

これは下りにも言えることで、昨日は平坦な道やなだらかなくだりも我慢して歩き通したため、ほとんど脚には衝撃がなく、最後まで脚はよく動きました。

とても26kmも歩いたとは思えないほどの余裕でした。

スカイレースは、実はくだり区間を走り通すことで意外と脚がやられてしまい、次に待ち受ける登りに対応できなくなる、ということは結構頻繁に起こります。

下り区間のペースが思ったよりも終盤の登りに影響すると考えています。

とはいえ、上田のコースを全て歩き通すと、おそらく関門には間に合わなくなるので、どの程度までランを混ぜるかは、当日の脚の状態と相談だと思います。

山レースのいいところは、マラソンなどと違って「歩くこと」も想定されているレースだというところでしょうか。

そういう意味では、むしろ平坦なロードレースよりも融通のきく種目なのかもしれません。

必ず這い上がる

こんにちは、ランマニアです。

ブログの更新、ご無沙汰しています。

ちょっとこの4月に色々ありまして、実はランどころではない日々が続いていました。

就職して24年間、当然いろいろな出来事が降りかかってくるわけで、社会人ランナーが競技を続けていくことは想像以上に大変なものがあるのですね。

それでも今までは、仕事や人生のトラブルが原因で走るのをやめたことはなく(病気ではあります。過去記事参照。)、ランマニアが「走るどころではない」と思ってしまうのはよほどのことです。

ここはランブログですので詳しくは書きませんが、実はこの4月に仕事ができなくなりました。

解雇されたとか職を無くしたといったわけではないのですが、ひとまず仕事を休むことになりました。ただ、今後この仕事を続けていけるかは、今のところなんとも言えない状態にあります。

そんなことでしたから、今の頭の中は将来の先行きのことでいっぱいで、気がつくとツイートするのを忘れていたり、練習するのがしんどい日も何日かありました。

ようやくここ何日かは気分も安定して練習にも気持ちが向くようになり、こうしてブログにも書けるような状態に戻ってきました。

今後数ヶ月、仕事の方がどうなるかはわかりませんが、ひとまず今は今やれることを継続していこうと考えています。

そんな矢先、今日の練習でふくらはぎの故障が再発してしまいました。

なんでこう言う時に、って言う時に、悪いことは重なるんですね。

メンタル的には走ることがだいぶコーピングになるわけで、それすらできなくなるのは正直痛いです(脚も)。

故障の方は、多分、ずっと完治しないまま練習を再開していることが原因なのでしょう。

何度もこのブログに書きましたが、今回のふくらはぎの肉離れ(実際には切れるほどの重症度ではないですが)は、痛めた後わりと早期に痛みは消えていきます。日常生活では痛めていることを忘れてしまうほどで(足底筋膜炎のように歩いたり立ったりしているだけで痛みがあるのではないので常に痛みを意識することがない)、なんか走れそうだぞ、とすぐに思えてしまうのですね。

1月は、ジョグなら痛まない、と言うことで距離は据え置きでジョグとMペース走を中心に300km以上走れました。

2月は、そのツケが回ってきて、練習中に痛みが出ました。しかし、ウォーキングを挟んで練習を再開。しばらく続けてまた痛みが再発。

3月は、本当にちゃんと休もう、と思って4日間のノーランデーを設け、その後も1日に1kmずつというゆっくりとしたペースで練習を再開。2週間まるまる、6km以下のジョグしかしていなかったものの、ジョグの距離にして15kmほど、トレイルも累積700程度で、またふくらはぎが限界を迎えました。

これはどう考えても練習をやりすぎて痛めたと言うよりは、完全に治っていないために少し負荷を上げていくとその部分が限界に達してしまう、というメカニズムなんだと思います。

これも何度も書きましたが、数年前なら痛みがない状態で数kmのジョグを継続しているうちに完全に治っていったものです。

今回も痛みがすっかりなくなり、このまま治ると思っていたところでの再発に、ちょっと衝撃を受けているのですね。

確かに、一昨日のトレイルでは、急な登山道をふくらはぎの力を使って登り続けはしましたが、ふくらはぎが張るようなことは(左右とも)全くなく、特に大きな負荷がかかった印象はありませんでした。

それだけに、「こんなことで?」と思えるくらい意外でした。

しかし痛めてしまったものは仕方がありません。

3月、2月に比べると痛みの「深度」みたいなものは浅く、場所も別のところなので元々の場所は治っていると思うのですが、そこの強度が足りていないために別の場所を痛めてしまったのでしょう。

ふくらはぎ全体の損傷・炎症が完全に引いて、しっかりと筋力を発揮できるようになるまでは大きな負荷をかけてはいけないなと思います。

仕事ができない状態で全く走らないことのメンタル的な心配がありますが、今回は思い切って2週間の休養を予定しています。

前回は1週間休むと言いながら5日目からジョグをしてしまいました。

今回は本当に2週間完全に走るのはやめます。ただ、週に1回くらいは軽い登山やハイキングはしようと思います。

あと、やらないよりはマシ、と言う程度ですが自転車をついに導入しようかとも(実はクラシカルなロードバイクを持ってるんですよ。交通事故が不安だったのと、心拍上げるにはそれなりのスピード出さなければならず場所がなかったことが理由で取り入れてなかっただけで。8年くらい放置してしまったのでチューブ入れ替えた方が良さそう。)。

ここまでまともに走らない日々が続くと、昨年12月までの完全な「競技者」時代はちょっと過去のものになり、自分の中でようやくあの頃と比較せずに練習を再開しようと言う気持ちになっています。

色々とうまくいかないことが重なっていますが、過去の人生を振り返ってみると、こう言う時が最も大事な時で、ここを凌ぐと必ずステップアップできていました。

今はちょっとしんどいですが、必ず這い上がってきますので、それまでTwitterとブログを細々と続けていこうと思っています。

3月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

3月の後半は職場の異動が決まったことで、だいぶバタバタしてしまい、恒例の月間報告も月を跨いでしまいました。

今日は年度始めの新しい職場での業務で、かなり疲れてしまいましたが、なんとかこうしてブログが作れるくらいには回復しています。

さて、「本業」のトレーニングの方ですが、異動決定と時を同じくしてリハビリ期間に入り、3月の後半は4連休からの数kmジョグを継続してきたところです。

今回の故障は痛みはないのに損傷が残っている状態が続いていたので、とにかく3月は慎重に練習を再開しました。ふくらはぎの様々なところを押してみて、全く痛みがないことを確認しながら、ペースも抑えてリハビリジョグを継続しました。

今月はもう開き直って2回のファルトレク以外は全てジョグ

練習ペースの割合も、ほぼ全てがジョグ、しかも距離もたかが知れているので、今月は本当に、トレーニングをしたと言うより走力の低下を最低限に止めるだけの練習になったと言っても過言ではないでしょう。

Iペース以上は0km。速筋系の衰えは無視できないものがあると思います。

ジョグ以外は2回ほどファルトレクを入れただけですので、もうほとんど有酸素系のエネルギーのみを使った1ヶ月になりました。

持久力の衰えと言うよりは、速いペースを長く維持する力や、強度の高い練習をした際の脚へのダメージがすぐに回復する力が相当に衰えていると思われます。

この1年のワースト記録を更新中。今月は229kmまで落ち込みました。

そしてこうしてグラフにして「見える化」してしまうと、さらに練習量の落ち込みに直面化させられ、やはりちょっと衝撃は大きいです。

昨年4月から12月まで、かなり順調にこなせていただけに、この2ヶ月の落ち込みからは目を背けたくなりますね。

しかし、30年以上競技を続けていれば、もうこんなことは何度となく経験していますし、ここでしっかり治せば必ずもう一度浮上できるチャンスが巡ってくることも体験済みですから、今はその時に向けてしっかり準備をしていくのみです。

今シーズンもおそらくロードレースはほとんど開催されないものと思われますので、当面はトレイルレースを目標に体を作っていこうと思います。

休むこと以上に戻し方に気を使う

こんにちは、ランマニアです。

さて、今週は4日間のノーランデーを挟み、一昨日からは1km、2km、3kmと距離を1kmずつ伸ばしてのリハビリジョグを開始したところです。

高校時代に、練習再開後にいきなり距離を戻して痛い目にあった経験から、こうした故障明けにはよく取り入れていた再開方法です。

別に1kmという単位にこだわる必要もないのですが、なんとなく1日ごとの体の適応を考えると、1kmくらいの区切りがちょうどいいかなと思っています。

故障をして走る距離が一気に減ったり、全く走らなくなったりしても、突然翌日から走力が衰えることはありません。

筋肉の持久的能力に関係するミトコンドリアの量にしても、練習をすっかりやめてしまっても、1週間から10日くらいまではそこそこ維持できることがわかっています。

なので、4日くらい全く走らなくてもそれほど気にすることもない。

と言いたいところなのですが、ランマニアの場合は、1月まではまだいいとして、2月以降、走る距離も強度も昨年12月までと比べると、感覚的に7割から下手すると6割くらいまで落ち込んでしまっているため、この4日間の休養以前にかなりの期間練習量が低下してしまっている現実があります。

おそらく、昨年のLTレベル以上のペースで走ろうとすると、すぐに苦しくなってしまい、長くは走れないだろうな、と容易に想像がつきます。

また、5月に控えているスカイレースにしても、急な登山道の登り下りに使う筋肉なんかも相当に衰えていると思われ、いきなり強い負荷をかけるのもはばかれる状態です。

なのでこの状態でいきなり練習量を戻そうとすると、1回1回の練習はこなせても、それを継続するには回復力が追いつかない、という状態が待っているのですね。

2月3月はそこを考慮せず以前の練習に戻そうとしてしまったために、しっかり治りきっていない部分に回復量を上回る負荷がかかってしまいました。

そうしたこともあり、今はその回復力を取り戻すためにも、いきなり負荷のかかる練習はせずに少しずつ筋力を取り戻そうとしているところです。

このふくらはぎの故障、30代になってから急増しました。

20代の頃はどんなにふくらはぎを酷使してパンパンに張ってしまっても、痛めると言うようなことは一切なかったのですね。

ふくらはぎの筋肉痛はもはや練習が追い込めている証拠くらいに思っていたくらいで、その張りが引いてしまうとちょっと練習不足かな、みたいな感覚でさえありました。

それが30代では肉離れの予兆のような感じになり、40代を超えたあたりではいかにしてその状態にしないかがテーマになるほど神経を使うようになりました。

そして、一度痛めてしまうと、痛みが引いた後でもしばらくは練習に耐えられるだけの強度が戻らず、休んでは痛め、痛めては休むを繰り返してしまうようになりました。

今回も、まさにそのパターン。

自覚症状があまりない分、もう大丈夫と考えてしまいがちで、完全に治る前に強い練習を取り入れてしまい、また振り出しに戻る、と言うことを繰り返すわけです。

自分では無理をしたり焦ったりしている感覚はないのですけどね。

なので、もういい加減しっかりと治して元に戻さないといけないと考え、今回は一旦0から再スタートというつもりで練習も0にし、さらに戻す過程も近所の散歩程度のジョグから再開することにしました(ウォーキングも5km10kmもやると、かなりふくらはぎに負荷がかかることが前回わかりました)。

一昨日から練習を再開したとはいえ、1kmとか2kmのジョグですから、もうほとんど休んでいるのと変わらない負荷。

なので脚はだいぶ休ませられたと思いますし、損傷していた部分も本来の機能が発揮できる程度には回復してきていると思います(本当はMRIとかでしっかり見た方が確実なんでしょうけど)。

このペースで戻していくと、3月中は30分くらい走れるようになるのがいいところで、しっかりとしたジョグを再開するのは4月になりそうです。

それでも、一旦不安なくジョグができるようになりさえすれば、そこからは筋力も徐々に戻ってくると思われ、まずはその状態に戻すことに専念するしかないと思います。

ここのところ気候が大変良いのでたくさん走れないのはストレスですが、今は我慢の時ですね。