7月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

ランナーとしてはこの故障はできれば避けたかったのですが、およそ3年ぶりに足底筋膜炎になってしまい、ここ一月練習を休むことになりました。

この故障、過去には左足1回、右足1回と発症し、今回が3回目。

前回は、ロングトレイルのレースを走った後に、ろくに休まずLTインターバルをガンガン入れているうちに、足底が限界に達したパターン。

その前の右足は、アウトソールに硬い補強の入ったナイキのシューズを履いたことが原因で痛めたもの。

どちらも、なかなか治らずに、完治におよそ1ヶ月を要したのを覚えています。

特に、前回の左足の時は、通常の土踏まずにとどまらず、踵部分にまで腫れと痛みが転移し、かなりの重症になってしまったことで、本当に苦労しました。

それに比べると、今回は土踏まずの踵付近の一部分だけに痛みがあったのみで、割と軽症なのかもしれないと、少し甘く見ていたのですね。

そもそもの気づきは6月に入ってすぐ、東京バーティカルの前日あたりに感じた違和感が最初でした。

あの時はまだ、走ることで悪化するほどではありませんでしたし、練習も上手くこなせていてその成果を発揮したい思いもあり、そのままレースに参加しました。

その後数日休み、痛みも軽くなったところで翌週も嬬恋のスカイレースで、ここは距離もかなり長かったのですが、あまりに痛めば途中で止めることも考えながらレースには参加しました。

本来ならここで休む予定だったのですが、急遽この翌週に職場でリレーマラソンに誘われてしまい、今にして思うと、ここで硬いサーフェスをハイペースで走ったことで、かなり傷が広がってしまったように思います。

ただ、この時も数日休めば良くなると思い、3日ほど休んだ後から練習を再開し、その翌週にトレイル練を入れたところでいよいよ痛みが繰り返されることがわかり、ここでようやく「故障」を受け入れて休むことにしました。

そもそも、この足底筋膜炎がいつも厄介なのは「痛いなりに走れてしまう」ことなのですね。

例えば、同じく何度も繰り返しているふくらはぎの肉離れなどでは、一旦ピキッとやってしまうと、歩くのも痛く、我慢して走ろうものなら走行中にどんどん痛みが増していき、すぐに走れないほどの痛みに発展してしまいます。

ところが、この足底筋膜炎は、朝イチでは痛みがあるものの、その日一日を過ごしているうちに次第に痛みが軽快し(温まると痛みを感じなくなる特徴があり)、夕方には「走れるかもしれない」となってしまうのが、大きなトラップなのです。

走行中も、肉離れのような耐え難い痛みではなく、なんとなくむずむずするような、ちくちくするような、我慢できなくはない程度の痛みしか感じません(そもそも痛みとして自覚できない場合も)。

しかし、そうやって走っているうちにも、知らず知らずのうちに微細な断裂は進み、翌朝の痛みがその前日よりも増している、という自分でも「なぜ?」と思うような経過を辿ることがしばしばです。

今回もまさにその経過をたどり、初めは富士登山競走も出走する予定でしたから、数日走っているうちに気づくと痛みが増していて、これは完全に走るのをやめなければ痛みは消えない、と気づくまでに時間を要してしまったのですね。

今月は、そのような「試し走り」を繰り返しただけの1ヶ月になってしまい、もう練習というよりは近所を散歩した程度でした。

最終的には、走行中や歩行中の痛みはほとんどあてにならないため、朝イチで感じる痛みから快復の程度を判断することにし、朝の時点で少しでも痛い場合は走るのをやめておくという基準で練習を再開することにしたところです。

そうした基準で考えれば、練習の再開はもうそろそろ大丈夫だろう、という所まで来ていて、昨日は久々にのんびり登山などしてみました。

昨日はひと月ぶりに山へ出かけました。相模湖を望める石老山。この山域はヤマビルが多数いて、生まれて初めて取りつかれました。

まあとにかくこの足底筋膜炎は治りが悪く、重症、軽症など問わず、だいたいひと月くらいはみないといけないのだな、と改めてこの故障の厄介さを痛感したところです。

もうこうなってしまったらジタバタしても仕方がないので、とにかく痛みがなくなるまでは走ることを控え(本当に少し走っただけでも治りが悪くなる)、もう一度走れるようになるのを気長に待とうと思います。

「温まると痛みが引く」というのがトラップで,走っても悪化しないから走って良いわけではないことに気づくのが遅れました。
数年ぶりに月間100kmを下回りました。

6月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

8月くらいの感覚でいた今週の暑さですが、実はまだ6月だったのですね。

暑い中走るのが好きなランマニアにとって、今週のこの暑さの中走れずに、昼休みに散歩をするのはささやかな楽しみでした。

というのも、先週那須にトレイル練をしに行った際の疲労状態がかなりピークに達していて、このまま練習を継続してもますます調子を落としていくだろうな、と感じたこと。

さらには、今月上旬にわずかな痛みを感じていた右足の足底腱膜炎が膠着状態になってしまっていたこと。

これらのことが重なったことで、今週はもう完全レストにすることにしたのですね。

先週の那須のトレイル練で幾度もつまずき(うち1回は転倒)、疲労の状態がピークに達していることに気づきました。

今月は、第1週からほぼ毎週レースで、そのたびに足底腱膜炎が悪化しないよう、レース後に連続レストを入れていました。

レースで悪化することもなければ、痛みが増すこともなく、なんとか練習は継続できたものの、このサイクルを4週続けたことで、今月の走行距離は激減してしまいました。

「連休」が目立つ6月となりました。

一方で、今月は2回のトレイルレースとトレイル練習を入れたため、走行距離に占めるトレイルの割合が急激に高まりました。

3割がトレイル。半分が嬬恋ですが。

また、LTペースや解糖系を使う練習もそこそこ取り入れたので、見た目の走行距離よりも、思いのほか脚への負荷がかった月だったのかもしれません。

とはいえ、5月は久々に400km近く走ったこともあり、この6月はレースを中心に据えて、あまり無理はしないよう意識していた月でもありました。

7月には富士登山競走という「大物」が控えており、ここで一旦体をリフレッシュさせておく必要があったのも事実です。

6月は今年最低の月間走行距離となりました。

通勤方法が変わり、荷物を背負ってアスファルトを走ることで、どうしても脚への負荷がかかりがちで、今回の脚底腱膜炎も少なからずそれが影響してそうでした。

練習の継続の仕方も今なお模索中で、毎日無理をしすぎずに、かつ週の中でそこそこ追い込む日を確保するのはなかなか難しいのですが、どうにか故障を回避しながら安定して練習を継続する方法を見つけたいところです。

嬬恋スカイラン スカイリッジ(ロング)に出場してきました

こんにちは、ランマニアです。

日曜日はスカイランニングジャパンシリーズ(SJS)のSKY部門第2戦、嬬恋村で開催された、嬬恋スカイランに出場してきました。

このSJS第2戦は、先週がバーティカル(VK)部門、そして翌週にSKY部門が開催されるという「変則コンバインド」方式で行われることになりました。

先週はVK部門の第2戦が東京都で開催。

先週のVK前日あたりから、右足の足底にやや気になる痛みがあったため、レース翌日から3日ほど練習を休み(通常VKならそれほど休み入れません)、その回復具合によっては、今回の嬬恋がもしかすると危うい状況になる可能性も秘めていました。

結果的に今回のレースで症状が悪化することはなく(むしろ改善)、想定された故障の心配は杞憂に終わりましたが、先週はかなり足の状態に気持ちがナーバスになっていたのは間違いありません。

そんなことから、今回のレースを走るにあたっては、結果として練習がかなり落とせたことで疲労は抜け、割と絶妙にピーキングができていたように感じていました。

ただ、とにかくレース中に故障が発生したり、走行不能になったりしないかということだけが気がかりで、レースの序盤は常に右足の足底に気を配りながらのレース運びになりました。

かろうじて天候が回復し、予定通りのプランAでの開催となりました(昨年は地獄のプランB、2周コース)

今回のは、「スカイリッジ」という約2000m級の稜線を走り通す、本格的なスカイランニングレースです。

SJSが規定する、いわゆる「SKY」部門でも比較的距離が長く(38km)、累積標高も2600mに迫る、上田スカイに匹敵する難易度を誇ります。

しかし、高標高を走り通す上、途中にエスケープルートが確保できないため、悪天候時は危険回避のプランBになることがあり、昨年は同一コースを2周するルートに変更された経緯があります。

去年は悪天候プランB、脅威の「バーティカル2周」コースとなりました

今回も、前日は土砂降りの雨が降り、当日の天候も心配されましたが、なんとか翌日は天候も回復し、通常通りのコースを走ることができました。

このスカイリッジの特徴は、とにかく長い時間高標高を走り続けることにあります。

今回も走りながら気づいたのですが、やはり標高2000mを超えるエリアを走っているときは、明らかに呼吸の苦しさや視界の狭まりを感じ、場所によっては吐き気をもよおした区間もありました。

同様なコースで、秋に行われる「志賀高原エクストリームトレイル」というがありますが、あちらよりも、高標高のしんどさを感じやすいコースだったように思います。

天候が回復したとはいえ、絶景が拝めることはほとんどなく、毛無峠付近では暴風雨という想定外の展開に

そうした中でも、今回は練習を落としたおかげか、初めて到達する毛無峠や御飯岳までかなり余裕を持って走ることができ、折り返してゴンドラリフトの四阿山直下の稜線にたどり着くところまでは、かなりいい順位でレースを展開することができました。

ここまでで距離は大体26km、累積標高は2000mにせまるあたりでしたので、脚の残し方から無難にまとめられるのではないかと、甘い目論みでいたのですね。

ゴンドラの山頂駅付近からフィニッシュ方向を望む。あとは下るだけだと思ったら大間違いでした。

事態が急変したのは、その稜線を辿って、四阿山の山頂直下へ向かうまでの緩やかな登り。

残しておいたはずの脚が、急激に動かなくなり、これまで走れていたような勾配でもガッツリ歩きが入るようになってきました。

ここまで後ろから抜かれることがなかった中で、初めて後続のランナーにも抜かれるようになりました。

この急激な変化の前に起こった気掛かりな変化は、レース中に初めて体験する「空腹感」でした。

通常、トレイルレースでは、比較的こまめに給水、給食をしているので、あまりお腹が減るということはないのですが、今回は、足の故障が気になっていたため、レース前にしっかりとレースを走る意識があまりなく、補給食もいつもより少なめにしてしまったのですね。

また、コースプロフィールも「上田よりは楽だろう」という変な楽観的な見方をしていて、補給の重要性を忘れていたというのもありました。

その「空腹感」のあとにやってきたのが、体に全く力が入らない状態と、頭がくらくらする状態。

これがいわゆる「ハンガーノック」ってやつか?と、これに気づいた時には相当に焦りました(ただ、後で気づいたのですが、ちょうどこの区間は標高が最も高いエリアで、酸欠の影響も少なからずあったものと思います)。

かろうじて、最後の補給食「一本満足」を一つ残してあったため、それを急いで補給し、四阿山を下りながら、どうにかある程度は走れる状態にまで戻すことができました。

しかし、最後の最後に大きな大誤算が待ち受けていたのですね。

ラスト4km。残していた累積標高差が、ここで待っていました。

事前の説明会で、最後に急な登りがあることはわかっていました。

しかし、ここまでの長さと標高差とは思ってもなく、完全に終わっていた脚と、残されたエネルギーでは、ここを登ることはできませんでした。

最後は走ったり歩いたりから、歩いたり止まったりに変わり、完全にただの我慢大会になってしまったのが非常に残念でした。

下山する頃にはようやく天候が回復し、初めて晴れた嬬恋の景色を拝むことができました。

ただ、リザルトを見ると、かなりのエリート選手でもこのコースを苦戦していた様子がわかり、上位との差が、通常の5時間レベルのスカイレースよりも開いていないことに気づきました。

足が止まらなければ、と思いつつ、いつも上位に来る常連さんたちでも最後まで走り通すのが難しいコースだったことを考えると、ある程度の結果は残せたのかもしれないと、思いを改めました。

当然課題はいくつもありますが、先週のVKに引き続き今週のSKYでもポイントを獲得でき、大きな故障や怪我なく完走できたことで、ひとまずはSJSの第2戦の目標は達成できたと思っています。

念願だった、「グンマー帝国」に到達

東京バーティカルレース 上田の失敗から1ヶ月

こんにちは、ランマニアです。

今日はスカイランニングジャパンシリーズ、バーティカル部門(VK)第2戦、東京バーティカルレースに出走してきました。

もともと、この東京バーティカルは同じ東京にある大岳山を舞台に始まった、東京都初のバーティカルレースだったのですが、会場の都合やコロナ禍のために中止やコース変更などが続き、今日は2年ぶりの開催となったのですね(御前山での開催は初)。

ランマニアも、過去には大岳山のコースを試走したこともあり、とにかく数年来このレースを楽しみにしていた一人です。

さて、そんな東京都を舞台にした完全ホームグラウンドのバーティカルレースですが、ランマニア的には、今回のレースにはもう一つ重要な意味がありました。

今年度、転職を機に生活が大きく変わり、それを境にした4月、5月のレースはことごとく失敗が続いてしまったのですね。

なんとなく自分の中で、転職や仕事の内容、ライフスタイルのせいにしたくはなく、たまたま練習の疲れが出てしまったタイミングだったとか、風邪を引いたことが原因だったと思いたい部分があり、早く、新しい仕事を続けながらもレースでうまく走る機会が訪れないかと気持ちが急いていたことは事実です。

そんな中で、5月はかなり練習が積め、体調も悪くない中でようやくレースを迎えることができたのですね。

去年、今年と二度も試走をして馴染み深い御前山の東京バーティカル

この御前山のコースは、昨年から試走を行い、今年も2週間前に走ったばかりで、ある程度ペース配分やレースの見通しの持てる状態になってはいました。

ただ、4、5月の失敗の記憶がなかなか払拭できず、どうしてもレースで走れるいいイメージが持てないでいたのです。

それでも、アップの時から近くの坂はぐいぐい登れるし、脚は全く疲れないため、少なくとも上田よりは勝負になるんじゃないか、という予感はしていました。

初めの1kmはロードを含む急坂の下り。ここはアップのつもりで自重しました。(画像は昨年試走時のもの)

レース時間はおそらく1時間程度。

そうすると、呼吸のキツさや脚のしんどさの目安としては、大体ハーフマラソンのレースか、それより少し速いくらいのものをイメージして、1時間走り通す感覚を意識しました。

なので、序盤の川を渡るまでの下りもその感覚に集中して、ペースを上げすぎないように気をつけました。

このコースの特徴は、序盤にロード登りもかなりの間続くこと。登山道より勾配は緩いのに、進めてしまう分、登山道よりも呼吸、脚ともにキツくなります。(画像は昨年試走時のもの)

そして、このコースの特徴として、総距離の前半半分でトータルの累積標高の3分の2程度を稼いでしまう「超前半型」となっている点が注意すべきポイントです。

ロード区間を含むこの急勾配エリアで無理しすぎると、後半の平坦、もしくは下りのペースを上げられる区間で脚が動かなくなるリスクが伴います。

この辺りも考慮し、前半は、走れるペースではあるものの、一杯一杯にならない程度にキツさをセーブする、と言うことに意識を全集中させて走りました。

ロードが終わってもこの急勾配。抑えたつもりでも、このツケが終盤回ってきました。(画像は昨年試走時のもの)

ただ、先週久々にVO2Maxペースのインターバルをやったことと、先日200mを軽く数本走っていたせいか、呼吸が上がってきても、その荒い呼吸のままぐいぐいと押していける、昨年度のVKの感覚が戻っており、キツさの中にもレースで勝負できている手応えを常に感じながら走ることができたのも事実です。

もちろん、上田の2レース、先々週の試走を通して得られた「山慣れ」の効果があったことは言うまでもありません。

そうした、「登坂力」と「長距離走の持久力」との融合が、このバーティカルレースという種目のパフォーマンスを高めることに、改めて気付かされながら終盤を迎えます。

この表示からが最後の踏ん張りどころが続きます。この最後の区間で脚が止まると、一気に差がついてしまいます。(画像は昨年試走時のもの)

流石に、序盤の攻めが影響して、最後の1kmでは急坂を中心に歩きが入り始めました。

ただ、歩いては走り、走っては歩きを繰り返すことは可能で、決して脚が終わったわけではなく、最後まで勝負できている実感はありました。

週末の30km、LTインターバル、VO2Maxインターバル、200mレペティション、そしてトレイル走。

これらの全ての要素が久々にうまく融合し、最後まで脚が止まるか止まらないかのぎりぎりのペースを維持できたものと考えられました。

久々にフィニッシュラインで出し切って崩れ落ちました。むしろ、これくらい追い込める時ほど好調な証拠です。

脚は最後まで動き続け、フィニッシュ時は酸欠気味になりましたが、ここまで追い込めたのも久しぶり。

時計を見ると、まさかの58分台で、目標としていた60分台どころの話ではなく、久々に持てる力を全て出し切れたレースとなりました。

第2戦という早い段階でポイントを獲得できたのも収穫でした。

最終順位は12位で、ポイント獲得の30位以内も確保。

流石に第2戦でも失敗すると、いよいよ焦ってくるので、ここで獲得できたのは良かったです。

今回は、とにかく5月にしっかり練習が積めたこと。

そして、その中でも体調を維持できたこと。

この二つが成功の要因であったと思います。

そもそも、大きく変わったライフスタイルの中に、どう無理なく練習を組み込むかを試行錯誤して、一定の答えを出せたことが大きかったと思います。

5月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

4月から職場が変わり、4月は過去ないほど体調が悪く、レースや練習も失敗続きで今年はどうなることかと思われましたが、5月は終わってみれば久しぶりに計画通りの練習をこなせた理想の月となりました。

今月は、上田バーティカルの前に風邪をひいて体調を壊した以降は、徐々に調子が上向き、結果的に中盤以降は3週間以上好調を維持して練習を継続することができました。

ここ2週間ほどは、脚の疲れを自覚することはほとんどなく、先週、先々週は、週末の予定の関係で2週連続で7日間練習の週が続いたものの、調子自体はほとんど落ちずに維持できました。

体調がいい時は、練習での負荷が増しても好調を維持することができるので、久しぶりに練習をしながら体調をコントロールできている実感が得られていました。

今月はトレイルレースと山練を入れた影響で、トレイルランの割合が増えましたが、そのほか、あらゆる速度域での練習を組み込むことができ、総走行距離を維持しながらもそれぞれの代謝能を刺激できる程度の練習をバランスよく組み入れることができました。

久しぶりにR〜Eの幅広い練習を取り入れることができた5月

特にトラックレースに特化させるわけではないので、最低限トレイルレースで勝負でき、たまに出場するトラックレースでもそこそこ走れる程度に、有酸素能力を維持できればと思っています。

6月は、2つのトレイルレースと1つのリレーマラソンに出場するため、おそらく総走行距離は今月よりも低下しそうな気がします。

そう言う意味で、5月はできるだけ距離を踏んでおきたかったと言うのもあります。

一昨年12月以来400kmに迫る月間走行距離になった5月

ここ数年でも月間400kmを超えることは非常に稀であり、今月は自分にとっていかに距離を踏んだのかがわかります。

これも、現在の勤務状態と通勤形態から、平日にどう練習時間を確保するかと言う課題に対して、ある程度対応できるようになってきたことが大きかったと思います。

さて、6月は先ほどの通りレースが続く月となります。特にトレイルレースは大腿部へのダメージが大きく残る種目なので、一度出走するとしばらくまともな練習ができなくなります。

そうした中で6月はどんなテーマで練習を組み立てるかが鍵となりそうです。

現実的には、レース続きの中で距離を両立させることは難しいでしょうし、VO2Max域やLT2域を追えば故障のリスクが高まりそうなので、200m前後のスピードを高める練習がちょうどいいかも知れません。

ここを怠ると、いざVO2Maxインターバルをやろうとしても全くスピードが出ず、LTテンポ走みたいな(良くてCVインターバル)練習になってしまうことがままあります。

7月にはVKのラスボス的存在「富士登山競走」が控えていますので、それまでにVO2MaxやLTインターバルに抵抗なく取り組める体づくりをすると言う意味では、一旦スピードを上げるのもいいかも知れません。

バランス良く取り組めた5月。6月はR域の割合をもう少し増やそうかと思います。

On Cloud Stratus を買いました

こんにちは、ランマニアです。

さて、今回は、久しぶりに初めて体験するシューズメーカーの靴を購入したので、そのレビューを簡単にしてみたいと思います。

前々回も報告した通り、今年度からランマニアは職場が変わり、電車通勤となりました。

走る時間を確保するには、行きか帰りの通勤時に走ってしまうのが最も効率が良いことになり、4月からいくつかのコースを試しながら練習を継続してきました。

長距離の練習は、基本どこでも走れば成立してしまうので、コースの設定はどうにかなってしまうのですが、この通勤時の練習に変えてからひとまず二つの点でちょっと困ったことがありました。

一つ目は、これはかなり重要なことなのですが、「芝生を走る機会が激減した」ということ。

昨年度までは、週に3〜4日は芝生を走れていたのですが、現在の通勤経路ではなかなか芝生のある場所を確保することができなくなりました。

こうなると、ロードジョグが中心となり、脚への負担がかなり増大してしまうことが懸念されました。

これまでランマニアは、足裏の感覚やランニングスタイルの関係から、極端な厚底シューズを履いてこなかったのですが、今回この問題に直面してから、練習時のクッション性を重視したシューズ着用に対して急速にニーズが高まってきたのですね。

ここ最近のジョグシューズは、アディダスのSL20。これをもう一足買い、交互に履いていました。

ここ一月も、通勤時のジョグはアディダスのSL20やサロモンのジョグシューズを中心に履いてきたのですが、やはり毎日ロードを走っていると、足裏への衝撃が気になったり、ふくらはぎへの負担が増大してきて、どうにか脚を守れないものかと考えていたところでした。

これまでも、クッション性の高いジョグシューズは検討してきたのですが、そうしたシューズは現在はほとんどがいわゆる厚底シューズとなり、値段も2万円近くするものばかりだったのですね。

高価な厚底シューズを履くくらいなら、芝生へ行ってしまえば安上がり、と思い、これまでは手を出さずにいたのですが、しかし、ここへきてついに避けては通れない問題に直面したのでした。

そして、とうとう初の厚底シューズ探しを始め、いくつか検討した結果、最終的に残ったのが以下の三つでした。

・ホカオネオネ BONDI

・サロモン GLIDE MAX

・On Cloud Stratus

これらの中からどれにするか迷ったところ(お値段も同じくらいですし)、最終的な決定打となったのは、「は?」と思われそうですが、実はデザインだったのです。

先ほど話した、困ったことのもう一つというのは、通勤時の「スーツとのマッチング」という問題点なんですね。

さすがにスーツにSL20では、「靴が歩いてる」状態に。

できるだけ荷物を減らして走るには、スーツ用の革靴は職場に置いておきたいところです。

そうすると、行き帰りの通勤ではラン用の靴を履くのが最も効率が良く。

クッション性の高い厚底シューズで、かつ、ある程度スーツに合わせても「浮きすぎない」デザインを、という要件を満たすものを考えたのですね。

その結果、最終的に選ばれたのが、今回購入したOn のCloud Stratus でした。

ミッドソールまで黒塗装は、これとBONDIだけで、BONDIはミッドソールの横へのはみ出しが多く
「いかにもジョグシュー」感が強かったため、次点となりました。

実は、このOnの厚底シューズは、最新モデルのCloud Monster という「最強」モデルも存在しています。

値段も同じで、スーツに合わないとはいえ、デザインも割とかっこいいのでこれでもいいかなと思ったのですが、実際に履いた感じは結構本気の厚底で、ものすごく「反発」するのですね。

確かにこれで走ればかなり軽快にスピードに乗れそうでしたが、普段の通勤ジョグにはそれは求めていないので、結局反発がやや控えめで、最低限脚を守る程度のクッション性を兼ね備えたStratusを選択しました。

Onのロゴが控えめに入り、左右非対称でスイスの国旗が入る洒落たアッパー部。
靴紐を通す穴もOnのロゴをあしらった金具が備え付けてあり、デザイン的にはかなり凝ったもの。

実物を手にすると、これまで履いてきたランシューとはデザイン性の高さが圧倒的に違い、細部にまでわたって凝った作りになっていました。

Onのシューズ最大のウリは、この存在感のあるミッドソール「CLOUDTEC®︎」テクノロジー。
ソールに敢えて空洞を持たせることで「雲の上を走るような」クッション性を得ることができます。

デザイン的に最も目を引くのがミッドソールに無数に開けられた「空洞」。

この空洞が潰れることで他のシューズでは得られないクッション性が担保されています。

この空洞の列が2列になっているのが、このStratusの特徴なのですね(Monsterは2列とも穴が巨大)。

アウトソールも独特で、波打つ形状がクッション性とグリップ性を高めることに貢献しています。

実際に脚を入れてアスファルトに立ってみると、すぐにそのクッション性の高さに驚かされます。

そしてそのまま走り出せば「雲の上」は少々言い過ぎではあるものの、快適なクッション性で足裏への衝撃が軽減され、やや前傾しているミッドソールのおかげでふくらはぎへの負担もかなり減らすことができました。

初日は10kmほどのジョグをしましたが、これまで使っていたジョグ用シューズに比べて、遥かに脚への負荷が軽減された実感を得ました。

このごつさでも、300gを切ってくる技術力の高さも素晴らしいです。

結果的に、スーツとのマッチングもまずまずで、クッション性も問題なく、厚底シューズ特有の不快なグラつきもほとんどない、自分が理想としていた「通勤用ランニングシューズ」に出会うことができました。

今感じている唯一の問題点と言えば、そこそこお値段もしたので、できるだけ大事に履きたく、そうすると走行距離が伸びると寿命が縮むなぁ、という本末転倒な悩み。

練習時以外で、普段履きにも十分通用するデザインであるため、カジュアル用途にOnのシューズをもう一足買ってしまおうかと思うほどですね。

久々に「履くのがもったいない」と感じてしまう優れたデザイン。

上田バーティカルレース 走れなかった理由を考えてみる

こんにちは、ランマニアです。

スカイランニングジャパンシリーズ(SJS)の初戦が、今年も上田は太郎山を舞台に開催されました。

GWの穏やかな気候の中、新緑の山を駆け抜けることのできる毎年楽しみにしているレースです。

そんな心待ちにしていたSJSの開幕戦でしたが、残念ながら今年は過去最低の走りとなってしまいました。

もちろん、長年競技に取り組んでいればいい時も悪い時もあるので、今回のようなレースもまあちょくちょくあるのですね。

SJSの初戦は上田で開幕

ここで先日のレースを簡単に振り返ってみます。

まず、初日のバーティカル(5kmで1000mを一気に駆け登るレース)は、昨年よりも6分ほど遅い59分30秒で順位も50位を超えてしまいました。

累積300m地点で早くも体がしんどくなり(呼吸が苦しいとか脚が動かないとかそれ以前に、体全体に力が入らなくなり)、歩いたり、立ち止まったりしたくなるほど。

バーティカルのような短い距離では初めての経験でした。

ゴール後も非常に体調が悪く、翌日のスカイレースは棄権しようかと思えるほどで。

市街地から直登できる太郎山山頂からの眺めは、他の山岳レースとは一味違った独特の絶景

そして一晩寝てどうにか体調が回復し、だいぶ「走りたい」気持ちが戻ってスタートラインに立つことにした、翌日のスカイレース。

前日のバーティカルに比べ、明らかに体調は良く、中盤まではかなり余裕を持って登りも下りも走れていました。

しかし、累積1600mを超えたあたりから次第に脚に力が入らなくなり、登りのペースが体感できるほどに落ちていきました。

実は3年前に初めて出走したこの上田のスカイレースでも同じ状態になり、最終的には最後の太郎山に登るのも立ち止まりながらようやく山頂に辿り着き、下りも両足が痙攣してまともに体を支えられない状態でフニッシュしたことを思い出しました。

こうなると、ただの我慢大会となり、時間だけが無駄にかかってしまうため、まだ余力のあるうちにエスケープポイントで、離脱することにしました。

走行距離は16km、累積標高は2000mというポイントで、自分の中ではこの体調の中ではまずまず走れた方かな、という良い印象で終えることができました。

上田スカイレース最大の難所「兎峰」。この背後には恐怖の「ナイフリッジ」が待っています。

バーティカルではPBよりも6分遅れ。

スカイレースは初の途中棄権。

この結果に至った原因を、走りながら、そして昨年のこの時期の練習内容を振り返りながら考えたところ、大きく二つの要因に行き着くことができました。

一つ目は、もう明確でしたが体調を壊したこと。

4月の長野マラソンもそうですが、その疲労がどこかに残っていながら練習を続けた中で風邪を引き、疲労と風邪の二重の影響を受けたな、と自覚できるしんどさでした。

バーティカルでは、歩きで登るのもしんどくなりましたし、スカイレースでは3年前の同じく風邪をひいた状態で出場した上田を思い起こす疲労感でした。

よって、レース前に体調を整えられなかった、調整の失敗は主要な要因だと思っています。

もう一点は、昨年この時期の練習内容にヒントがありました。

昨年の4月は、故障明けでまだロードをまともに走れず、さらに仕事を休んでいたこともあり、平日昼間に相当数の山練を取り入れていたことを思い出しました。

昨年の上田バーティカルのレース報告でも、その直前数週間はほとんど走っていないにもかかわらず、山練の効果と疲労の抜けた効果がパフォーマンスに影響したことを述べていました。

つまり、トレイルレースにおいては、ある程度の有酸素能力とエネルギー代謝能力とが身についていれば、あとは山レース特有の力(トレイルレースに必要な特異的な能力)を集中的にトレーニングするだけで、平地のランの練習はほとんど必要ないことがわかりました。

むしろ、それでロードトレーニングの疲労を溜め込むくらいなら、山だけを走りに行った方が遥かに効果は高いと感じます。

つまり、今年の上田では、圧倒的に山練が足りていなかったということです。

それは、レース後の筋痛のひどさや、バーティカルにおいて急な登山道を爆発的な筋力を発揮して登っていくときの脚の弱さから実感できました。

去年分析に使った概念図。グレーやオレンジを高める練習が、今年は圧倒的に不足していました。

去年は、故障の影響でやむなくリハビリ的に山練を取り入れていましたが、結果的にそれがバーティカルやスカイレースには、むしろ効果的に働いていたことに、今年の失敗から気づくことができました。

去年の段階では、走トレーニングが絶対的に不足していたので、今年は故障もなくランのトレーニングを継続できれば、かなりの結果が残せると思い込んでいたのですね。

ところが、むしろそこは逆に、昨年の方が山に特化した練習をしていた(結果的にですが)ことで、トレイルレースで結果がついてきていたのだと、改めて実感することができました。

昨年4月の練習内容です。走行距離は200kmそこそこですが、トレイル率はなんと5割に迫る勢いです。
今年の4月の練習内容。走行距離は昨年よりも多く、Mペースでもそこそこ走っていますが、トレイルはほぼ0ですね。

こうして、昨年と今年の4月の練習内容を比較してみれば一目瞭然。去年がいかに山を走っていたかがわかります。

当然、急な登りや下りに対応できる脚ができていたかが想像できますね。

こうして整理してみれば、今年の結果はある意味必然的な結果であったと十分に納得いく事実が明らかになりました。

ある名監督の言葉を借りれば「負けに不思議の負けなし」というやつですね。

さて、課題が明確になったところで、今後どう対策していくかです。

これについては、また次回以降検討したいと思います。

4月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

さて、練習について話す前に、実は今月は激動のひと月でした。

かろうじて練習を継続することはできたものの、ちょっと精神的なリソースを走る方に割くことが難しく、ここ何日かでようやく練習にも気持ちを向けることができるようになった状態でした。

というのも、この3月いっぱいで25年間続けた仕事を辞め、4月から全く新たな仕事に就くことになったのですね。

いやまあ、自分でも随分思い切ったことをしたな、と冷静になって振り返るとかなり大きな決断をしたと思っています。

ちょうど昨年の今頃、ずっとこのブログを読んでくださっている人はご存知の通り、3ヶ月ほど仕事をできなかった時期がありました。

もともと前職については、かなり精神的に無理をして続けていましたので、なんとなくいつかこういうことになるんじゃないかと、薄々思ってはいたのですね。

そんな仕事を25年も続けられたのには訳があります。

全ては一つのことに集約されるのですが、簡単に言えば「競技を続けることができる」ということに尽きます。

正直にいうと、前職の仕事の内容は、おそらく自分自身の人間性や人格特性、価値観や趣向には全く合わないものだったと思っています。

なので、仕事にやりがいを感じていたとか、楽しいからとかそういうことで25年も続いていたわけではありませんでした。

この仕事を続けているうちは、①経済的にはあまり困ることはない、②ほぼ確実に定時に上がることができカレンダー通りに休める、③通勤時間が30分以内、と、競技を継続するには間違いなくほぼ最良の条件が整っていました。

まあ、言ってみれば「走るために続けていた仕事」であったわけです。

・走ることを最優先にし、向かない仕事でも嫌々続けるか

・あるいは多少走ることは犠牲にしてでも、前向きに取り組める仕事を選ぶか

自分の中でこの論争は、それこそ20年近くも続き、結局嫌々ながらも競技最優先で仕事を続け、気づくとこの歳になっていたというわけです。

もちろん、競技と言っても大したレベルではありませんが、毎日確実に練習時間を確保でき、学生時代は体を壊して中途半端に終わってしまった競技生活を、もう一度やり直したいという願望が叶ったことは、かなり大きな理由になりました。

しかし、昨年度人事異動があり、それまでどうにか続けられていた部署から離れることになり、競技のことをモチベーションにして耐えられてきた仕事への気持ちが一瞬で潰えてしまったのですね。

結果的に、休職になるギリギリ手前の3ヶ月休んで仕事に復帰し、そこから必死の転職活動が始まりました。

昨年、多くのレースに参加できなかったのも、実はそうした転職活動と重なってしまったことが要因でした。

幸い、どうにか希望していたところから内定をいただき、今に至っているわけです。

この4月からは、47歳にしてまさかの新入職員として全く新しい仕事に就いています。

通勤は初めて電車通勤となり、時間も3倍近くになりました。職場を出るのも30分から1時間は遅くなりました。

新入職員とはいえ、中途採用ということで比較的重要な職務を担い、責任も重くなりました。

前職とは近接な業種とは言え、内容は全く違う業務を上司という立場で行うプレッシャーはかなりのもので、通勤や勤務時間の問題に加え、慣れない環境へ適応しようとするエネルギーで、この4月はとにかくほとんど走ることに気持ちを割くことができなかったのが本当のことろですね。

ただ、この25年続いた仕事に対する後ろ向きな気持ちは一切なくなり、初めて仕事が楽しいと思えることができ、その解放感は初めて味わうものでした。

これだけでも転職してよかったと、今は心底思っています。

そんなことで、ものすごく前置きが長くなり、しかも結構シリアスな内容で書く方も読む方もそれなりのエネルギーを要したかと思いますが、まあつまりはこんな4月を送っていたわけでして、それを加味しての練習報告となるわけですね。

フルのレースがあるため、総走行距離はもともとこんなものだろうと予測していました。

転職してすぐの4月でしたから、初めから練習は大してできないだろうと予想していました。

ちょうどフルのレースを組んでいたので、調整がてら練習量を減らすにも都合がいいとも思っていました。

案の定、まずはこの生活に慣れるのに精一杯で、どこの時間に練習を組み込むか試行錯誤する1ヶ月となりました。

長野マラソンの前週と翌週は軽い練習かレストだったので、ここで通勤経路を基に色々と試すにはいい期間でした。

結果的に調子を上げることはできませんでしたが、ある程度は両立できることがわかり、一安心したところです。

長野マラソンが「20km Mペース距離走」になったおかげで、割とLT1〜LT2に刺激は入ったかと。

トータルの走行距離は短かったものの、どうにか最低限有酸素系は維持できたように思え、有酸素性作業能や、持続的な走力を極端に落とさずに済んだと思っています。

ただ、この練習量をこのまま続けると、確実に走力は低下するはずなので、毎日の生活の中にどう練習を組み込んでいくかは、引き続き今後の課題でもあります。

4月は久々にまとまった休養を入れられた月になりました。

さて、今後の練習計画ですが、まず5月、6月はスカイランニングが月に2レース入っています。

これはどちらかというと有酸素性能力を維持したり高めたりすることに役立ちそうなので、この2ヶ月はそこにアプローチして基礎をもう一度しっかり作ろうと思います。

7月は富士登山競走に出れなかったためレースはなく、8月にマスターズの5000mに出る予定です。

なので、7月、8月は少しスピード側に振ってLT 2以上の代謝能や解糖系を鍛える期間にしようかと思います。

とにかく、しばらくは仕事と今の生活に慣れて、体調を整えることが最優先となりそうですが、世の中にはもっと厳しい条件で競技を続けているレジェンドな方がたくさんいるので、最終的にはどうにか克服できるものだと思っています。

失敗の中に成功のヒントがあるはず

こんにちは,ランマニアです。

満を持しておよそ5年ぶりに出走したフルマラソンは,中間点過ぎに途中棄権という残念な結果に終わりました。

実際にはもう先週の時点で,ちょっとフルを走れる状態ではないかな,という予感はある程度頭にありました。

他の長距離種目でもそうですが,特にフルマラソンはもう準備段階で大体結果は見えてくる種目だと考えています。

早ければ2週間,遅くても1週間前には大体当日の結果を予測できるほど,フルマラソンを走り切るには万全な体調が要求されるのですね(特にランマニアの場合は体調の良し悪しが,PBかDNFかくらいの差があります)。

異変を感じたのは先週の土曜日。

Twitterでも書きましたが,ここ数ヶ月では初めて,LT以上のペースの練習で1kmすら走れないという状態に陥りました。

これまでどんなに疲れていても,いわゆる高強度の練習(LT走,VO2インターバル,レペティションなど)で大きく失敗することはありませんでした。

疲労がありながらも,目的のペース付近で最低限の本数,距離を走ることはできていました。

ところが,先週の土曜日は,もうフルマラソンに向けてそこそこ練習量を落としていたにもかかわらず,LTペースをたかだか1km持たせることができなかったのですね。

本当に走るのがかったるく、走っていて楽しいと思えない,そんな状態でした。

経験上,こうなるともう1週間やそこら休んだところで調子が回復することはなく,過去のレースでもこの状態で走った時は,終盤にありえないほどのペースダウンに見舞われたり,DNFしたりと散々な結果となっています。

今回も,過去の例に漏れず,もう先週は休んでも練習を落としても,毎日のように眠気に襲われ,走るのがかったるく,レースに気持ちが向かわない。ワクワクしてこない。そんな状態でした。

今日もスタート前なのに,全くレースを走りたいという気が起きず,頭がとても疲れた感じ,走ろうとして意識を集中させようとするとやけにかったるく感じる状態。

そもそも,昨日は珍しく腹痛と下痢に見舞われ,夜も9時過ぎには一瞬で眠りについてしまうほどの睡魔に襲われるありさま。

振り返ると,かなり疲れ切ってるなぁ,と今になって改めて実感します。

ちなみに,レース前の好不調のバロメーターを示すいくつかの自分なりの「指標」があります。

レースの結果がよく,好調な時は,だいたい次のような状態になります。

・1週間前くらいからレースが楽しみで仕方なくなる

・平日もレースのことばかり考え,疲れてもないのにやけに早く寝たいと思う

・前日は寝ようと思っても興奮してなかなか寝れない

ランマニアの場合,脳の疲労が割とレースに直結するため,脳が元気な時は自然とレースに関心が向き,それを最優先しようとする意識が働きます。

一方,先週の状態はどうだったでしょう。

・1週間前に疲れ切っていてレースに出るのが気が重かった

・平日は全く走ることに関心が向かず,軽いジョグすらしんどかった

・前日は体調が悪く一瞬で深い眠りにつける状態だった

なので,もうある程度今日の結果は覚悟していたんですね。

では,なぜこれほどまでに疲れ切った状態で4月を迎えてしまったのか。

この要因は,3月の過ごし方にあると思っています。

3月は比較的調子が良く,

・短い駅伝で高記録が出た

・フルのレースペース+30秒くらいのペースで30kmを走った

・そこそこの長さ(27km)のトレイルを走った

・週末の30kmジョグのペースがかなり速かった

とレース1ヶ月前にしては少し負荷をかけ過ぎてしまったきらいがありました。これをやるならもう一月前だったな,と。

ランマニア的には,自分の体の状態を考えると,一月前にかけた高い負荷のダメージは翌月に結構どっと出てしまう傾向にあります。

このあたりは,以前はかなり気をつけていたのですが,去年あたりから一月あたりの走行距離が伸び,一度の練習のダメージもそれほど後を引かず,回復も早くなっているかな,というちょっとした期待があったのは事実です。

そこを過信して,3月は色々と詰め込み過ぎてしまったな,というのが今回の反省ではあります。

ただ,絶対的な練習量が足りていなかったのは事実で,そもそもがフルを走れる準備ができていなかったことが,そうした無理を強いる結果になったとも思うのですね。

まあ言ってみれば,準備無くして走れるほど甘くはないのがフルマラソンだということです。

一方で,いくつかの収穫もありました。

今日は,スタートしてしばらくは体がしんどく,ちょっと走るのをやめてしまいたいな,という気持ちが早々に出てきたのですが,5km過ぎから一旦元気が出てきたのですね。

おそらく,脳内で苦痛を軽減させる物質が分泌され,一時的に疲労感が麻痺したのだと思います。

その状態で15kmまで走れたのですが,ここでのペースが結構良かったのです。

ランマニアのPBは2時間39分ですが,その平均ペースがだいたいキロ3分48秒です。

今日の5km〜15kmでも,これくらいのラップを刻むことができ,しかもそのペースに相当余裕があったのです。

上げようと思えばさらにペースを上げても余裕がありそうで,練習次第では30秒台でも押していけそうな感覚はありました。

5kmのラップが1度だけ18分台に乗せられたのですが,ここでも全く無理をした感じはなく,体調さえよければ問題なくペースを維持できたと思っています。

この数ヶ月,ジョグを中心におきながら,しかも総走行距離も大したものではなかったことを考えると,自分の中でまだ伸び代を感じることのできた貴重な10kmでした。

レース後は,体調が悪かったとはいえ情けない走りにそこそこ凹みましたが,振り返ると割といい感じで走れた10kmがあったことを思い出し,失敗の中に成功へのヒントが見えた,そんなレースになった気もしました。

いずれにしても,これでフルはまたしばらくお預けです。

次の冬に向けて,もう一度体を作り直していこうと思います。

ちなみに,今日試したアディゼロジャパン6は,厚底を履いてない自分にとっては全く問題なくフルに対応できる靴であるな、と好感触でした。

3月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

いよいよ3月も終わり、4年半ぶりのフルマラソンとなる長野マラソンが迫ってきました。

フルの準備には最低でも半年は欲しかったのですが、残念ながら12月に軽い故障をしてしまったことで、本来ひと月ほどは続けたかったロング走を取り入れた練習サイクルが、結局1週しか取り入れられなかったことが悔やまれます(とはいえ、4週続けたら故障していた可能性もありますが)。

それでも、昨年10月以降では、30km以上走るロングジョグorロング走の頻度がおそらく過去最高で、先日走ったロングトレイルの感じでは、だいぶ距離耐性が培われてきたかなと言ったところです。

4時間半、ほぼ休まずに走り続けたトレイルでの疲労感が、以前よりもかなり軽くなりました。

今更じたばたしたところで、長距離を走る脚の耐性は急には改善しないので、ひとまず今の段階でどの程度フルが走れるか試してみたいと思います。

今月は中旬に駅伝が入ったことで、一度VO2Max域に刺激が入りましたが、その結果、本来30km以上のジョグをやる機会が1日削られ、月の走行距離としては12月以来最低となりました(レースの前後で1日ずつレストを入れたのも大きい)。

月一で入れている3連休を除くとレスト日は5日。

とはいえ、今月はジョグ以外の中強度以上の練習を入れながらも週100kmを超えた週が続き、一定期間で見ればそこそこの負荷を体に加えることのできた月ではありました。

今月はLT域(本来ならLT1程度をもう少し入れたかった)を中心に練習を組み立てましたが、レースではVO2も入り、トレイルのジョグでは終始心拍数が160前後で維持されていたので、かなり幅の広い有酸素能力に刺激を入れられた気はしています。

緑色の「Mペース」は実際にはダニエルズのMペースよりも30秒ほど遅いペースです。

振り返ると、フルに参戦して15年になりますが、ここまで「疲れない脚」になったのも初めてで、できればこの状態でもう少しフルに特化した練習を続けられればよかったなと、少々の欲が出てきているのも事実です。

しかし、そうしたことも常に「故障との兼ね合い」がついてまわるテーマなので、現状大きな故障をせずに今の練習が続けられていることを考えれば、今の練習サイクルが自身の体の強さや耐性に見合ったものなのかもしれません。

言ってみれば「身の程にあった練習」という、長距離ランナーを長く続けるには大事な要素ですね。

絶対的なボリュームだけで見れば、もう少し量を増やしたい時期はあります。

今日から月一で入れている恒例のレスト期間です。

今回、実は疲労感があまりなく休む必要性を感じていないのですが、先週痛みのあった右土踏まず部分(親指に近いところ)が完治しないので、ちょうどいいタイミングでしっかり休もうと思いました。

自覚症状としてはそれほど重症には感じてないのですが、ここを痛めたのは初めてなので少し予後が心配なところです。

ひとまず3日を目処に休みを入れ、ジョグを再開したところでの状態次第で最後の調整に入ろうと思います。