結局のところ負荷をかけることより回復させることを計算に入れてトレーニングするのが大事だと気づく

こんにちは、ランマニアです。

今月からダニエルズさんのゴールドプログラムもフェーズⅣに入り、いよいよこのプログラムも最後の仕上げとなってきました。

「仕上げ」と言っても、このプログラムが終了すると「どんな距離のトレーニングにも対応できるようになる」と言うことなので、何か劇的に走力がアップするとか(そもそもそれを目指していない)、いつでもPBが出せる状態になるとかそう言うことではありません。あくまで、「本格的なトレーニングを開始できる体の準備が整う」と言った状態でしょうか。

そんなゴールドプログラムは全部で4つのフェーズから成っていて、最初のフェーズでは400mのRペースとTペースの組み合わせ。次のフェーズでは200mのRペースとIペースの組み合わせ。そして最もきついフェーズⅢはIペースとTペースの組み合わせと、徐々に負荷を上げていきながら、様々な速度域(と言うか心拍域)の練習をこなせるようになっていく流れになっていたのですね。

そしてそれをこなしているうちに、本当に少しずつですがそれまでの練習が楽になっていくのでした。本当によくできています、このプログラム。

そうして段階を踏みながら徐々に練習をこなす体力(回復力や耐性)が高まってきたところで最後のフェーズⅣです。

フェーズⅣは、もう本当にこれまでの「総集編」。ついに、全ての速度域の練習が1週間に組み込まれることになりました。

月曜始まりの流れで始めた場合は、火曜日がIペース+Rペース、金曜日がTペースと言ったように、一回の練習に二つのゾーンの練習が組み込まれるようになりました。

そんな流れで今日はフェーズⅣ開始後初めてのQデー(質の高い練習日)。のっけからIペースとRペースの組み合わせです。

はじめこの練習を見た時、Iペース(表記上はHペースですが)が3分で3本、そのあと200mのレペティションを8本、と言うことで、正直「気が楽だな」と感じてしまいました。と言うのも、先月の4分インターバルがあまりにもしんどすぎて、それが3分に減りかつ3本で済むのが非常にありがたく感じたわけですね。

これは、一見メンタル的な「適応」のように思えますが、体が4Hインターバルに慣れかけていたので「楽に」感じる、結構フィジカル的な「適応」であると思っています。

そしてその後に控える200mレペも、フェーズⅡで行った16本の半分でいいわけですから、これも随分気が楽に感じました。

果たして今日はアップの時点でだいぶ調子がよく、昨日までの怠さが嘘のよう。実はランマニアは数日休んだ後は、筋の疲労はすぐに取れるのですが、神経系の疲労(疲労感、だるさ)の回復には結構時間がかかるのですね(それが慢性疲労が完治していない状態なのですが)。それがようやく今日になってだいぶ回復し、文字通り「心身共に」元気な状態で、この初めての組み合わせ練習を迎えることができました。

こう言う疲労が抜けて元気な時って、走る前になんとなくだいたい「これくらいペースを楽に行けそうだな」と言う感覚みたいものがわかるのですね。これは本当に不思議です。自分が楽に行けそうなペースが、頭に想像できてしまうのです。これは昔からそうでした。

で、今日もちょっと出力を上げて走れば多分3分一桁ではいけるだろうな、と言う感覚があったので、初めは少し様子見で走りました。

IペースはVO2maxに到達するペースですから、想像しているよりは意外と余裕のあるペースです(2分間以降は結構苦しくなりますが)。

その感覚は体が覚えていて、それくらいのピッチと出力で走り続けたところ、だいたいキロ3分10秒を切るくらいのペースで3分を終えました。先月の4分インターバルでは先に脚が疲れてしまって、もっと遅いペースでもこんなに楽ではありませんでした。

疲労がいかにパフォーマンスを低下させるかがよくわかる良い例です。

その後も出力固定で3本全て、だいたいキロ3分9秒程度のペースを維持でき余裕を持って200mを迎えることができました。

問題はこっちのレペティションで、想像ではもっと楽に気持ちよく走れると思っていたのですが、8本全てがかなりのキツさでした。呼吸というより脚の疲れですね。まあ、3分一桁ペースで3分間を3本も走ったのですから疲れがないわけはないのですが。

とはいえ、最低限Rペース(だいたい35秒くらい)は守ることができ、久しぶりにこのQデーの練習を完遂することができました。しかも余裕を持って。

ただし、先月よりも明らかに速いペースでインターバルを行なっているため、この疲労は必ず後になってどっとやってきます。本当はもっとペースを抑えなければならないところでしたが、疲労がうまく抜けていたのに加え、やはり先月までのトレーニング効果が出始めていたものと思います。キロ3分10秒ペースの余裕度が明らかに違いました。この後やってくる疲労に対して、どこまで対応できるかが重要です。

今日のように、一見余裕を持って終えたつもりでも、インターバルは5000mのレースペースを遥かに上回ってしまいましたし、200mという短い距離とはいえこのペースもかなりのペースです。ダメージがないわけがありません。下手したら、トータルすると5000mのレースを走ったくらいの負荷があった可能性すらあります。

なので調子がいい時ほどペースには気をつけなければならないのですね。

月初めに休んでリセットさせた後は、しばらく好調を維持できます。しかし、質の高い練習を継続しているうちにロープレのHPが少しずつ無くなっていくように、次第に元気が減っていきます。

それを最小限に食い止め、さらには1週間のサイクルの中で少しでも多く回復させ、求められた刺激をいかに体に与え続けられるかが、トレーニングの真髄だと今は考えています。

「気持ちで頑張る」とは

こんにちは,ランマニアです。

今週は昨日の閾値インターバルと金曜日のVo2Maxインターバルまでをやり,なんとかフェーズⅢを締めたいと思っていたのですが,結局昨日の練習はもうこれ以上「気持ちで押し通す」のも難しい状態になり,しっかりと休養をすることにしました。

そこそこの疲労状態にあっても,人間「気持ち」である程度カバーできるのは経験上みなさんも感じていることと思います。

これだけ「科学的な」根拠がたくさん溢れてきてもなお「気持ち」「気合」「根性」と言った,いわゆる「精神的な」要素がいまだに身体的パフォーマンスに影響することが重視され,ヘタをすると「それこそが最も重要なこと」とさえ捉えているとしか思えないような発言も聞かれたりもします。

しかし,実はランマニア的にはこうした「気持ち」がパフォーマンスに及ぼす影響は無視できないと考えています。

それはなぜかというと、「気持ち」のメカニズムを考えたときに、こちらもれっきとした「科学的に」説明できる仕組みが備わっているからなのですね。

過去の記事でも何度か触れましたが、「気持ち」の正体は言うまでもなく「脳の中」に存在しているものです。全てが解明されているわけではないですが、ある程度は明らかにされていて、「気持ち」を形作ると思われている部分、物質などもある程度わかってきています。

ランマニアは脳の専門家ではありませんので(多少の知識はありますが)ここで中途半端な説明をすることは避けますが、とにかく「気持ち」と言うのはざっくり言うと我々が覚醒している時の「意識」とか「集中力」とか「注意力」とか呼ばれているものの総称と考えられると思います。

では、なぜこういったものが私たちの取り組んでいる長距離走に関係するかと言うと、私たちが速く走ろうとすれば高い筋力を発揮しようとして「意識」を「集中」させたり、「気持ち」を「強く」込めるような状態になるかと思います。

このような「集中力を高めてそれを維持」したり「高い筋力を発揮しようと意識する」ようなことを「心的努力」と言ったりします。

で、この「心的努力」の正体こそが、以前からこのブログで定義してきた「筋などの末梢に向けて送られる電気的信号の強さ」と考えています。

つまり、「気持ち」とは「電気的信号の強さ」と同義だと思っています。

ところが、人間の体はこの「電気的信号」を際限なく強めていけるかと言えばそうはいかず、ある程度の「出力」がかかったところでそれ以上の信号が送れなくなっています。

それはなぜでしょう。

音楽を聴く時のスピーカーの仕組みを思い出してみましょう。

ボリュームを上げていくと電気的信号がどんどん強くなりスピーカーがどんどん大きく震えると思います。それが音量の大きさですね。しかし、想像がつくと思いますが、さらにボリュームを上げていけばいずれはスピーカーの強度は限界に達し最終的には破れてしまいます。

これを筋肉に置き換えてみてください。

「もっと速く走るぞ」「まだまだたくさん走るぞ」と脳からの出力(気持ち)をどんどん上げていけば、最終的には筋は壊れてしまいますよね。

これを防ぐために、人間は脳に対して「もう無理だよ」と言う信号を逆方向に送るようになっています。それが、「疲労感」であったり「痛み」であったりするわけです。いわば、人間に備わる「リミッター」のようなものですね。

人間が感じる「苦痛」や「不快感」は体を守るための大事な情報なんですね。

ところが厄介なのは、こうした末梢からの苦痛の情報に対しては、人間は「ある程度は」我慢ができたり「慣れ」たりできるようになっているのですね。いわゆる「頑張れてしまう」わけです。

「頑張れ!」とか「まだまだいけるぞ!」とか、周囲が激励するのは、結局こうした「苦痛」に対する「我慢」を促す声かけなんですね。

しかし末梢の器官はそろそろ危ない状態になっているわけです。だからこそ警戒信号を脳に送っているのです。その信号を「気持ち」でカバーして我慢し続けてしまえば、最終的には筋が簡単には修復できないほどの損傷を受けたり(つまり故障)、休んでも回復しないほどの疲労(慢性疲労)が溜まったりするわけですね。

とは言え、レース中に苦しくなったからと言って簡単にペースを落とすわけにはいきませんし、フルの終盤に脚が動かなくなったと言って簡単に自己ベストを諦めるわけにはいきません。ある程度は「頑張ら」ないといけない時もどうしてもあります。

それによって、自分の「肉体的な」限界を突破して、最高のパフォーマンスを発揮することができるわけです。

これが、「気持ちの力」がまんざらでもないと考えている理由です。いえ、むしろ、「気持ちの力」は私たちの肉体的な能力を最大限に引き出す「魔法の力」であるとも言えるでしょう。

それほどの効果を持つ「とっておきの力」なわけです。

だからこそ、こうした「とっておきの力」を濫用してはいけない、と思うのですね。

何でもかんでも「気持ちで解決」させようとする考えに賛成できない理由がここにあります。

なんと言っても本来「気持ちの力」を発動させているのは「体の危険信号を無視している状態」ですからね。この力を発動させているうちは、多かれ少なかれ「体が壊れ続けている」状態です。できれば最低限に、できればここぞと言うときにだけ、使うべき力なんだと思うのです。

「気持ちの力」の効果は絶大だと思っています。

でもその危険性には目を向けずに、その力に多くを頼る、あるいはあたかもそれが「スポーツの本質」とでも言わんばかりの価値観(いわゆる根性論、精神論)に賛成しかねるのは、そうした理由からなのですね。

6月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

昼間にTwitterを見るとみなさん「6月まとめ」と月間走行距離を上げていたので、そうか今日は月末だった、とそれで気づきました。

実は今日の練習前までは次の金曜日の4分インターバルまでを入れて6月を振り返ろうと思っていたのですが、今日の練習を撃沈してしまい、もう今月はここまででいいかな、と思い、急遽ここでフェーズⅢを閉じることにしました。

先週火曜日に4分インターバルを撃沈したのはカウントせずに、今週のインターバルまでを入れようと思ったのですが、今日の練習が想定外に疲労困憊でこのまま練習を継続しても良いことは何もないなと思い、ここでいったんフェーズⅢを締めて明日から少し休養を入れようと思います。

先週の4分インターバルはなんとか5本こなし、その後120分ジョグと75分ジョグが入ってくる流れですので、当然疲労は抜けないだろうなと思っていましたがまさにその通りになりました。

いつもの火曜日はここでVo2Maxインターバルで、いつも5本完走することができていませんでした。

当初はこのメニュー自体が苦手なのかと思い込んでいましたが、今日は順番が逆になり閾値走となってもやはり始めから脚が重く、いつもより遅いペースでかつ3本しか持ちませんでした。

つまり、土曜日からの60分→120分→75分の流れが、今の自分の回復力ではそのあとの高負荷の練習には耐えられなかった、ということです。

いえ、毎回話している通り、脚の筋自体の疲労はないんです。とにかく、筋に出力を送り続ける時間が短くなる→つまりペースを維持できない、ということなのです。これはいつものランマニアの神経系の疲労。これの回復が間に合っていない、ということなんですね。

で、こういうときに無理に練習を継続すると、フォームのバランス(使う筋肉のバランス)が崩れ、非常に怪我をしやすくなるのです。

なので、今日で月末、しかもTペース練もIペース(Hペース)練もちょうど4回終わったところで切りがいいので、フェーズⅢを締める事にしました。本当は、もう一度4分インターバルを入れて、この前のがまぐれじゃなかったのを確認したかったのですけどね。

さて、ダニエルズさんも公言していた「最もきついフェーズ」であるフェーズⅢ、やはりランマニア的にはなかなかハードなスケジュールで、達成率は8割くらいに止まりました。フェーズⅡを100%で終えたので少しは自信になっていたのですが、まあこんなものですね。

23日の4分インターバルはカウントしないつもりでしたが、疲労がピークなのでそれをカウントして締めました。
TとIの割合は本来同程度になるはずでしたが、Iは失敗が多かったのでTの方が若干増えました。
6月は1日足りないので、ほぼ5月と同等。インターバルで失敗が多かったので、全て完遂すると380近くいく計算

フェーズⅢ、完遂は出来ませんでしたが、ランマニア的には上出来です。4分インターバルを5本までこなせるようになりましたし、Tペースのインターバルも安定して5本やれました。

数年前なら、こんな練習をやるのは絶対に無理でした。4月からダニエルズさんの計画に基づいて徐々に負荷を高めていき、体の適応を進めてきました。

この年になって、これほどの練習ができるようになるとは正直思ってもみませんでした。

さあ、7月はついにゴールドプログラムの最終フェーズ。「このプログラムをこなせるようになればどんな距離のトレーニングにも対応できる」とダニエルズさんもいうように、最終フェーズが終わった時点で、ようやくこれから本格的なトレーニングを始められると考えています。

フェーズⅣは、みた感じⅢよりも若干負荷は軽そうなので、これまで取り組んで身につけた力を発揮して、トレーニング楽しむ余裕があるといいです。

最後の1本、やる?やらない?

こんにちは、ランマニアです。

今月に入って始めたフェーズⅢの練習で最後まで立ちはだかったVo2Maxペースでの4分間インターバル。

最初の挑戦では3本でリタイア。2回目では4本。そして今週火曜日はまさかの2本で終了。

いつもいつも調子を維持できるとは限らないとは言え、さすがにこの練習は出来なさすぎ。

ランマニア的にはちょうどこのペースは最も神経系に負担がかかり、呼吸の辛さはそれほどないものの先に脚が止まってしまうのですね。

こうなると、かなりの出力、努力度をあげないとペースを維持できなくなり、結果的にその後の練習に大きく影響してしまう、という悪循環に陥りやすい練習内容になっています。

しかし今週火曜日の練習では、ちょっと仕事関連で気持ちが落ちていて、全く走れる状態ではなかったので、疲労とかそういうことは関係なしに、2本で終わってしまいました。

せっかく5本に挑戦できる状態だったにもかかわらず、全く話にならなかったため、本来閾値走の金曜日である今日にスライドして再チャレンジすることにしたのです。

で、火曜日は2本で終えてあまり脚は使わず、その後75分ジョグ、完全休養と挟んで今日を迎えただけのことはあり、かなり脚の疲れがない状態でもう一度インターバルをやれる機会を得ました。

もう言い訳はできませんし、この状態で失敗はできません。

案の定、1本目から脚が良く動きすぎてしまい、これまでの最速の3分13秒ペースで4分間を完走。

自分でも結構脚を使ってしまったのがわかり、2本目はあえて落として3分17秒ペース。ちょっと落としすぎましたが、今日は5本やるつもりでいたので、ここから挽回しようと気持ちを立て直します。

その結果、3本目、4本目と無理にがむしゃらな走りにはならない程度の出力で3分14秒ペースを維持でき、いよいよ未知なる領域の5本目へ。

正直4本目の時点でもう脚は動かなくなっていたので、今日も5本目はDNFか、と頭をよぎりましたが、一方で今日はIペースではなく厳密に言えば「Hペース(きついペース)」な訳だから、多少落ちても5本目をやり切ることを優先しようと考え、始めから数秒遅くなるのを覚悟で5本目をスタート。

走りながらもう脚までの神経系に出力が伝わらなくなっていたので(これはあくまでイメージです)、脚は止まりかけていましたが、それでも多分3分20秒は切っていそうな感触はあったので、そのまま続行。案の定1km通過は3分18秒で、まあなんとかLTペースまでは落とさずギリギリVo2Max付近で止めることができました。

ランマニアのIペースはだいたい1kmあたり3分15秒ペースですから、今回のインターバルはできればそのくらいで5本を繰り返すのが目標です。

実はIペースというのは意外と呼吸はそこまで苦しくはなく、4分くらいは我慢が効くペースです(本来10分は持つペースですからね)。

ところがランマニアの場合は呼吸の辛さよりも先に脚が止まってしまうため、このペースが維持できなくなってきたときにどうするかはとても判断に迷うところです。

通常、ランマニアは最後の1本をやり切るために出力をほぼ20近くまで(つまり全力)上げる必要があるときには、もうそこで練習をやめます。最後の1本を出力20で押し切っても、それで得られる効果よりも、疲労や故障などのデメリットの方が大きくなるからです。

ですが、今日は4本目を終えた時点でもうその出力で5本目に同じペースを維持できないことはわかっていました。多分これは終盤はかなり出力を上げないと脚が止まってしまうな、と。

それでも5本目を決行したのは、今回のトレーニングの目的がVo2Maxペースで走る時間をなんとか「10分間」確保することだったからです。

10分間?

4分×5本で20分間では?と思われるでしょうが、ダニエルズのランニングフォーミュラーを読んだ人ならもうお分かりのとおり、Iペースで走行したときに、Vo2Maxレベルに到達するまでに最低2分はかかるという事実があります。つまり、4分走っても目的のペースでは2分しか走っていないことになります。

話を戻すと、例えば今日4本目で脚が止まったからそこで終えてしまうと8分間しか目的のペースを維持していないことになります。ダニエルズさんが5本を課しているのは、できれば10分間のVo2Maxペースを確保してほしいということからなのだと思うのです。

なので、今日は少ししんどかったのですが、多少の疲労は残るとしても「10分間のトータル走行時間」の方を優先しました。

結果、ペース的には3分18秒という実際のIペースよりは若干遅いペースとなってしまいましたが、3秒遅いくらいでもおそらくVo2Maxゾーンの代謝系は刺激しているはずですし、それをトータル10分間継続できたことで体への「新しい刺激」が入ったはずです。

トレーニングの目的は「苦しむこと」ではなく「目的のペースで目的の時間を走ること」なので、今日は最低限の苦しさで目的は達成できたものと考えています。

この最後の1本は、たかが1本されど1本で、やるもやらぬも思いほのかメリットやリスクが大きい、非常に判断に迷う選択を迫られる1本だと毎回考えさせられます。

走る理由を考えてみる

こんにちは、ランマニアです。

ちょっと今週はブログを書こうにも「ランマニア撃沈日記」になりそうなので、ちょっと趣向を変えて練習以外の話題について。

そもそもランマニアは、もうかれこれ30年以上も走り続けていますがなぜそこまでして走り続けるのでしょうか。

途中体を壊して(走ることが理由ではないですが)満足に走れなくなってしまった後にも、これまで執念深く(?)走る理由はなんなのか、とふと考えることがあるのですね。

人間が何か行動を起こしたりその行動を維持したりする原動力のことを「動機付け」と言ったりしますが、ではランマニアにとって「走る動機付け」とはいったいなんなのでしょう。

人間がある行動に対して動機付けが発生し、その行動が維持される際には、大きく分けて二つのパターンが存在するとランマニアは考えています(というか学説的にも)。

一つは、その行動をとるとなんらかの報酬が得られる場合。

この場合の「報酬」とは、なにも物質的なご褒美や金銭的なお給料みたいなものに限らず、人間が「快」に感じるものであればなんでも良いのです。他者からの称賛、自己満足、達成感、気持ち良い感覚など、どんなものでも「報酬」として機能します。

もう一つの動機付けは、その行動をとるとなんらかの罰を回避することができる場合。

この場合の「罰」も、身体的な苦痛や懲罰のようなものに限らず、単純に「不快」なものであればなんでも機能します。他者からの叱責、自責の念、不快感、など、「嫌だな」と感じるものは全て「罰」として機能します。

人間の行動は、だいたいこの二つのパターンによって維持されていると考えています。

では、ランマニアのランニング、長距離走、これらの行動が毎日維持されている動機付けとはいったいなんなのでしょう。

自覚しているものとしては、やはり上にあげた二つのパターンが両方とも存在しています。

まず「報酬」が得られることによる動機づけについて。

一つ目は、なにはさておき、やはり「走る」という行為自体の「楽しさ」があります。脚を動かしてリズミカルに衝撃を感じながら前へ進む感じ。呼吸や腕振りなどが気持ちよく同期して力強く体が同調する感じ。体全体に感じられる風の心地よさ。さらには走ることで脳の中で出る「気持ちよくなる物質」の効能。こう言った「感覚的」な楽しさは、この走ることの醍醐味と言えると思います。こういった「その場で得られる」報酬を、即時的な報酬と呼ぼうと思います。

二つ目は、練習をすることで自分の体が強くなり、走力が向上する楽しさ。達成感。充実感。自己有能感。効力感。なんだか訳のわからない自信。このような心理的な充足感を得られるのもランニングに限りませんがスポーツの醍醐味の一つでしょう。ただし、これはその場では得られず、ある程度練習を重ねてその成果として遅れてやってくる「報酬」なので、遅延報酬と呼ぼうと思います。

三つ目は、健康な体を得られること。走りすぎさえしなければ、いつまでも健康的で若々しい肉体でいられます。病気もしにくいでしょう。ご飯もとても美味しい(というか美味しく食べるために走っている)。極端に歪んだボディイメージは持ってはいませんが、やはりそれなりに引き締まった体でいられることは嬉しいことです。これもやはり報酬として機能していて、こちらについても若干遅延的な報酬と言えるかもしれません。

四つ目は、他者からの称賛、評価。人間、褒められて嫌な気持ちになる人は、ある特定のタイプの方以外はほとんどいないものと思います。褒められたくて仕方がない、というほどではなくても、多かれ少なかれ褒められることは「報酬」として機能するはずです。ランマニアも、やはり職場やラン仲間以外の集まりで「走るのすごいんだって?」と言われたり、あるいはラン仲間やSNS上で記録を褒められたりすることは嬉しいものです。これも、即時的に得られる報酬というよりは遅延的かあるいは偶発的かもしれません。

では、もう一つのパターン、「罰」を回避するための動機付けとはなんでしょう。

これもいくつかあり、一つ目は、「遅くなる」ことへの不安。走るのをやめて走力が落ちてしまうことへの怖さ、これはランナーなら誰しも感じることと思います。その恐怖(罰)を回避するために練習をしている、というのは、残念ながら0ではありませんね。

二つ目は、健康でなくなることへの不安、恐怖。もうこの年齢ですから、少し練習から遠ざかれば一気に体力は衰えていきますし、体型も変化してしまうでしょう。そうしたことへの不安感はないとは言えません。(まあ、中核的なものではありませんけどね)

そして、これはもう今ではほぼ確実に0に近くなりましたが、中学や高校、ギリギリ大学くらいまでは感じていたのが、「練習を休むことへの自責の念」ですね。今にして思うと、まあなんでまたこんなことで休むことを恐れていたんだろう、と思うようなどうでもいいことなんですが、部活のような集団で取り組むスポーツでは非常に感じやすい「危険な」罰刺激ですね。いわゆる「サボっている」という自覚、背徳感、自責の念。こうしたことも「罰」として機能するでしょう。スポーツはあくまで「自主的」「自律的」なものですから、そもそも「サボる」という概念はないはずなんですけどね。

こうして振り返ると、ランマニアの走る理由がだいたい整理されてきました。まあ、30年以上も続いている活動ですから、動機付けも多彩ですし、特に「報酬」へむかう動機付けは強いものがありますね。

とは言え、明日は週に一度のレストの日。

ランニングは楽しいと言っても、仕事の疲れを押しての活動で、のんびりしたい気持ちもなくはないですし、ジョグとて身体には負荷のかかる運動です。

だからやっぱり休みの日は嬉しいものです。

調子がいい時だから試せること

こんにちは、ランマニアです。

今週は火曜日にVo2Max強度での4分間インターバル、そして今日はLT強度での1.6km走5本。

今週は先週感じたような疲労がだいぶ抜けていて、火曜日のインターバルではようやく本来のペースでの練習ができ調子が上向いてきた感じでした。

で、今日は朝から一日雨で、しかも降り方も久しぶりに本降りで、通常ならこんな日に強度の高い練習はやりたくないものですが、今日はなぜか「雨でも走りたい」などと考えていたのですね。

「走りたい」という気持ちがあるかどうかは、結構調子のバロメーターとしては重要で、疲れている時はたいてい走ることそのものが億劫に感じるものです(今日みたいな雨の日はなおさら)。

そしてアップの時点でも久しぶりに簡単にキロ4分台までペースがあがり(ランマニアのジョグは基本遅いです。キロ5分20秒くらい。)、「今日は間違いなく走れるぞ」という感覚で本練習を開始。霧雨の中、本気の高校生しか走っていない中で、やけにモチベーションの高いおっさんでした。

スタートして案の定、とにかく脚は全く疲れがなく、リラックスして無理のないフォームでペースを維持。疲れている時はLTペースくらいだとなかなかフォームを意識する余裕はないのですが、今日は無理のないフォームを作りながら走ることも可能でした。

かなり余裕があったので、多分1kmは3分30秒くらいだろうなと思って時計を見ると、3分25秒。このペースをこんなに楽に走れたのは久々で、これは調子がいいだけでなく体も変わってきたのかなと思えるほど。そのまま余裕を持って1.6kmを終えましたが、LTペースの定義通り、このペースなら10kmくらいは持つんじゃないかと思えるほどの余力がありました。

そして、疲れがない時はとにかくペースが安定するのですね。

自分の脚の動きや呼吸の荒さ、きつさなど、そうした生理的反応の微妙な違いにも気付くことができ、時計など見なくてもその感覚を維持するだけでペースも維持できてしまいます。

これは非常に重要なことで、例えばロードレースや駅伝など、正確なペースを知ることができない時などは自分の体の感覚だけが頼りになります。その体の感覚と実際のペースとが一致させられるようになると、自分の出力を調整するだけで自在にペースを操れるようになってくるのです。

そしてそれはやはり、疲れがない時に練習するしかないわけで(疲れている時は、自分の感覚とペース、出力との関係にズレが生じる)。

で、今日はまさにうってつけな状態で、調子がいい中でLTペースという若干余裕のあるペースでそれを試すことができるという最高の場面でした。

結局5本走って、ペースの増減は1.6kmで±4秒程度。正確なコースをトレースできないロードコースでかつ距離表示のない場所で4秒程度は誤差の範囲ですので、かなり自分の生理的情報と実際のペースとが一致していたのがわかります。

こういうことは疲れている時には絶対できない経験なので、本来ならば今日くらいの調子を常に維持したいところです。

前回のインターバルはかなり余力を残して練習を終えることができ、今日の練習もそれよりもさらに余力を残せました。余力を残せば次の練習をさらに余力を残せますし、良い循環が生まれます。

とはいえ、ここまでに持ってくるのが一苦労なんですがね。

神経系の疲労が筋疲労を抑制している(リミッターがかかりすぎている状態)

こんにちは、ランマニアです。

先週火曜日のVo2Maxインターバルで途中棄権してから中二日でしたが、昨日は先週も行ったLTペースの1.6km×5本を実施しました。

先週行った際はその前に3連休を入れていたため、そこそこ走れてもおかしくないな、と思っていてその通りになりましたが、今週は三日前のインターバルをこなせなかったこともあり、それほど走れるとは思っていませんでした。

ところが、アップの時から思ったよりも脚がよく動き、あまりだるさも感じなかったのですね。

そして週に2回しかない強度の比較的高めの練習を二度とも失敗するわけにはいかなかったので、昨日は若干慎重になり、初めは様子見で出力を抑えて(あまり脚に力を込めず、軽く動くところでやめておく)走り始めました。

しかし1kmの通過が3分27秒と思ったよりも速かったので、だいぶスピードに余裕を感じ、その後も出力を上げずに余力を残してLTペースを維持し続けることができました。

4本目には1km3分24秒くらいまでペースが上がってしまったので、次のインターバル走のために余力を残したいと思い、ラストの1本は3分30秒くらいまでペースを落として疲れを残さないよう練習を終えました。

前回も述べましたが、ランマニアの疲労は神経系のものだと考えられているので、三日前にあのような結果になっても、脚の筋肉自体に疲労があるわけではないので、昨日のように突然復活してしまうことがあるのですね。

それどころか、昨日は先週よりも速いペースで走ったにもかかわらず、走行後も今日も脚の疲れがほとんどなく、日常生活でも脚の重さをあまり感じない状態になっています。

神経系の疲労があると実際の筋疲労以上にものすごく疲れたように感じてしまうのですが、その疲れに隠れて、いつの間にか筋肉が疲れにくく回復しやすいものに発達してきたようです。

なので、ランマニアにとってはこの神経系の疲労とうまく付き合うことで(悪化させないようにし、すぐに回復させられるようにする)、本当に少しずつですが筋繊維の適応を促すことができると考えています。

それを、練習をやりすぎたりペースを上げすぎたりして神経系の疲労が数日で回復しなくなるまで追い込んでしまうと、筋肉への刺激が足りなくなってしまい、さらにワンランク上の適応を促すこともできなくなってしまうのですね。

つまり、現状ランマニアの走力向上は神経系の疲労度が鍵を握っていて、「神経系の疲労以上の練習ができない=神経系の疲労以上に筋疲労を引き起こせない」、ということになります。

それが今まではどうしても記録向上を焦るあまり、神経系が疲労し切ってしまうほどの練習をしてしまったがために、継続して筋に刺激を与えることができなくなっていたのですね。

(もっとも、これは体のリミッターが必要以上に多めにかかっていることでもあるので、そのおかげで筋に過大な負荷がかからずに済んでいるというメリットもあるんですけどね。)

ところがこのダニエルズのゴールドプログラムが、ちょうど神経系の疲労が走れなくなるほどまで追い込まなくて済む程度に設定されていて(まあこれはたまたまなんですが)、漸次的に筋疲労を引き起こせるようになっているのが大変ランマニアにフィットしているところです。

なので、今月に入ってフェーズⅢに移行しても、やはり無理なく練習を継続して少しずつ力がついてきている実感があります。昨日のLT走でも走力の向上を感じましたし。

さてそんな状況でも、やはり火曜の4分インターバルはまだ5本完遂できる自信がないですね。Vo2Maxレベルの出力となるとかなり神経系にも負荷がかかるためだと思っています。

ようやく失敗しました

こんにちは、ランマニアです。

このブログを読んでくださっている方からすると、「なんだ、ランマニアはそこそこ走れんじゃないか」と思っている人もいたかも知れませんが、今日の練習でついに「本性」が現れました。

もともとランマニアはこんなもんで、ここ数ヶ月がとにかく上手くいきすぎていたのですね。

そして、あまりにもうまくいきすぎるので、ちょっと怖かったというのが正直なところです。

今日、久々に計画した練習を最後まで遂行できず、途中で止めることになりました。もちろん、怪我とかではなく「疲労」からですね。

疲労といっても、強度の高い練習や負荷をかけての筋ダメージではなく、ずっと前から話している「神経系の疲労」(これは推測ですが)によるものです。

この数ヶ月は、とにかくこれをうまく抑えながら、ちょうど継続できる練習のサイクルを維持できていたのですが、今日の練習ではついに予定していた練習をこなせるだけの疲労の回復が見られなかったのです。

今回のフェーズⅢからは、火曜と金曜の強度の高い練習が両方とも「長距離練」になったのですね。これは実際に始める前からかなりきついフェーズになるぞ、と予感はしていました。

例えば、フェーズⅡまでは、火曜か金曜は必ず「短距離系」のレペティションでしたから、どちらかで「長距離系」の筋肉や神経系を使ってしまっても、1週間はその部分を休ませることができました。

長距離系の練習の疲労は短距離系の練習にあまり影響しませんでしたし、その逆もまた然りでした。

そうやって、なんとか疲労の度合いを最低限に留めて1ヶ月間サイクルを維持できていたのです。

しかし、今月は長距離系の練習の疲れがまだ抜けきれぬうちに、再び長距離系の練習が三日か四日後にはやってくるのです。

今日は実際にその流れを初めて体験しましたが、やはりこれまでと違って疲れが抜けきれないままスピードを上げていく感覚を味わいました。

特に、1km3分10秒台あたりのペースを一定時間維持するのがとにかくしんどく、かなりの努力度が必要になるイメージです。

こういう時は大体疲れている時で、1本終えた時点で神経系が疲れ切って出力を上げられなくなることがほとんどです。いや、通常ランマニアの練習はいつもそうでした。

その感覚が、今日は久しぶりに現れたな、と。

しかし、今日はペースが予定よりもかなり遅くはありましたが、「4分インターバル」というのを初めて経験できました。1km地点を通過してから、さらにそのスピードで40秒以上走らなければならない、という経験は初で。

確かにきついです。ランマニアの場合は呼吸よりも脚のしんどさが先に来ますから、そのきつさが1km過ぎにピークとなります。

そうしたこれまで経験したことのない領域を今日は3本程度(3本目はIペースとは言えませんが)体験できたのは唯一の収穫だったかも知れません。

さて、問題はこの後ですね。すでに1サイクル目でドロップアウトですから、2サイクル目以降はもっと悲惨な状態になりそうですが、まあ、ひとまずできるところまでは挑戦してみようと考えています。

最初はきついと感じても

こんにちは、ランマニアです。

6月に入り練習の方もダニエルズゴールドプログラムフェーズⅢに突入しました。

このフェーズⅢは、ダニエルズさんも書いている通り、「最もハードなフェーズ」となっています。

フェーズⅠ、Ⅱまでの、いわゆるジョグ以外の高強度練習が「レペ+LT」と「Vo2Max+レペ」だったのに対し、このフェーズⅢではこの組み合わせが「Vo2Max+LT」となりました。

これまで取り組んできたレペは、400mや200mといったどちらかというと短距離走に近いスピードだったので、他の日の長距離練習の疲れとは別の部分が疲れるため、なんとか両立してこなすことができていました。

ところが、今回のフェーズⅢではVo2MaxとLTペースですから、若干近めのペースゾーンで、かつ長距離練習ということで、どちらも同じような部分の疲れが出そうなことは想像に難くありません。

さらに、間のジョグの時間も60分から75分に伸び、やはり名実ともに「最もハードなフェーズ」となるのは間違いなさそうです。

そんなフェーズⅢの第1週目として、今日は1.6kmのLT走×5本を実施しました。レストは1分です。

ランマニアのT(閾値)ペースは、だいたい3分26秒から30秒くらいだと考えています。今日は、フェーズⅡまでの練習で、これくらいの閾値ペースがどれくらい楽になっているか、確かめてみたい気持ちもありました。

コンディションは、強風が吹き荒れるあまり良いコンディションではありませんでしたが、周回コースなので追い風区間と向かい風区間とがあり、まあ最終的には向かい風区間部分のタイムロスだけを考慮すれば良いだけかなと思いました。

先日の3連休のおかげで、脚はだいぶ動き、若干オーバーペース気味な入りとなりましたが、結果として終盤に向けて少しずつペースが上がっていく理想的な内容で終えることができました。

体感的にはキロ3分30秒がだいぶ楽に感じられるようになり、ラスト2本はペースが上がっていきそうになるのをあえて我慢し、ペースを抑えながら走れる状態でさえありました。それでも、最後の2本は5本中最速でしたので、ランマニアが意識している「同じペースを余裕を持って走る」結果となったと思います。

ただし、実際にはキロ3分27秒程度のペースでは押していましたので、そのペースで8kmも走ったわけですから、脚への負担はかなりのものになりました。

フェーズⅢが始まったばかりでこの疲労度で、果たしてこの先やっていけるかどうか正直あまり自信がありませんが、これまでのフェーズでも最初はいつもそうでした。

しかしダニエルズプログラムの凄いところは、このサイクルをしっかり守っていけば、最終的にはこれらのメニューを無理なくこなせる力が身についてしまうところです。

初めてのメニューの1回目は、どうしても適応がなされていない状態なので、疲労もダメージも若干大きめになりますが、この後間のジョグで無理さえしなければ、疲労度を最低限に留めながら練習を持続できると考えています。

5月振り返り

こんにちは、ランマニアです。

5月はダニエルズゴールドプログラムフェーズⅡを、1ヶ月にわたって継続してみました。

4月のフェーズⅠでは脚が持たずにリタイアとなり、その後でのフェーズⅡだったので、正直今月すべてのメニューをこなせるとは思いもしませんでした。

もちろん、「こなそうと思ってこなした」というわけではなく、予定されていた1週間のサイクルを「今日はやれそうか」「アップの時点で行けそうか」と毎日その日の疲労状態を確認しながらその日の練習に取り組んでいるうちに1ヶ月が経ってしまった、というのが実際のところです。

そして、そうしたこだわりはなかったつもりでしたが、信じられないことにこの1ヶ月間の練習ですが、28日間の練習(レストも含む)すべてを忠実にやり遂げることができました。

こんなことは学生時代にもなかったことで、この一月間いかに調子を維持し怪我を防げたかを物語っています。

ただし、実はそれにはある程度根拠があります。

まず、疲労についてですが、これは以前にも話した通り、とにかく1日1日の練習で「余力を残して走ること」を意識していた、ということです。

「絶対に出し切らない」

これはレペでもインターバルでもジョグでも、どんな時でも守り通したマイルールです。

これにより、1月もの長い間、そこそこの負荷を体にかけ続けても疲労が一線を超えなかった大きな要因だったと考えています。

次に怪我について。

5月が始まる時点では、4月の終盤に危なくなったふくらはぎがまだなんとなく危うい感じで、フォアフットでスピード練をやるのは少し不安な状態でした。

そこで、4月の下旬からスピード練を中断して代わりに取り入れたジョグの中で、少しだけフォームを変えて走るようにしました。

具体的には、脚を大腿部からしっかり前に振り出し、接地時には若干リア側から着地し(といってもかかとに全重心が乗る感じではなく)、下腿の上の方から大腿部にかけて力を入れる意識を繰り返し練習しました。

この走りに変えてから、練習ごとにかかるふくらはぎへの負担が軽くなっていき、これをスピード練にも応用できるようになってきました。

また、ジョグの日はサロモンのSONICシリーズを履いて、脚への衝撃を少しでも軽減できるようにしたのも大きかったです。このSONICシリーズに搭載された、制振技術「Vibeフォーム」は、思いのほか「真面目な」技術で、脚へのダメージをかなり軽減してくれました。

上からMAX、無印、Pro。どれも幅広なので、普段27cmのランマニアだと26.5、Proにいたっては26.0でもよかったかもしれません。

さて、そんな5月ですが1ヶ月の内訳は以下のようになりました。毎週決められた練習はすべてこなせたので、すべて4回ずつ行ったことになります。

先月はなかったIペース(ここではHペースでしたが)ランニングが導入されているのが最大の特徴。

ペースごとの割合ですが、先月のTペースがなくなりIペースが代わりに入っています。

走行距離が50kmほど増えていて、そのほとんどがジョグ。ジョグだけでも先月の走行距離を上回っています。

この3ヶ月間の走行距離の変化です。

3月から100kmも増えていますがあまり実感はありません。

今月は1日多かったとはいえ、1日で50kmも走っているわけではないので、月を通して平均的に距離が伸びたものと思います。ジョグの時間は変わっていないので、Hインターバルの日の総距離が伸びたのではないかと思っています。

さすがにこの3ヶ月では最長の走行距離、さらには負荷も大きくなっているのでさすがに疲労はかなりあります。明日からは三日ほど完全休養にし、一旦体をリセットさせようと思います。

フェーズⅢは、ダニエルズさんも「最も負荷の高いフェーズ」といっているように、その内容を見ただけで「これは流石に無理」という日も存在します(例えば4分Hインターバルなど)。間のジョグの時間も伸び、月間の走行距離もだいぶ伸びそうです。

しかし、この一月で確実に走力、体力、回復力は向上した実感はあり、一旦疲労をぬきさえすれば、そこそこやれなくもないかな、と期待しています。